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国際標準の推進

「共通語彙基盤」構築プロジェクトがスタートしました

最終更新日:2013年11月20日
技術本部国際標準推進センター

  この度IPAは、閣議決定「世界最先端IT国家創造宣言」(2013年6月14日)の中核である「公共データ(1) の民間開放」と「利便性の高い電子行政サービスの提供」を支える基盤となる「共通語彙基盤 (2)」の構築プロジェクトの第一歩をスタートさせました。
  行政で用いられる用語に、類義語や表記の揺れが含まれることがあり、また、同じ用語でもその背景等によって異なる意味で用いられることがあり、これらのことが「オープンデータ」の目的である電子的情報共有や、情報連携の効率化を進める際の障害となっています。上記閣議決定では、この問題へ対応するため、「データの組み合わせや横断的利用を容易とする共通の語彙(ボキャブラリ)の基盤の構築に取り組む」ことが示されました。また、その実現へ向けた具体策として、同決定を受けて作られた工程表に、「情報連携用語彙データベースの開発・実証」が示されました。
  経済産業省とIPAは、専門家からなる情報共有基盤推進委員会共通語彙基盤検討会議を設置(3) し、同工程表に沿った構築プロジェクトについて検討を行いました。
  IPAは、行政で電子的に交換・公開される情報に用いられる用語の統一を図ること、および、電子的処理においても用語の意味の取り違え等が起きないようにすることを目的とし、用語の意味や使い方の規則、電子的な表記法など、行政で用いる用語に係る多様な情報を提供し、活用するための基盤としての「情報連携用語彙データベース」やそれを活用するためのツール類の構築を担当します。
  行政で用いる用語の意味を誤りなく伝えることまで踏み込んだ電子的情報連携へ向けた取り組みは、米国、欧州委員会で既に開始されていますが、まだ多くは検討の段階であり、また、わが国においては初の取り組みとなります。
  そのため、パイロットシステムを運用してさまざまな試行を行うことで経験を重ね、知見を集めながら、まずは最終的に構築すべきシステムのあるべき姿をまとめた概念モデルを構築し、その後本格的な仕様検討と設計を経てシステム構築へ進むという手順を採ることとしました。
  IPAは、この検討結果を受け、2013年9月に以下の2種のプロジェクトに係る公募を開始し、このたび、その実施予定企業を決定致しました。

1. 「情報連携用語彙データベースの概念モデルの構築及びパイロットシステムの構築・運用」(略称:DBプロジェクト)

2. 「情報連携用語彙データベースと連携するデータ設計・作成支援ツール群の試作及び試用並びに概念モデルの構築」(略称:ツールプロジェクト)
   「DBプロジェクト」では、行政機関が実際に公開や交換を行うデータに含まれる用語について整理を行い、用語の意味や使い方の規則、表記法などの情報を電子的に提供する「情報連携用語彙データベース」のあり方について検討します。あわせてこのデータベースのパイロット版を構築・運用し、「ツールプロジェクト」と連携してデータベースやツールに関する知見や課題を整理します。
   「ツールプロジェクト」では、「情報連携用語彙データベース」を活用し、再利用性の高いデータを作成するために用いる「ツール類」を試作し、公的な業務を行う団体を実施現場として多様な用途で実際に活用しつつその課題を検討し、整理します。

   2種のプロジェクトの詳細内容と実施予定企業につきましては、別紙をご参照ください。


図.共通語彙基盤事業の全体像と要件洗い出しに係る事業の位置づけ

   IPAでは、今回の2種類のプロジェクトを共通語彙基盤構築の第一歩とし、行政機関から公開される公共データの利便性の向上と、電子行政システムの効率的な構築と運用に実際に活用される環境構築を目指します。プロジェクト進捗状況については逐次公開し、多くの皆様からのご意見を集め、反映させつつ事業を進めてゆく計画です。

注釈

(1)公共データ:地理空間情報(G 空間情報)、防災・減災情報、調達情報、統計情報等、政府が公開するデータ(閣議決定「世界最先端IT国家創造宣言 別ウィンドウで開く」より)

(2)共通語彙基盤:行政で電子的に交換・公開される情報に用いられる用語の統一を図ること、および、電子的処理においても用語の意味の取り違え等が起きないようにすることを目的とし、用語の意味や使い方の規則、電子的な表記法など、行政で用いる用語に係る多様な情報を提供し、活用するための基盤となるデータベースや、それを活用してデータを作成するツール群

(3)経済産業省ニュースリリース:http://www.meti.go.jp/press/2013/09/20130924001/20130924001.pdf 別ウィンドウで開く