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ソフトウェア高信頼化

「統計指標に基づく品質マネジメント実践集」の公開

2016年7月1日公開
独立行政法人情報処理推進機構
技術本部 ソフトウェア高信頼化センター

概要

 IPA/SECは、ソフトウェア開発データ白書や個々の企業が持つ内部ベンチマーク(*1)情報 を活用した「定量的管理による信頼性向上のヒントや具体的な改善事例集、または品質マネジメントのための具体的なベンチマーキング(*2)方法の手引き」として、「統計指標に基づく品質マネジメント実践集」を作成し、公開しました。また、本書を取りまとめた背景と、本書で取り上げている事例のうち3件の概要を紹介する「統計指標に基づく品質マネジメント実践集トピックス概要」も併せて公開しました。

背景

 IPA/SECではソフトウェア信頼性の一層の向上を図る重点方策の一つとして、ソフトウェア開発の定量的管理の促進に取り組んでいます。しかしながら各企業におけるソフトウェア開発における定量的管理の浸透状況は十分とは言えず、一層の普及を図る必要があります。
 ソフトウェア開発における定量的管理の本質は、「自組織/自プロジェクトのデータを外部(公開)ベンチマークや自社の内部ベンチマークと対比して差異を把握し、差異要因となっている開発プロセスやマネジメントを改善する」ことで、ソフトウェア開発の信頼性、生産性等を向上させることにあります。
(詳しくは「統計指標に基づく品質マネジメント実践集トピックス概要」で紹介しています)
 これまで「定量的管理の実践面を支える適切な手引書」は存在していませんでした。また、ベンチマーキングに関する国際標準(*3)においても「自組織/自プロジェクトの信頼性、生産性等に関する定量的指標を、外部/内部ベンチマークと比較するところ」までしか現在は標準化対象となっていません。

本書の特徴

【統計指標に基づく品質マネジメントの具体的な実施方法をわかりやすく解説】

  1. 統計指標に基づいた品質マネジメントの代表的なシーン(15シーン)に沿って具体的なベンチマーキング方法を解説
  2. IT企業の具体例(13事例)を含めて、豊富なベンチマーキングの具体例(32事例)を掲載
  3. プロジェクト・マネジメント/組織改善につなげていく改善を重視した具体的なベンチマーキング方法を掲載
【対象者と主な活用シーン】
  1. ソフトウェア開発者(開発プロジェクトのプロジェクト・マネジャー及び担当者)
    ▶プロジェクト開発における信頼性目標及び品質保証プロセスの妥当性評価、工期の妥当性評価など
  2. 開発組織のマネジャー層、PMO及び品質管理推進部門
    ▶プロジェクト・マネジメント改善(品質保証プロセス関連標準類見直し、ステークホルダ・マネージメント、成果物スコープ明確化など)

期待できる効果

 本書を活用シーンに応じて各企業で参照していただくことにより、具体的なベンチマーキングの実践が可能となり、企業における定量的管理の浸透にお役に立てると考えています。

今後の展開

 IPA/SECでは、今後一層定量的管理による生産性/信頼性向上を定着させていきたいと考えています。ソフトウェア開発者や開発組織のマネジャー層、PMOおよび品質管理推進部門がそれぞれの活用シーンにおいて、本書の実践事例を参考にした生産性/信頼性向上のためのアクションや具体的な改善を推進していただけるよう、本書の「活用セミナー」などを通じて普及を進めていく予定です。

脚注

(*1)ベンチマーク 「特定のITプロジェクトのパフォーマンスが、組織内外のITプロジェクトと比較して どのレベルに位置するかを評価するため、比較対象として利用する組織内外の参照情報」
(*2)ベンチマーキング 「良い成績を収めているプロジェクト群と比較し、それらのやり方(開発プロセス、マネジメント・プロセス、組織の特性等)を参考にして、自組織の業務改善及び組織の改善を進めること。」
(*3)ISO/IEC 29155 Systems and software engineering -- Information technology project performance benchmarking framework --(ITプロジェクト性能ベンチマーキング)

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