コンピュータ不正アクセス被害の届出状況について

                             平成8年1月12日 
                             情報処理振興事業協会

 IPA(情報処理振興事業協会、石井賢吾理事長)は、 コンピュータ不正
アクセス被害の実態について分析し、コンピュータユーザに対する的確な情
報提供、その他の対応策に役立てる為、不正アクセス被害事例の届出を一般
ユーザより受け付けている。
  昨年11月に続き、2件目の被害届出を受け付けたので以下に報告する。

●届出の概要
 パソコン通信の掲示板を管理しているオペレータに対し、そのパソコン通
信利用者から、「掲示板に公序良俗に反するゲームソフトを譲る旨が掲示さ
れている」との連絡を受けたため、オペレータが掲示に書かれてあった利用
者識別子(ID)の所有者に連絡をしたところ、本人からは当該掲示をした
覚えはないとの回答があった。
 その結果、その正当な所有者のIDとパスワードが不正に利用されている
ことが、平成7年10月30日(月)に判明した。さらにオペレータが調査
したところ、このIDによって“所有者の振りをした(なりすまし)”不正
な電子メールが発信されていたことも判明した。
 オペレータは、直ちにそのパスワードを変更して不正利用者が利用できな
いようにし、そのIDの正当な所有者に対しては、再度パスワードを設定し
て利用するよう伝えた。
 今回の不正アクセスはそのIDを利用するために必要なパスワードが、非
常に類推され易いものであったために見破られたのではないかと、そのオペ
レータは推測している。そのため、利用者全員に対して、今後安易なパスワ
ードを設定しないよう警告した。そのIDによって、どの程度の期間不正利
用されたのか、またどの程度の被害規模なのかは現在のところ不明である。

●注意事項
 今回の届出は、パソコン通信利用者が知らないうちにパスワードを見破ら
れて不正アクセスが行われたというものであった。それを防止するためには、
類推されやすいパスワード(IDと同一にする、自分の名前や電話番号を使
う等)を設定しない、そのパスワードは人に教えない、知られないよう管理
する、随時変更すること、が重要である。
 また、パソコン通信を管理する者は、パソコン通信利用者に容易に推測さ
れるパスワードを設定させないようにし、適時変更させていくことが重要で
ある。


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