ウイルスに感染したコンピュータの種類を全体的に件数でみてみると、汎用機およびワークステーションが減少し、パソコンが大幅に増加している。汎用機、ワークステーションともに8件で、これは昨年の調査結果のおよそ3分の1である。
これを台数でみると、汎用機、ワークステーションとも被害台数はさまざまで分散しているが、ワークステーションの1300台というのが目を引く。
パソコン等は「1〜10台」が最も多く77.1%、次いで「11〜50台」が15.8%、「51〜100台」が3.0%、「101〜300台」が3.1%、「301台以上」が1.0%となっている。
前回調査と比較してみると、「1〜10台」が10%以上も増加し、50台以上の大規模被害が昨年の15.8%から7.1%と半減しているのが特徴的である。これは、ワクチンソフトを含むセキュリティ対策の普及および、今回の調査では「50名未満」の事業所の回答率が高かったことと関連性があるものと思われる。
図表V−1 感染したコンピュータの種類と台数 汎用機・ワークステーション
汎用機 |
件 数 |
% |
ワークステーション |
件 数 |
% |
|
1台 |
4 |
50.0 |
1台 |
4 |
50.0 |
|
2台 |
2 |
25.0 |
20台 |
1 |
12.5 |
|
10台 |
2 |
25.0 |
100台 |
1 |
12.5 |
|
合 計 |
8 |
100.0 |
1300台 |
2 |
25.0 |
|
合 計 |
8 |
100.0 |
図表V−2 感染したコンピュータの種類と台数 パソコン等

ウイルス発見の経緯としては、「ワクチンソフトによる随時検査」が42.8%、「ワクチンソフトによる定期検査」が30.5%と、ワクチンソフトによる検査が70%以上に達している。次いで、「社内からの通知」10.5%、「社外からの通知」9.3%など、他人から言われて気がついたというケースが多かった。そのほか、「ディスプレイにコンピュータウイルスと思われるメッセージが表示された」8.9%、や「ファイルの記録内容が読み取れなくなった」8.2%、「意味不明のファイルが存在していた」7.7%などとなっている。また、「発病なし」も11.0%あった。
図表V−3 発見の経緯

その他:ワクチンソフトのシールド機能、メールサーバのウイルスチェッカ、E-mailのメッセージ、など
感染したウイルスを発見するのに使用したワクチンソフトとして、最も多くあげられているのは「ウイルスバスター」で、43.1%と半数近くの事業所で使用されている。次いで「Virus Scan」が27.5%、「Norton Antivirus WIN」が22.8%と続いている。
前回の調査と同じく、この3つが高いシェアを占め、他のワクチンソフトとの格差は拡大傾向にある。
図表V−4 使用したワクチンソフト

その他:Scan Vakziw(11件)、グループシールド(8件)、Intel LANDESK(6件)、ほか
ウイルスの感染経路として最も多いのは、「電子メールの添付ファイル」で35.3%を占めている。以下、「取引先からのFD等」が28.5%、「他部署からのFD等」13.4%、「自宅からのFD等」7.1%と続いている。電子メールとFDを合わせると、実に84.3%に達している。「不明」も15.5%あった。
前回の調査との比較では、「ネットワークによる外部からの侵入」が10.2%から2.6%と大幅に減少したのが特徴的である。
図表V−5 感染経路

その他:学校で配布されたFD、セミナー資料、海外からのパソコン、など
ウイルスに感染した際の復旧方法としては、「ワクチン(各種ツール等)を使用して駆除」が85.0%と圧倒的に多い。次いで「手動で駆除(マクロの削除等)」が12.7%、「ワクチン(各種ツール等)を使用して削除・移動またはリネームした」が11.5%で、その他は下図のようになっている。
図表V−6 復旧方法
その他:FD/MOの破棄(7件)、取引先に連絡未感染、被害なし(18件)、など
この設問は、今回新たに設けたもので、ウイルス被害にあった場合、復旧方法についてどこかへ相談したかどうかを聞いている。
その結果、「自分で対応した」が60.9%で、「社内のウイルス対策組織、技術者相談した」が33.9%、残りの5.2%が「外部の機関に相談した」であった。
図表V−7 復旧方法についてどこに相談したか

相談した外部の機関:ワクチンソフトメーカー(15件)、コンピュータメーカー、ディーラー、ソフトハウス(11件)、IPA(3件)、など
ウイルス被害にあった時の復旧に要した期間としては、「1日未満」が半数以上で62.0%、次いで「1 〜3日」が20.7%と比較的短い日数で復旧できているが、「1カ月以上」という大規模被害も4.4%あった。なお、「復旧不可能」は0.3%あった。
前回の調査と比較すると、「1日未満」がほぼ10%増えているのが目立つ。
図表III−8 復旧に要した期間

復旧に要した人日についても、「復旧に要した期間」と同様に、比較的短いものが多く、「1人日未満」が59.9%、「1〜5人日」 が32.7%と、両者で90%以上を占めている。
前回の調査では8.8%あった「11人日以上」という大きな被害が、今回の調査では2.6%に減少している。ワクチンソフトの利用、セキュリティ対策が浸透してきたことの現れであろうか。
図表V−9 復旧に要した人日
