これまでの未踏事業【未踏通信】第4号バックナンバー

本文を印刷する

【未踏通信】第4号バックナンバー

最終更新日:2013年12月20日
IT人材育成本部
イノベーション人材センター
未踏人材グループ

【未踏通信】第4号 (2013.12.11)

皆さま、こんにちは、未踏通信編集局です。未踏通信 第4号をお送りします。この未踏通信は、未踏OBからの技術関連のコラム、未踏のイベント情報など、未踏事業に関連する情報をお知らせするメールニュースです。随時お送りしておりますので、ご愛読ください。

TECHNOLOGY EYE(未踏OBが見た最新技術動向のコラム)

「ウェアラブルコンピューティングの発展」

未踏2009年度下期本体に「身体表現を拡張するウェラブル大量フルカラーLEDモジュール制御システムの開発」で採択された、mplusplus株式会社の藤本実です。7月に大学教員を退職し、舞台・ライブパフォーマンス・空間デザインの演出・システム開発を行う会社を立ち上げました。

このコラムでは「ウェアラブルコンピューティングの発展」についてお話したいと思います。

近年、GoogleからGoogle Glassが発表され、また様々な会社が腕時計型デバイスを発表するなどウェアラブルコンピューティングに注目が集まっています。ウェアラブルコンピューティングで一般的に広がっている製品といえば、NikeFuelBandに代表される健康管理用デバイスで、これらはブレスレットとしてアクセサリー感覚で使用できることで広まったと言えます。

また、ファッションへのウェアラブルコンピューティングの利用も広がっており、LEDを内蔵したアクセサリーをスマートフォンで制御する、といった製品も発表されています。エンターテイメントでもウェアラブルコンピューティングの利用は広がっており、PerfumeのLED衣装や、モーターを使用した動く衣装が有名です。少し前まではただ光るだけの衣装であったり、心拍を表示するだけの利用に留まっていたウェアラブルコンピューティングが、センサの小型化・高性能化により新しい市場を生み出しています。

ジェスチャーを認識可能な近接センサが6月にシャープから発表されましたが、このセンサのサイズは約5.6x2.1x1.25(mm)と非常に小さく、体に取り付けることも可能かと思います。このセンサを指輪型にすることで、手をかざすだけで物体の形状を測定したり、と考えただけで夢が広がりませんか? 近い将来、全身ディスプレイの近未来なダンサーも出てくるでしょうし、どんな方向からの身の危険も察知して自動で危険を回避してくれるスーツも開発されるかもしれません。

ここで、このようなウェアラブルのブレークスルーを起こすには、まだ重要な問題が残されています。それはバッテリーのサイズです。より大容量で超小型のバッテリーが開発されれば、ウェアラブルコンピューティングに新たな世界が広がるはずです。

▼mplusplus株式会社は以下のページをご覧ください。
http://www.mplpl.com/

EVENT INFORMATION(未踏事業に関連したイベントのご案内)

2014年1月28日(火)「JUAS Future Aspect 2014(主催:JUAS)」
未踏とセキュリティ・キャンプ関連セッションを実施します!

来る2014年1月28日(火)に開催される「JUAS Future Aspect 2014」において、IPAの「未踏事業」と「セキュリティ・キャンプ事業」に関連したセッションを実施することになりました。

JUAS Future Aspect 2014は、JUASの主催で開催される、ユーザー視点でITの使い方、ビジネスとの関わりを広く考えていこうというイベントで、企業経営層や、経営企画部門・事業戦略部門・IT部門の管理職、IT業界のキーマンの方々などを参加対象としています。

このイベントの中のセッションで、IPAの未踏グループがコラボして、「イノベーティブで安心・安全な社会を創る~若い突出したIT人材~」と題して、IPAが取り組んでいる突出した若手人材の発掘・育成事業の活動内容をアピールします。

IPA未踏人材グループでは、ITを活用したイノベ―ティブで独創的なアイディア・技術をもつ若い突出したIT人材を発掘・育成する「未踏事業」と高度な情報セキュリティ技術を持つ若い人材を育成する「セキュリティ・キャンプ事業」に取組んでいます。

今回は、両事業で輩出した4名の若い方々に、「現在のご活躍ぶり」、「こんな未来を創りたいという熱い思い」などを語っていただくプレゼンテーションとともに、「ITの力でイノベ―ティブで安心・安全なワクワクする社会を創るためには」という観点で、両事業で4人の方々を指導した石黒氏(未踏PM)、宮本氏(セキュリティ・キャンプ講師主査)を交えたパネルディスカッションを行います。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
■「JUAS Future Aspect 2014」開催概要
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
テーマ :「ワクワクする未来へ これからの社会をデザインしよう ~2020年、そしてその先へ~」
主  催:一般社団法人 日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)

開催日時:2014年1月28日(火)
開催場所:目黒雅叙園
所 在 地:〒153-0064 東京都目黒区下目黒1-8-1
交通案内:https://www.megurogajoen.co.jp/access/index.html/
     目黒駅より行人坂を下って徒歩3分
参加料金:一般 17,000円
     会員 10,000円

【未踏事業とセキュリティ・キャンプ事業の関連セッション】

○9:30~10:40
■基調講演:石黒 浩(未踏PM・大阪大学特別教授)

○13:10~14:10
■プレゼンテーション:
      藤本 実(未踏OB、mplusplus株式会社 代表取締役)
      吉崎 航(未踏OB、アスラテック株式会社チーフロボットクリエイター) 
      中島 明日香(セキュリティ・キャンプOG、NTTセキュアプラットフォーム研究所)
      竹腰 開(セキュリティ・キャンプOB、筑波大学情報学群在学)
             
○14:10~14:40
■パネルディスカッション
・パネリスト:
      石黒 浩(未踏PM・大阪大学特別教授)
      宮本 久仁男(セキュリティ・キャンプ講師主査・株式会社NTTデータ)
      上記プレゼンテーター4名
・モデレータ:
      神島 万喜也(IPAイノベーション人材センター次長、未踏事業担当)


※イベントへの参加申込み、問合せは主催者側に直接お願いいたします。

▼JUAS Future Aspect 2014のWebは以下をご覧ください。
・トップページ
http://juas-event.jp/
・プログラム、参加申込みページ
https://registration.juas-event.jp/public/application/add/88
・未踏関連セッションページ
https://registration.juas-event.jp/public/session/view/431

EVENT REPORT(最近開催されたイベントのご報告

2013年11月13日(水) 「未踏交流会」 拡大版実施
ロボット特集は大盛況でした!

未踏交流会「拡大版 ロボット特集」に57名の方にご参加いただきました。

11月13日の未踏交流会は、初の試みとして特集形式で開催されました。第1回目となる今回は「拡大版 ロボット特集」。未踏のPMをお願いしている大阪大学大学院の石黒浩教授と、未踏OBである吉崎航氏が代表を務める日本ヒューマノイドロボット研究会の協力で実現しました。参加者数は57名。ロボット研究に興味を持つ方たちを初め、多くの方に参加していただきました。

未踏交流会のオープニングでは吉崎氏が「ロボットを人に似せる意味とは何なのか、ということについて議論したい」とこのイベントの狙いを話し、引き続いてロボットの研究に取り組む専門家の皆さんからのプレゼンテーションが行われました。

トップバッターに立ったのは、ヒューマノイドロボットのデザインの専門家であるT-D-F代表の園山隆輔氏。「重要なのは、ロボットと人間の関係を明確にすること」だと指摘し、「人型は関係性を構築するための手段ではないか」と語りました。
独立行政法人産業技術総合研究所で長年ロボットを研究し、ヒューマノイドロボット「HRP-4C」などHRPシリーズを世の中に送り出してきた梶田秀司氏は「2足歩行できることが人型ロボットの条件」と2足歩行へのこだわりを強調。HRP-4Cには44個のモーターを配置してやわらかい動きを実現。ダンサーと一緒にダンスをするパフォーマンスを披露しています。
吉崎氏が考えるのは“ロボットがいて当たり前の社会”。そのために「見た目も機能も人に近い人型ロボットには意義がある」と語ります。しかし、わざわざ人型にするには技術的な課題も多く、最新技術を組み合わせることが必要です。そのために吉崎氏はハードウェアとソフトウェアを仲介するソフト「V-Sido(ブシドー)」を開発したと話します。
スカイプで参加した石黒氏は、これまでの経験から「いくらでも人間らしく作ることはできるが、ひとつでもモダリティが欠けると、不気味の谷に落ちる」と指摘。一方でミニマムデザインの人型ロボットであるテレノイドは、最低限2つ以上のモダリティがあれば人として認識され、「目的と状況によって使い分けることができるのではないか」と語りました。

引き続いて株式会社インプレスビジネスメディアの取締役で「IT Leaders」の編集主幹である田口潤氏を司会に迎えて、講演者を交えたパネルディスカッションが行われました。
ディスカッションは「ヒューマノイドロボットが成功するために個性は必要か」という問いに始まり、「個性は社会が与えるもの。テレノイドのように与えられた個性がない方が普及するかもしれない」(石黒氏)、「初期設定を与えても長続きはしない。個性はユーザとのかかわりの中で生まれてくる。初音ミクの成功の要因として、初期には未完成感があったこと」(園山氏)などの意見が交わされました。
また、話題はロボットにおける音声認識や人工知能の役割にも広がり、「ロボットにはエピソード機能が必要。パーソナルヒストリーができるとブレイクするのでは」(梶田氏)、「大事なのは生命感を持たせること」(石黒氏)、「人工知能から手掛けるのは時間がかかる。頭以外で判断する仕組みとしてV-Sidoを開発した」(吉崎氏)といった持論が展開されました。

その後、場所を移して会費制で開催された懇親会では、軽く飲食しながら、未踏OBを含む5名の方による展示&ショートプレゼンテーションが行われました。
紹介されたのは、動きと音声が同期したターンテーブル型プレゼンテーションシステム「SyncPresenter」、映画トランスフォーマをリアルに実現した「BRAVE ROBOTICS」、互換性のあるデバイス「Aka Beacon」、まじかるマリオネット「茉莉花」、そして動作拡大型ツール「スケルトニクス」などです。いずれも今後が楽しみな研究テーマでした。

MITOH NOW(未踏事業の近況報告)

2013年度未踏クリエータ ブースト会議を実施しました!

10月19日(土)・20日(日)、2013年度の未踏クリエータたちが一同に会してキックオフを行う「ブースト会議」が2日間の合宿スタイルで行われました。 現役PMはもちろん、PMのOB、クリエータのOB 、そして今年度からはIT業界の各分野で活躍する方で構成する未踏アドバイザーの方々も参加しました。

ブースト会議では、未踏クリエータたちが自分のプロジェクトを説明し、会場からはプロジェクトの成功に向けた熱いアドバイスが寄せられました。未踏クリエータたちにとっては大きな刺激と、何より多くの人脈をつかむことができた貴重な時間となったことでしょう。6月下旬頃に予定されている成果報告会に向けて2013年度の未踏プロジェクトもいよいよ本格始動です。

2014年度未踏事業 新年 1月上旬 公募開始予定!

2014年度の未踏事業の公募は、来年早々の1月上旬に開始される予定です。皆さまの周囲で、未踏に挑もうとしている方や、興味のありそうな方々にも、この予定をお知らせください。
また、関係されている大学や高等専門学校等で、この公募にご興味を持たれていて公募説明会の実施を希望される学校がありましたら、IPA の担当者が説明に出向いて行こともできますので、ぜひご紹介ください。

2014年度もたくさんの応募者があることを期待して、周知活動を行いますので、皆さまのご協力をよろしくお願いいたします。

第2回未踏シンポジウム 3/14(金) 開催決定!

今年3月に盛況のうちに実施し、好評を博した「第1回未踏シンポジウム」。いよいよ、来年3/14(金)に、第2回目を開催することを決定しましたので、スケジュールにマークを付けてごお待ちください。

プログラム等の詳細に関しては、1月に配信予定の次回「未踏通信第5号」にてご案内をする予定ですので、もうしばらくお待ちください。

未踏通信編集局より

今回の未踏交流会は、初めてテーマを設けて開催されました。ロボットという大変旬なテーマでもあったためか、多くの方にご参加いただきました。今後もこうしたテーマ設定を取り入れて、未踏交流会を一層盛り上げていきたいと考えています。IPAでは、未踏シンポジウムや未踏交流会以外にも突出したIT人材の発掘と育成につながるイベントを随時開催してまいります。是非、ご期待ください。

更新履歴

2013年12月11日 未踏通信第4号のバックナンバーを公開しました。
2013年12月20日 未踏交流会の写真を追加しました。