以下の情報は個人的な見解として参考にして頂きたい。

 「現状調査」で航空3社を比較したのは鉄道などと違い、航空会社は早い時期からインターネットでの情報発信、チケット予約などに力を入れていたこと、基本的なサービス、仕様に関しては3社とも同じなので純粋に3社のセキュリティに対する考え方などがわかるのではないかと思い比較した。

 この比較の中でJASだけが全ての情報をSSLを使用した通信を選択できる。JASの場合は会員登録、予約等を選択した時点から全てのセッションでSSLを使用する事が可能であり、特に3社の中では唯一会員のID/パスワード入力時からSSLを使用する事が可能で、情報の盗聴には十分配慮されていると言える。また、SSLを使用しない場合でも実際の航空券発行時のクレジットカード番号入力が必要な場合はSSLは必須となっている。
 また、予約の確認を電子メールで送信しているのはJASだけあるが、この場合電子署名等はされていないが、WEBのシステムだけでなく電子メールを利用して個人に対して確認を行っているところには、配慮がみられる。前述したが可能であればこのときに電子メールを送信先は会員登録時のアドレスに対しては必須とし、さらに電子署名をし改竄、なりすましなどに対処するのが望ましいと思われる。

 JALの場合は会員登録時個人情報の入力はSSLを使用しているので安全の様に思えるが実際には予約時に氏名電話番号等の情報が必要となるのでこれらの個人情報を守っているとは言えない。
 ANAの場合に関してはクレジットカード番号の通信時だけがSSLで暗号化されてそれ以外の個人情報に関してSSLは使用されていない。
 また、この3社のなかで会員登録後のパスワードの変更が可能なのもJASのみでそれ以外は再登録となってる。JASの場合は会員ID、氏名、登録時の電話番号、生年月日のチャレンジを行ない、パスワードを変更することができる。

 電子商取引ではここで紹介したSSLで暗号化した通信を使用する以外にもクレジットカード会社が推奨するSET (Secure Electronic Transaction) があるが、システムが複雑になること、初期導入コストが高いことなどから現時点でSETを利用している電子商取引サイトはほとんどない。

 全般的に電子商取引ではクレジットカード番号の通信等実際の決済情報に関してのみSSLを用いた暗号化が行われているが、クレジットカード番号等と同様に保護が必要な、個人情報に関しては取扱いに明確なガイドラインがないこともあり、十分な配慮がなされていない。これに関しては電子商取引サイトのみならず、インターネット上で個人情報を収集する場合の収集方法、収集後のデータの扱い(保存場所等)、データの使用等に対して何らかしらのガイドラインが必要と思われる。また、販促を目的とした電子メールの利用に関しても「なりすまし」等が可能なシステムがあるので、これらのシステムを作成する場合のセキュリティ上のガイドライン、また広告メール等に対するなんらかのガイドラインが必要と思われる。