第3章ネットワーク技術とその動向

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ネットワーク技術とその動向



 

従来からの電話回線(ナローバンド回線)の利用に加え、近年はより高速・大容量の回線(ブロードバンド回線)の利用が主流となっています。さらに、ブロードバンド回線も有線系・無線系と多種多様な回線が提供されています。
 リモートアクセスによる企業内のオフィス情報システムにアクセスする際にも、利用場面や利用目的、利用可能設備状況などに基づいて、適切なアクセス回線を採用しシステムを構築することが可能です。
 また、いずれのアクセス回線も新しい技術を取り込んで、さらに高速、広範囲、高品質のサービスが利用できるようになってきています。

 ここでは、インターネットを経由してリモートアクセスを行う際のアクセス回線について、以下の4種類に分けて説明します。

@ 有線系ブロードバンド回線-----xDSL、FTTH、CATVを利用した通信
 
家庭やサテライトオフィスからxDSL、FTTH、CATVを利用しインターネット接続を行う。A 無線系ブロードバンド回線-----ホットスポット、WiMAXを利用した通信
 
駅や街中にあるホットスポット、WiMAXを利用しインターネット接続を行う。
B 携帯無線系ブロードバンド回線-----高速PHS、携帯電話を利用した通信
 
高速PHS、携帯電話を利用しインターネット接続を行う。
C 家庭内や事務所内ネットワーク------無線LAN、高速無線LAN、高速電力線通信
 
家庭内や事務所内でのネットワークとして無線LANや電力線LANを使う。

 
それぞれのアクセス回線の特徴(通信速度、通信距離)は下図のように位置付けることができます。ただし、これらは現時点(2007年9月)でのイメージとして記述します。



 

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3.1
3.1 有線系ブロードバンド回線
3.1.1 xDSL(x Digital Subscriber Line)

xDSLは既設のメタルケーブル(銅電話線)を利用して、メガビット級のデータ通信を行う方式です。既設の電話線を利用でき、電話とデータ通信を同時に利用できると言った特徴があります。電話とデータ通信を分離するために図にあるスプリッタという機器を使用します。
 
公衆回線網はもともと人間の声を伝えるためのもので、音声レベルの周波数を伝えるようになっています。しかし、より高い周波数を使うことにより、50Mbps程度の高速なデータ通信ができるようになります。
  DSL(Digital Subscriber Line)は、デジタル加入者通信線を表し、
  ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line:非対称デジタル加入者線
)、
  HDSL(High-bit-rate Digital Subscriber Line)、
  SDSL(Symmetric Digital Subscriber Line)、
  VDSL(Very high-bit-rate Digital Subscriber Line

といった種類があるため、総称してxDSLと呼んでいます。
 
これらのうち、もっとも代表的なのがADSLという技術です。これは、上りと下りのデータ通信速度が異なりますので、Asymmetricといわれ、下り最大50Mbps程度、上り最大12Mbps程度です。なお、電話局からの距離が遠くなるほど実効データ通信速度も低下します。
 

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3.1.2 FTTH (Fiber To The Home)

FTTH(Fiber To The Home)は、電話局から各家庭までの加入者線を結ぶアクセス網を光ファイバー化し、100Mbps〜1Gbps程度の高速な通信環境を構築するサービスです。
 光PDS(Passive Double Star)という技術により、1本の光ファイバーに複数のユーザー回線を収容することで、メタルケーブル並みのコスト低減を実現します。FTTHサービスは、通信事業者から「Bフレッツ」や「ひかり・・・」などの名称にて提供されています。
 

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3.1.3 CATV

CATVのケーブルを使用してインターネット接続を行うサービスです。
 
このシステムでは、CATVセンターから光ファイバーを使って信号が送り出され、家庭への引き込みは同軸ケーブルを使って、電柱のそばにあるタップオフ(引き込み用の端子)から分岐し、保安器を経由して屋内に配線されます。
 
ケーブルの伝送能力は、一般に使われている同軸ケーブルのもので450MHz程度、また幹線に光ファイバーを用いたハイブリッドタイプ(HFC〜Hybrid Fiber/Coax)で750MHz程度の帯域が利用できます。これをテレビ放送、インターネット接続、電話接続などに分割して利用します。

 
インターネットに接続する際には、ケーブルモデム(CATVモデム)が必要になります。インターネットの情報は、テレビ信号用の帯域とは異なる周波数を上りと下りのチャンネルに割り当て、双方向通信が行えるようにしています。
 
図中のCATVセンター内にはHE(Head End)と呼ばれる機器があり、この装置によって通常の放送信号とネットワーク用のデータに切り分けられます。切り分けられたネットワーク用のデータはルーターを経由して、インターネットに接続されます。
 
一般的に2Mbps〜50Mbps程度の高速な通信環境を構築するサービスです。
 

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