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III.2.1.2 破壊型解析の手法

破壊型解析法の手順として下記が文献で示されている.

  1. スマートカードのパッケージ開封
    カードから取り外したチップをある種の溶剤に浸すことで チップ表面の保護膜の除去を行う.
  2. ネットリスト作成
    各種顕微鏡を用いて撮影したチップ表面の写真を解析し, トランジスタレベルでのネットリストを得る.
  3. マニュアルプロービング
    マニュアルプロービングワークステーションと呼ばれる装置を用いて チップ上のバスラインへのプロービングを行う.

また解析に用いる主な装置として次のようなものがある.

  1. 顕微鏡
    共焦点光学顕微鏡
    電子顕微鏡のように試料を真空中に置く必要がなく, 普通の光学顕微鏡に比べて解像度とコントラストが良い.
    電子顕微鏡
    電子顕微鏡には大きく分けて透過型電子顕微鏡(TEM: Transmission Electron Microscope)と走査型電子顕微鏡(SEM: Scannig Electron Microscope)の二つがあり, TEMは試料の微細領域の組成や構造の解析を, SEMは試料表面に対する解析を行うことができる.

  2. 波形解析装置
    EBテスタ
    回路内部のAC波形測定,論理波形測定
    マニュアルプローバ
    回路内部の絶対電位測定,回路内部への信号印可

  3. 解析補助装置
    簡易RIE装置
    保護膜および層間絶縁膜の剥離
    FIB (Focused Ion Beam)加工装置
    イオンビームによる集積回路内部の配線の切断・接続. 表III.1にFIB加工装置とレーザーカッタの機能の比較を示す.


表 III.1: FIB加工装置とレーザーカッタとの比較表
  FIB レーザーカッター
最小加工寸法 $0.3\mu m$ $1 \sim 2 \mu m$
スループット 遅い 早い
深さ方向の制御 容易 困難
熱的なダメージ 殆ど無し 有り
加工形状 矩形 すり鉢状