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情報セキュリティ

「2010年度 制御システムの情報セキュリティ動向に関する調査」報告書の公開

掲載日 2011年5月9日
独立行政法人 情報処理推進機構
セキュリティセンター

 IPA(独立行政法人情報処理推進機構、理事長:藤江 一正)は、産業用の制御システムへのサイバー攻撃が国際的に拡がりつつある現状を鑑み、アジア3か国における脆弱性低減施策を含むセキュリティへの取組みと、スマートメーター(*1 )周辺の情報セキュリティ動向について「2010年度 制御システムの情報セキュリティ動向に関する調査」の報告書としてまとめ、2011年5月9日(月)から、IPA のウェブサイトで公開しました。

1.概要

 従来、サイバー攻撃の対象は情報システムが主体であり、そのシステム上にある資産や情報等を狙うものでした。しかし近年では、今まで独自の仕様であった制御システム(ICS:Industrial Control Systems)の環境のオープン化(汎用製品や標準プロトコルの利用)が進んでいることから、サイバー攻撃の対象は制御システムにも及びつつあります。2010年度に発見された制御システムを攻撃するコンピュータウイルス「Stuxnet(*2 )」は、国内外における産業関連を主としたコンピューター数百万台への感染が報告されています。

 IPAでは、2008年度から制御システムに対する情報セキュリティ面での脅威と対策について、調査と提言を実施しています。2010年度は、制御システムのセキュリティに関わる現状(制御システムのインシデント事例と新しいサイバー攻撃手法の分析)と、前年度までに調査した欧州と米国に続き、アジア3か国(韓国、中国、タイ)について調査するとともに、スマートグリッドにて用いられるスマートメーターおよびHEMS(*3 )などその周辺の制御システムに関する技術動向について調査を行いました。今回の調査結果から、欧米、アジア、日本における制御システムセキュリティへの取組み状況を4つの視点(ガイド・ツールの有無、評価・検証の仕組み、脆弱性関連情報のデータベース、製品認証の実施状況)で整理し、比較しています。

 アジアは欧米に比べて、各国の制御システム関連のセキュリティ施策に疎密が見られ、脅威への認識や対策についても相違が見られましたが、韓国や中国では制御システムのセキュリティに関して、国際的な標準に基づく認証への対応に向けて検討が進められていることが明らかになりました。
 また、導入や実証実験が進められているスマートグリッドにおいては、家庭の電力制御に関わるスマートメーターとHEMSが重要な要素となりつつあります。そこで、ピークシフト(*4 )等による電力使用効率の向上や、電気自動車の普及等による電力需要の変動に対応するため国内で今後利用拡大が見込まれる、スマートメーターとその周辺の制御システムのセキュリティ動向や、特に家庭での電力制御の中心となるHEMSの現状とその検討状況について整理しました。

本報告書では、制御システムの情報セキュリティ上の脅威を低減させるための課題として3つのポイントをまとめました。

  1. 制御システムのセキュリティ標準及び認証の整備
  2. 制御システムにおける汎用製品や標準プロトコルの利用に伴う脅威の拡大に対する意識向上
  3. HEMSのセキュリティ対策普及に向けた検討

■本調査の詳細は、次のURL より報告書をダウンロードの上、ご参照ください。
URL:http://www.ipa.go.jp/security/fy22/reports/ics_sec/index.html

脚注

(*1)スマートメーター:スマートグリッドにおいて、通信を介し家庭の電力使用量検針や制御機能などを持つメーター
(*2)『新しいタイプの攻撃』に関するレポート:http://www.ipa.go.jp/about/technicalwatch/20101217.html
(*3)HEMS(Home Energy Management System):スマートメーターやサービスゲートウェイ等との接続により、家庭の消費電力を管理・制御するシステム
(*4)ピークシフト:昼間電力消費の一部を夜間電力に移行させる方法

参考:目次

1. はじめに
2. 制御システムのセキュリティに係る現状
3. 制御システムの脆弱性低減に向けた取組み
4. スマートメータ周辺の制御システムの動向
5. まとめ

プレスリリースのダウンロード

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