1999年10月15日
情報処理振興事業協会
コンピュータ不正アクセス被害の届出状況について
1.はじめに
IPA(情報処理振興事業協会、石井賢吾理事長)は、1999年9月のコンピュータ不正アクセス被害の届出状況をまとめた。
コンピュータ不正アクセス被害の届出制度は、通商産業省のコンピュータ不正アクセス対策基準(1996年8月8日付通商産業省告示第362号)に基づき、1996年8月にスタートした制度であり、同基準において、コンピュータ不正アクセスの被害を受けた者は、被害の拡大と再発を防ぐために必要な情報をIPAに届出ることとされている。
2.届出の状況
2.1 1999年9月の届出の概要
1999年9月のコンピュータ不正アクセス被害の届け出が1件あった(別紙参照)。概要を以下に報告する。
spamメール(*1)中継(*2)
spamメール中継の届出が1件あった。
メール中継を知らせるメールがシステム管理者宛てに届き調査したところ、spamメールの中継に利用されたことが判明した。
使用しているメールサーバソフトウェアEMWACのIMS(*3)がその設定のみでは第三者リレーを拒否できないものであったため、システム管理者は、フィルタ及びプラグイン(*4)を導入して対処した。
- )spamメール:大量に送られる(ばらまかれる)メールのこと。
- )中継:ここでは特に、あるメールサーバが、自分のサイトとは直接関係ない外部アドレスから外部アドレス宛てのメールの経由地点として指定され、利用されること。spamメール送信者は、送信元を隠すなどの目的で、この機能を利用することが多い。
- )EMWACのIMS:European Microsoft Windows NT Academic CentreのInternet Mail Server。
- )フィルタ及びプラグイン:SICA Consulting Services提供のSCSMFILTER及びPLUGIN5(Antirelay plugin for SCSMFILTER)。
2.2 注意事項
(1)メールの第三者中継を行わないような設定に関して
メールの第三者中継を行わないような設定は、そのネットワークの状況(機器構成、使用しているメールサーバソフトウェア及び他に導入している各種サーバソフトウェアの種類及びバージョンなど)により異なる。マニュアルやベンダの情報を元に対処されたい。
(2)チェーンメール(チェーンレター)に関して
電子メールによる不幸の手紙等チェーンメールのお問い合わせ・ご相談を複数頂いている。
チェーンメールとは?
メールの受信者にメールを複数転送するように促すようなメールである。ネットワークに不要な負荷をかけることとなるため、その送付は「ネチケット」に反するといわれている。
内容
「重要なお知らせなのでこのメールをなるべく多くの人に送って下さい」といった文言が含まれていることが多い。
以下のようなものが出回っている。
- ウイルスに関する偽の情報(GoodTimes等)
駆除のソフトであるとしてウイルスが添付されている場合もある。
- 「小学校の生徒が色々な地域の人からのメールを求めています」
「風船に手紙を付けて飛ばす」の電子版を行おうとして大量のメールが学校宛て届き収集がつかなくなったケースがある。
- 「ギネスブックへの掲載を狙って○○を行っています」
「難病の人の手術を支援するために寄付等を求めています」
「○○を集めると車椅子(等の品物)が貰えます」
種々のボランティアを求めるようなものであるが、偽の情報であるか、古い情報(既に募集を終了している等)であることが多い。継続して行われているものであれば信頼できる組織等からより新しく正確な情報が公表されていると考えられる。
- 「私は○月○日に死亡しています」
いわば電子メール版不幸の手紙である。
対応の注意点
チェーンメールと思われるものが送られてきたら他への転送は行わず削除するのが得策である。後から「チェーンメールなのでストップして欲しい」旨を伝えようとしてもその連絡そのものがチェーンメール化する可能性がある。
関連情報
チェーンメールを含め、メールトラブルに関しての情報を下記に掲載している。
IPAでは皆様方から届け出された不正アクセス被害について原因分析を行い、当協会内に設置したコンピュータ不正アクセス対策委員会の協力のもと対策を策定している。策定した対策はマスメディア等の協力を得て皆様方に広報するとともに今後の国の施策に反映していく。これからもコンピュータ不正アクセス被害の届け出にご協力をお願いしたい。
問い合わせ先 IPA(情報処理振興事業協会)
セキュリティセンター不正アクセス対策室
TEL (03)5978−7508
FAX (03)5978−7518
e-mail isec-info@ipa.go.jp