これまでの未踏事業【未踏通信】第8号バックナンバー

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【未踏通信】第8号バックナンバー

最終更新日:2014年7月8日
IT人材育成本部
イノベーション人材センター
未踏人材グループ

【未踏通信】第8号 (2014.7.8)

皆さま、こんにちは、未踏通信編集局です。未踏通信 第8号をお送りします。

この未踏通信は、未踏OBからの技術関連コラム、未踏関連イベント情報、未踏関連の話題等、未踏事業に関わる情報をお知らせするメールニュースです。随時お送りしておりますのでご愛読ください。

TECHNOLOGY EYE(未踏OBが見た最新技術動向のコラム)

「文字入力に関する最近の状況」

2003年度未踏本体卒業生の小松弘幸です。「予測入力の拡張 -効率的な日本語入力方法- 」というテーマでスーパークリエータに認定していただきました。
現在はGoogle社で、Google日本語入力などの文字の入出力に関わるソフトウェアの開発をしております。

文字を入力するソフトウェアを大きく分けると、ユーザーとソフトウェアをつなぐインターフェース部分と、ユーザーからの入力を文字に変換するエンジン部分から構成されています。

インターフェース部分では、デスクトップPCでは物理的なキーボードによる入力が一般的です。スマートフォンの登場によって、物理的なキーボード以外での入力方法も広く用いられるようになってきました。

スマートフォンでの文字入力は、表示するキーボードを状況に応じて変化させることができますし、スワイプ入力やフリック入力といった動作を含めた操作もできるようになりました。さらには音声入力や文字認識といったキーボードに依らないも入力方法も、これまで以上に使われるようになってきています。これからも様々な新しい手法が登場すると思われます。

エンジン部分では、クラウドの活用をどう考えるかが、ひとつのポイントです。ユーザーが入力した情報をクラウド上のサーバを介して処理すれば、文字入力の精度は確実に向上します。しかし、入力された情報を外部に送信することになりますので、プライバシーへの配慮を最優先に考えるべきです。ユーザーからの信頼を得ながらも、クラウドをいかに活用していくかは、文字入力に関しての重要な課題です。

なお、前述のGoogle日本語入力では、ユーザーが入力した文章をクラウド上へ送信することは行っていません。今後、クラウドを活用したサービスを提供することがあったとしても、その際にはユーザーからの信頼を第一に考えて、提供させていただきます。

EVENT REPORT (未踏関連イベント・リポート)

講演会場が「Real-Time LMS」の疑似教室になった
未踏交流会 vol.13


後藤正樹氏による基調講演
6月17日に第13回の未踏交流会が開催されました。今回講演されたのは未踏OBの後藤正樹さん。琉球フィルハーモニー管弦楽団などで指揮者としても活躍する異色のスーパーエンジニアです。

後藤さんは2010年に「デジタル教科書用後付LMSの開発」というテーマで未踏本体に採択されました。教師と生徒を1対1でつないで主体的な授業参加を実現する「Real-Time LMS」は多くの教育関係者から注目されています。当日は参加者が生徒になって、スマートフォンを使った「Real-Time LMS」の模擬授業も行われ、「Real-Time LMS」の効果を実感することができました。

また、講演後に行われたショートプレゼンテーション&懇親会では、カディンチェ株式会社の青木崇行市のパノラマ静止画・動画への取り組み、株式会社バッファローで新製品の開発に取り組む未踏スーパークリエータの高橋賢治氏の高級ネットワークオーディオプレイヤーの開発秘話、情報科学芸術大学大学院の藤堂高行氏による視線を合わせてくれるヒューマノイドロボットの紹介とデモンストレーションが行われ、大いに盛り上がりました。

【報告】17のプロジェクトがその成果をアピール
第20回未踏IT人材発掘・育成事業成果報告会

第20回未踏事業成果報告会 2013年度の未踏クリエータたちの成果を一堂に紹介する「第20回未踏IT人材発掘・育成事業成果報告会」が6月21日、22日の2日間、品川のコクヨ多目的ホールで開催されました。20名のクリエータたちが9か月間にわたって真剣に取り組んできた17のプロジェクトだけに、どのプロジェクトからも将来への大きな可能性を感じることができました。

プロジェクトの中には、すでにメディアで取り上げられている「外部動力に頼らないメカニカルスーツ」や「手のひらサイズの飛行ロボットシステム」をはじめ、すぐにでも事業化できる可能性を持つ「タッチセンシティブなプロトタイプ作成のためのツールキット」、論文として発表される予定の「実用的な質問応答システムの開発」、など、意欲的なプロジェクトが目白押しでした。

会場にはクリエータ、PM、未踏OB・OG、未踏事業に関心を持つ企業の方たちなど、2日間で延べ177名が参加され、その様子はYouTubeのIPAチャネルでリアルタイムに配信されました。尚、今回のプロジェクトの中から2013年度の未踏スーパークリエータが選ばれ、来る9月24日にスーパークリエータ認定証が授与される予定です。今年は何人のスーパークリエータが誕生するのか楽しみです。

MITOH NOW(未踏事業の近況報告)

2014年度未踏公募 採択プロジェクトの決定
14プロジェクト、25名のクリエータが始動!

2014年度の未踏公募は、3月19日に締切られてからおよそ3ヶ月にわたり、プロジェクトマネージャー(PM)による熱くかつ厳格な審査が行われ、未踏事業審査委員会での審議を経て、14件のプロジェクト、25名のクリエータが採択されました。

6月23日からいよいよ各プロジェクトが始動し、来年の3月13日までの約9ヶ月にわたる開発がプロジェクトマネージャーのもとで進められます。全員参加の合宿形式のキックオフミーティングをはじめ、PMの個性を活かしたさまざまなミーティングスタイルで、クリエータたちの持つ力を最大限に引き出す指導が行われます。
また、クリエータのアイデアを磨き上げることに加え、プロジェクトを通して技術力、人間力を高めていくことも未踏事業の大きな目標です。

ロボット、アニメ、動画、SNS、UI、音楽、おしゃれ、プラットフォーム等など、今年度も多種多彩な分野のアイディアがあり、それぞれが目指すテーマの実現に向けて走り始めました。

今回の採択されたクリエータ氏名と採択テーマ名および担当PMは、以下のURLをご覧ください。

▼2014年度未踏事業公募結果ページ
http://www.ipa.go.jp/files/000039516.pdf

未踏通信編集局より

今回の「TECHNOLOGY EYE」は、未踏本体で日本語入力システムの開発に取り組み、その成果を引っ提げてグーグルで活躍されている小松さんです。先日行われた成果報告会では2つの文字入力のプロジェクトの成果発表がありましたが、アプローチがまったく異なっているところが印象的でした。小松さんの寄稿にもあるように、文字入力の領域はまだまだ発展段階です。こうした最新のトレンドを肌で感じることができることも未踏の面白さです。未踏のOB・OGが文字入力の世界でさらなるイノベーションを起こしてくれることを期待したいですね。

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2014年7月8日 未踏通信第8号のバックナンバーを公開しました。

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