破壊型解析法は,スマートカードおよびそのチップに物理的変形を加えて 解析を行う手法である.本節では, [AK,AK97,KK99] により破壊型解析法の手法とその対策を紹介する. はじめに破壊型解析法への準備として,スマートカードの物理的構造について述べる.
一般的なスマートカードは以下に示すように8ビットのマイクロコントローラと ROM, EEPROM, RAMなどで構成され,シリアルな入出力を持っている.これらは1チップに 収められ,プラスチックのカードに封止されている. 暗号鍵などのセキュリティ関連情報はEEPROM に入っている.図III.1にスマートカードの構成とICモジュールの外部端子 を図III.2にICチップモジュールの内部構成を示す. コプロセッサは,暗号処理などに関してスマートカードCPUを補助する.
破壊型解析法は,以上のようなチップの内部を直接解析できるという意味で 非常に強力な解析法である. 以下,破壊型解析法の原理,手法,対策について述べる.