2000年2月10日
情報処理振興事業協会
コンピュータ不正アクセス被害の届出状況について
IPA(情報処理振興事業協会、石井賢吾理事長)は、2000年1月のコンピュータ不正アクセス被害の届出状況をまとめた。
コンピュータ不正アクセス被害の届出制度は、通商産業省のコンピュータ不正アクセス対策基準(1996年8月8日付通商産業省告示第362号)に基づき、1996年8月にスタートした制度であり、同基準において、コンピュータ不正アクセスの被害を受けた者は、被害の拡大と再発を防ぐために必要な情報をIPAに届出ることとされている。
2000年1月のコンピュータ不正アクセス被害の届け出が12件あった(別紙参照)。概要を以下に報告する。
(1)スキャニング、アクセス形跡
ポートスキャン(*1)もしくは類似のツールなどを用いたポート(*2)へのアクセス形跡の届出が3件あった。
ケース1
システム管理者がアクセスログをチェックしたところ、いくつかのポートへのアクセスの形跡があった。pop(*3)、IMAP(*4)、ftp(*5)の各ポートにアクセスしている。アクセス形跡のみで接続には失敗している。
ケース2
システム管理者がアクセスログをチェックしたところ、ftpへのアクセスの形跡があった。さらに調査したところ、ユーザIDを順番に試している模様であった。ユーザ情報の漏洩の可能性もあるが、調査した範囲では確認できず、また、接続には失敗している。
ケース3
毎月同一組織から届出されているもので、ログの確認結果のレポートであり、実際の被害には遭っていない。オープンプロキシ(*6)、IMAPの各ポートにアクセスの形跡があった。
(2)侵入
侵入に関する届出が1件あった。
外部へのディスクサービス等の提供を行っているサーバに侵入があり、ユーザIDの追加、システムの設定ファイルの改ざん、システムプログラムの改ざん(別のプログラムとの置き換え)などが行われていた。システム管理者は、関連ソフトウェアのバージョンアップ、各種設定の復旧及び強化などを行ってシステムを再構築した。
(3)spamメール(*7)中継(*8)
spamメール中継に関する届出が5件あった。今回届出のケースではすべて実際の中継に利用されていた。
ケース1〜ケース4
ログの調査や外部からの連絡等により判明したもの。
いずれも、最新版でないsendmail(*9)を使用していた。各システム管理者は、sendmailのバージョンアップと設定変更にて対処したもしくは対処予定である。
ケース5
メールを受け取った送付先からの連絡にてシステム管理者がログを確認したところ、メール中継が行われていた。中継を拒否するような設定となっていなかったため、外部から外部宛てのメールは処理しないように設定を変更して対処した。
(4)Webページの改ざん
Webページの改ざんの届出が3件あった。
いずれのケースでも、改ざんを指摘する外部からの連絡により判明しており、また、侵入経路などは特定できなかった。
IPAでは皆様方から届け出された不正アクセス被害について原因分析を行い、当協会内に設置したコンピュータ不正アクセス対策委員会の協力のもと対策を策定している。策定した対策はマスメディア等の協力を得て皆様方に広報するとともに今後の国の施策に反映していく。これからもコンピュータ不正アクセス被害の届け出にご協力をお願いしたい。
問い合わせ先 IPA(情報処理振興事業協会)
セキュリティセンター不正アクセス対策室
TEL (03)5978−7508
FAX (03)5978−7518
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