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情報セキュリティ

2015年5月の呼びかけ

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第15-08-333号
掲載日:2015年 4月27日
独立行政法人情報処理推進機構
技術本部 セキュリティセンター
(PDFはこちら)

「 ゴールデンウィーク(GW)の行楽写真を投稿する際はご注意を 」
~ ブログやSNSに投稿した写真からプライバシー漏洩の可能性 ~

友人と一緒に写っている写真をブログやSNSに投稿した経験はありませんか?投稿した写真が原因で、もしかしたら思わぬトラブルに巻き込まれてしまうかもしれません。

IPAが実施した「2014年度 情報セキュリティの倫理に対する意識調査※1」では、"友人と一緒に写った写真を勝手に自分のブログに貼り付けて公開した"という行為を問題であると回答した人は29.7%でした。この結果から、7割以上が他人の写った写真をインターネット上に公開することに対して、問題意識を持っていないと言えます。


図1:他人の写った写真の投稿が問題となることも

図1:他人の写った写真の投稿が問題となることも

ブログやSNSへの投稿など、インターネット上に写真を公開することは非常に身近で手軽なものになっていますが、他人の写った写真の公開に対する意識には個人差があり、その配慮はまだ十分に行き渡っていないと言えます。

GW中の旅行や行楽など、旅の思い出としてブログやSNSに写真を投稿する機会も増えるものと思われます。うっかり掲載してしまった写真から思わぬトラブルに巻き込まれることのないように、今月の呼びかけではブログやSNSに写真を投稿する際の注意点を確認します。


※1
2015年2月17日発表 「2014年度情報セキュリティの倫理に対する意識調査」P65 問題のある行為について

 
https://www.ipa.go.jp/security/fy26/reports/ishiki/index.html

(1)あなたの投稿した写真から撮影場所が特定されることも

デジタルカメラで写真を撮影した際、Exif(イグジフ)※2という撮影日時や撮影機器のモデル名、カメラの設定、GPS情報などの様々な情報が付加されます。もしExifのGPS情報が付加されたままの写真を投稿すると、そこに写っている内容に関わらず閲覧者は撮影場所がどこであるのかを知ることが可能です。

例えば、子供の入学式に学校で撮影したランドセル姿の写真の場合、学校名(場所)が、自宅で撮影した料理の写真の場合、自宅の住所が閲覧者にわかってしまう可能性があります。

図2:投稿した写真から撮影場所(自宅)がばれてしまう

図2:投稿した写真から撮影場所(自宅)がばれてしまう

また、ブログやSNSの機能によっては公開範囲の指定ができるため、指定以外の人には見られないから大丈夫と考える人も少なくないと思われます。しかし、閲覧者は容易に写真をダウンロードできるため友人にメールで送信したり、自身のブログで再公開したりする可能性もあります。想定される公開範囲に関わらず、ブログやSNSに写真を投稿することはインターネットに公開することと同じで、“全世界の不特定多数の人に閲覧される状況にある”という認識を持つ必要があります。

なお、最近では、撮影場所が不用意に公開されないよう、写真を投稿する際に自動的にExif情報を削除するブログやSNSもあります。

※2
Exchangeable image file format:撮影日時や撮影機器のモデル、その他、シャッタースピード、絞り、ISO感度、GPS情報など
写真用のメタデータで、デジタルカメラでの撮影時に自動的に付加される。

(2)不用意な写真の投稿でトラブルに発展することも

例えば、投稿内容によっては撮影日時や場所が特定できてしまうため、本人の許可なく写真を公開することで一緒に写っている人に不都合が生じる可能性があり、内容や状況などによってはプライバシーや肖像権の侵害などといったトラブルに発展する恐れもあります。

また公共の場所で撮影した場合、背景などにその場所に居合わせた人の様子や絵画、ポスターといった著作物などが写り込むことがあります。この場合も、その内容や状況などによってはプライバシーや肖像権、著作権の侵害※3などのトラブルに発展する可能性もあり注意が必要です。

※3
文化庁:いわゆる「写り込み」等に係る規定の整備について

 
http://www.bunka.go.jp/chosakuken/utsurikomi.html

(3)思わぬトラブルを防ぐために

ブログやSNSに写真を投稿する前に、次のような対処を推奨します。

■投稿時にはExifのGPS情報の有無を確認すること

撮影するカメラのGPS機能の有無を確認してください。GPS機能が有効である場合は写真にGPS情報が付加されますので、利用する端末に適したアプリやツールを使い、公開する写真に付加されたExifのGPS情報を削除してください。

■一緒に写っている人には事前に投稿への許可を得ること

写真を投稿することでプライバシーや肖像権の侵害とならないよう、一緒に写っている人には写真の撮影だけでなく、投稿することについても差し支えがないかを事前に了承を得てください。

■公開する必要のない写り込みは特定できないように加工をすること

被写体の背景に写り込んでしまった人物、書類、著作物などが公開されることによる影響の有無を熟慮してください。懸念がある場合は、トリミング※4を行う、画像をぼかす、拡大しても識別できないレベルの解像度に変更するなど、対象を特定できないよう加工を行ってください。

ブログやSNSに公開する写真は、つい中心となる被写体だけに囚われがちです。しかし、写真に写っている内容や付加されている情報すべてに目を向けて、誰に見られても問題がないよう、投稿前に確認し、必要な処理を行ってください。

※4
トリミング:写真に写っている一部分を切り出す加工処理。

※記載されている製品名、サービス名等は、各社の商標もしくは登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

情報セキュリティ安心相談窓口
 Tel: 03-5978-7509 Fax: 03-5978-7518
 E-mail: 電話番号:03-5978-7509までお問い合わせください。
 技術本部 セキュリティセンター 加賀谷/野澤

更新履歴

2015年 4月27日 掲載

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