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III.2.1 破壊型解析法の脅威と対策

破壊型解析法は,スマートカードおよびそのチップに物理的変形を加えて 解析を行う手法である.本節では,  [AK,AK97,KK99] により破壊型解析法の手法とその対策を紹介する. はじめに破壊型解析法への準備として,スマートカードの物理的構造について述べる.

一般的なスマートカードは以下に示すように8ビットのマイクロコントローラと ROM, EEPROM, RAMなどで構成され,シリアルな入出力を持っている.これらは1チップに 収められ,プラスチックのカードに封止されている. 暗号鍵などのセキュリティ関連情報はEEPROM に入っている.図III.1にスマートカードの構成とICモジュールの外部端子 を図III.2にICチップモジュールの内部構成を示す. コプロセッサは,暗号処理などに関してスマートカードCPUを補助する.

  1. マイクロプロセッサの構成
    1. CPU
    2. 暗号処理用コプロセッサ
    3. セキュリティ論理回路
    4. データメモリ(EEPROM)
    5. 一時記憶メモリ(RAM)
    6. オペレーティングシステム(ROM)
  2. チップの特徴
    1. ROM : 3K $\sim$ 23Kバイト
    2. RAM : 1Kバイト以下
    3. EEPROM : 1K $\sim$ 32Kバイト
    4. CPU : 8bitマイクロプロセッサが主流だが,16bit CISCや32bit RISCもある.
    5. テクノロジ : 1.2$\mu$m $\sim$ 0.8$\mu$m
    6. チップ寸法 : 10mm$^2$ $\sim$ 25mm$^2$

図 III.1: スマートカードの構成
\includegraphics [scale=0.8]{card.eps}

図 III.2: チップの構成
\includegraphics [scale=1.0]{chip.eps}

破壊型解析法は,以上のようなチップの内部を直接解析できるという意味で 非常に強力な解析法である. 以下,破壊型解析法の原理,手法,対策について述べる.