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II.2.1.2 JICSAP

ICカードシステム利用促進協議会(JICSAP : Japan Ic Card System APplication council)が1997年9月に制定したスマートカード仕様である [JI97]. カード製造者,リーダライタ製造者,システムインテグレータ等のスマートカード システム関係ベンダ間のアプリケーション層での相互の互換性を とることを目的に制定されている. ISO/IEC JTC1(ISOと国際電気標準会議の合同会議)とISO/TC68(金融取引標準化 委員会)に対応した形でまとめられている.

コマンドや機能についてはISO 7816-4の中から必要最低限のものを抽出して 採用している.また,スマートカードでの真正性の確認や端末の相互確認, 不正アクセス防止のための自動ロック機構など,セキュリティの仕様も規定している. さらに,異なるサービス提供者による多目的利用を可能にするため,カード内部の ファイル構造を規格化した.

仕様は7章から成る.以下に章立てとその概要を述べる.

  1. 概要
    この仕様の内容の概要および参考規格についてのまとめ.
  2. 電気的特性
    各端子の電気的特性はJIS X 6304 第4章,スマートカードの動作手順は JIS X 6304 第5章に従うことを規定している.
  3. 伝送手順制御
    伝送制御手順は,JIS X 6304 第9章に準拠することを規定している.
  4. 基本構造
    ファイル,データに関する基本構造,アクセス方法を規定している.
    ファイルは,ファイル制御情報を有する専用ファイル(DF)とデータ格納の ための基礎ファイル(EF)に分類される.DFは正確なDF名および名の上位桁 からの部分桁からでも参照できる.EFは2バイトで符合化したEF識別子に よって参照できる.
    データはレコードまたはバイナリデータとしてアクセスされる.データアクセス 方法およびレコード付番方法は,EFの構造に依存する.この方法についても この章で規定されている.
  5. セキュリティ
    第4章で記述したファイル構造へのカード内部のCPUによるアクセス管理に 必要な要素として,セキュリティ属性とセキュリティステータスがある. これらは ISO 7816-4およびJIS X 6306に規定されている.
    セキュリティ属性は,カードに対してアクセスする際の諸条件を決定する 情報であり,この規格ではデータに対しアクセスするために必要となる キー(例えば照合キー,認証キーなど)を指定する情報を指す. セキュリティステータスはこの照合(または認証)結果を保持するものである.
  6. コマンド
    メッセージはコマンドを送信し,受信側でそれを処理し,レスポンスを送り返す ステップにしたがって,接続装置とスマートカードで送受信される.メッセージ にはコマンドメッセージおよびレスポンスメッセージがあり,これらは APDU(応用プロトコルデータ単位)と呼ばれる. これらのコマンドは ISO 7816-4およびJIS X 6306の符号化規則にしたがって 定められている.
  7. ステータス
    データにおける各数値がまとめられている.