NISTは電力解析による暗号モジュールへの攻撃に関する声明を 1998年12月に出している[FIP98]. それによると,電力解析攻撃はユーザー自身が攻撃者となるような 攻撃を受け易い環境において, 暗号モジュール内部の重要な秘密情報を読み出すことが可能であり, 現行のFIPS 140-1によるセキュリティ要件では対応できないとしていた.
これを受けFIPS 140-2では,新たなセキュリティ要件として 上述したその他の攻撃の軽減が追加された. そして攻撃法の例として,電力解析,タイミング解析,故障利用解析, TEMPEST(過渡電磁気パルス解析)に関する解説を行い, ベンダーへの注意を促している. それぞれの解析に対してFIPS 140-2で言及されている対処法は 次の通りである.
またFIPS 140-1では,スマートカードは安全性に優れた記録媒体であるとして セキュリティレベル1の暗号モジュールの例に挙げられていたが, この記述は今回の改定で削除されている.
各種攻撃に対する上述した以上に具体的な対策法は
FIPS 140-2においても規定されておらず,
1つ以上の攻撃を軽減するために設計された暗号モジュールであれば
セキュリティ機構を備えると述べるに留まり,
今後の技術開発動向を見守る形をとっている.