3.4 家庭内や事務所内ネットワーク

家庭内や事務所内からリモートアクセスする場合には、パソコンを家庭内や事務所内のネットワーク(有線LANあるいは無線LAN)に接続し、ルータ・モデム経由でインターネットに接続することで実現します。
 ここでは家庭内や事務所内のネットワークとして、無線LAN接続及び高速電力線通信について記述します。
 

3.4.1 無線LAN

家庭内や事業所内で無線LANを構築し利用することができます。
 
これらの通信規格として、IEEE802.11a/b/gがあります。

 
無線LANの特徴は以下の通りです。

無線の種類

通信速度    

通信距離

メリット

デメリット

無線

2.4GHz

11Mbps

54Mbps

100m程度

・配線が必要ない
・構築、増設が容易である

 

・距離が限定される
・伝送誤り率が高い

・無線LAN設定技術が必要である

無線LANには、ESS-ID(Extended Service Set Identifier)という識別名、WEP(Wired Equivalent Privacy)キー等の暗号化機能、さらに認証機能がついているものもあるので、これらを設定することにより通信内容を秘匿・暗号化することができます。
 
これにより、不正に無線LANを使用されたり、通信内容を傍受される危険性を減らすことができます。
 

コース (A  B  C  D  E)



3.4.2 高速無線LAN「MIMO」

 

MIMO(Multi Input Multi Output)は、通信規格としてIEEE802.11nを採用しています。
 MIMOは、送信側、受信側双方が複数のアンテナを持っており、送信側は複数のデータを、複数のアンテナを使って同じタイミング、同じ周波数で一度に送受信する空間多重伝送技術のことです。同時に送受信できるチャネル(一般的にはアンテナの数)が増えれば、その分、単位時間あたりの通信量を増やすことができ、見かけ上の通信速度を向上させることができます。
 
この方式では、同じ周波数で複数のチャンネルの電波を送受信するため、電波を分離合成する技術とこれを演算する高性能のマイクロコンピュータが用いられています。
 これを使用して高速な無線LAN環境を構築するためには、MIMO機能を組み込んだMIMO対応無線LANアクセスポイント、パソコン側にはMIMO対応無線LANカードが必要です。
 
なお、MIMO対応無線LANアクセスポイントは、既存のIEEE802.11a/b/g製品との接続もサポートしており、これらの製品と同時に使用することが可能です。
 
さらに、この方式の大きな特徴として、屋内など障害物が多く存在する環境での通信状況を大幅に改善することが挙げられます。
 

コース (A  B  C  D  E)



3.4.3 高速電力線通信「PLC」

電力線(power line)を通信回線として利用する通信形態にPLC(Power Line Communication)があります。この方式の利用形態には、以下のものがあります。
  
@ 家庭内配線(電灯線)による家電製品間のLAN
  
A 電力会社と家庭・オフィスの間を配電線で結ぶ家電制御向けの低速データ通信
  B 電灯線や配電線をインターネットへのアクセス回線として利用するデータ通信
 特にBは「電力線インターネット」と呼ばれています。

 電力線インターネットは、電力線(送電網)を通信インフラとして利用するインターネット接続サービスで、ユーザーの家までは光ファイバーを引き、家庭内入り口にPLCモデム(親機)を配置して電力分電盤に接続し、家庭では各部屋にあるコンセントにPLCモデム(子機)を設置し、パソコンなどとつないで通信する技術です。PLCモデムは電力とデータ用信号を分離したり重ね合わせたりする装置です。この技術により、数Mbps〜数百Mbpsの通信が可能です。
 
電力会社の送電網をそのまま利用して光ファイバーを併設することができるため、新たに回線を敷設するコストや時間を節約することができます。さらに、家庭内の通信にも宅内の電気配線(壁からのコンセント)を利用することで構内の配線の手間も省くことができ、手軽にネットワークを構築することができます。
 

コース (A  B  C  D  E)