2002年 2月 7日
情報処理振興事業協会
セキュリティセンター(IPA/ISEC)
依然としてW32/Badtrans蔓延!実害率は減少傾向!! |
1月の届出件数は2,283件と昨年の月平均(2,021件)を上回っており、引き続き高水準となっている。
W32/Badtrans蔓延状況続くが実害率は減少傾向へ!!
昨年末猛威を振るったW32/Badtransウイルスの亜種は、1月も1,381件(12月2,701件)と届出全体の6割を占めており、依然として蔓延している状況が伺える。
しかし、実害率は14.3%と12月の20.1%から5.8ポイント減少しており、セキュリティホールの解消などの対策が浸透してきている状況が伺える。1月の届出全体の実害率も13.6%(12月19%)と2,000件を超えた月(過去7回)のうち最低の数値となった。
図:W32/Badtarnsのウイルスメールのプレビュー画面
ホームページアドレスに見せかけたW32/Mypartyウイルス出現
このウイルスは、添付ファイル名が『www.myparty.yahoo.com』でリンクのように見えるため、つい開いてしまうケースが見受けられる。
添付ファイルを開くと感染し、ウイルスを添付したメールが送信される。このような添付ファイルの見た目に騙されうっかり開かないよう十分注意されたい。
![]()
W32/Mypartyのメール受信画面の一例
今月の呼びかけ:「ウイルス感染の兆候を見逃すな!!」 |
メール機能悪用ウイルスに感染すると、たちまち被害者からメールをばら撒く加害者になってしまうので、早急に修復を行う必要がある。
下記のような感染の兆候が現れた場合、最新のウイルス検出データファイル(※) に更新したワクチンソフトによる検査を行い、ただちにウイルス名を特定し、対処することが肝要である。
また、更新は日頃から最低週1回は行うべきである。(企業においては毎日更新や、1時間ごとに更新トライを行っている例もある。)※ウイルス検出データファイルは、メーカーにより「定義ファイル」、「パターンファイル」、「シグネチャファイル」など呼び名が 異なるので、マニュアル等を参照されたし。
感染の兆候例:「MAILER-DAEMON」というメールアドレスからメールが数多く届く。
このような不達の案内のメールが数多く届くときは、ウイルスが自動的に送信した メールが宛先不明で返信されたケースがほとんどである。
なお、メール機能悪用ウイルスの多くは、 メールソフトの送信記録に履歴を残さないので、 ユーザにとってはウイルスが送信したことを確認できない。

「MAILER−DAEMON」から送信されたメール受信画面
その他のよくある感染の兆候:
1.パソコンを起動するとダイアルアップ接続の画面が表示され、何度もインターネットに接続しようとする。
2.メールの送受信に異常に時間がかかるようになった。
3.ホームページを見ているときやアプリケーションを起動したとき、頻繁に強制終了が発生するようになった。

1) 1月、届出のあったウイルスは37種類であった。
(Windows、DOS及びUNIXウイルス2,174件、マクロウイルス及びスクリプトウイルス109件、Macintoshウイルスが0件。)(※)印は、
1月の新種ウイルスを示す。
| Windows、DOSウイルス | 届出件数 | マクロウイルス | 届出件数 |
| W32/Badtrans | 1381 | XM/Laroux | 41 |
| W32/Hybris | 151 | XM/VCX.A | 16 |
| W32/Magistr | 138 | X97M/Divi | 15 |
| W32/Aliz | 109 | W97M/Marker | 6 |
| W32/Myparty(※) | 107 | W97M/Melissa | 5 |
| W32/Sircam | 88 | W97M/Titch | 4 |
| W32/Nimda | 70 | W97M/Groov | 1 |
| W32/MTX | 29 | W97M/Opey | 1 |
| W32/Klez | 27 | W97M/Proverb | 1 |
| W32/Goner | 23 | W97M/Vmpck1 | 1 |
| W32/Zoher | 21 | X97M/Barisada | 1 |
| W32/Shoho(※) | 6 | スクリプトウイルス | 届出件数 |
| W32/CIH | 4 | VBS/Haptime | 11 |
| Anti-CMOS | 3 | VBS/LOVELETTER | 3 |
| Form | 3 | VBS/SST | 2 |
| W32/Funlove | 3 | VBS/Homepage | 1 |
| W32/Msinit | 3 | UNIXウイルス | 届出件数 |
| W32/Ska | 3 |
なし |
|
| W32/QAZ | 2 | ||
| Cascade | 1 | Macintoshウイルス | 届出件数 |
| W32/Fix2001 | 1 |
なし |
|
| W32/Navidad | 1 |
注) ウイルス名欄で、各記号はそれぞれの下記ウイルスを示す。
| 記号 | 対象ウイルス |
| WM | MSword95(WordMacroの略) |
| W97M | MSword97(Word97Macroの略) |
| XM、XF | MSexcel95、97(ExcelMacro、ExcelFormulaの略) |
| X97M | MSexcel97(Excel97Macro) |
| W97M/X97M/P97M | MSword97、MSexcel97、MSpowerpoint97(Word97Macro、Excel97Macro、PowerPoint97Macroの略) |
| W32 | Windows32ビット環境下で動作 |
| VBS | VisualBasicScriptで記述 |
| Wscript | WindowsScriptingHost環境下で動作(VBSを除く) |
| Solaris | Solaris環境下で動作 |
2)届出の届出者別件数は次のとおりである。一番多い届出は、一般法人ユーザからのもので、65.2%を占めている。
届 出 者 |
届 出 件 数 |
|||
| 2002/1 | 2001年合計 | |||
| 一般法人ユーザ | 1,489 | 65.2% | 17,332 | 71.4% |
| 教育・研究機関 | 327 | 14.3% | 1,286 | 5.3% |
| 個人ユーザ | 467 | 20.5% | 5,643 | 23.3% |
3)届出の地域別件数は次のとおりである。関東地方が最も多く、続いて近畿地方、中部地方の順となっている。
地 域 |
届 出 件 数 | |||
| 2002/1 | 2001年合計 | |||
| 北海道地方 | 38 | 1.7% | 506 | 2.1% |
| 東北地方 | 73 | 3.1% | 882 | 3.6% |
| 関東地方 | 1,322 | 57.9% | 16,291 | 67.1% |
| 中部地方 | 199 | 8.7% | 2,360 | 9.7% |
| 近畿地方 | 430 | 18.8% | 2,589 | 10.7% |
| 中国地方 | 31 | 1.4% | 387 | 1.6% |
| 四国地方 | 29 | 1.3% | 399 | 1.6% |
| 九州地方 | 161 | 7.1% | 847 | 3.5% |
4)届出から感染経路を区分けすると次の表のようになる。 海外からのメールも含めたメールにより感染したケースが最も多く、届出件数の約99.4%を占めている。
感 染 経 路 |
届 出 件 数 | |||||
| 2002/1 | 2001年合計 | |||||
| メール | 2,251 | 98.6% | 17,790 | 73.3% | ||
| 海外からのメール | 19 | 0.8% | 3,791 | 15.6% | ||
| ダウンロード(※) | 1 | 0% | 593 | 2.4% | ||
| 外部からの媒体 | 11 | 0.5% | 655 | 2.7% | ||
| 海外からの媒体 | 0 | 0% | 22 | 0.1% | ||
| 不明・その他 | 1 | 0% | 1,410 | 5.8% | ||
(※)ホームページからの感染を含む
5)届出のあったウイルスが感染させたパソコンの台数は次のとおりである。感染台数の欄0台は、FDのみの感染またはファイルのみの感染を示し、事前の検査により、パソコンに感染する前にウイルスを発見したものである。
感 染 台 数 |
届 出 件 数 | |||||
| 2001/12 | 2001年合計 | |||||
| 0台 | 1,969 | 86.2% | 19,585 | 80.7% | ||
| 1台 | 276 | 12.1% | 3,733 | 15.4% | ||
| 2台以上 5台未満 | 26 | 1.1% | 528 | 2.2% | ||
| 5台以上 10台未満 | 5 | 0.2% | 190 | 0.8% | ||
| 10台以上 20台未満 | 5 | 0.2% | 93 | 0.4% | ||
| 20台以上 50台未満 | 2 | 0.1% | 74 | 0.3% | ||
| 50台以上 | 0 | 0% | 58 | 0.2% | ||
特定日発病ウイルスについて
ウイルスの被害の拡大を防止する意味から、今回は、IPA/ISEC に届出されたウイルスの中で、2月8日〜 3月31日に発病する可能性がある主なウイルスを下記に掲げたので注意されたい。(参考:特定日発病ウイルス[ウイルスカレンダー] )
| VBS/Haptime | 2月11日、3月10日 |
コンピュータウイルスに関する届出制度は、経済産業省のコンピュータウイルス対策基準に基づき、'90年4月にスタートした制度であって、コンピュータウイルスを発見したものは被害の拡大と再発を防ぐために必要な情報を IPA に届け出ることとされている。
IPAでは、個別に届出者への対応を行っているが、同時に受理した届出等を基に、コンピュータウイルス対策を検討している。また受理した届出は、届出者のプライバシーを侵害することがないように配慮した上で、被害等の状況を分析し、検討結果を定期的に公表している。
○コンピュータウイルス対策基準
・通商産業省告示第139号 平成 2年 4月10日制定
・通商産業省告示第429号 平成 7年 7月 7日改訂
・通商産業省告示第535号 平成 9年 9月24日改訂
・通商産業省告示第952号 平成12年12月28日改訂
問い合わせ先:IPAセキュリティセンター(IPA/ISEC)
(ISEC:Information technology SEcurity Center)
TEL:03-5978-7508 FAX:03-5978-7518
E-mail: isec-info@ipa.go.jp
相談電話:03-5978-7509 URL:http://www.ipa.go.jp/security/
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