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未踏IT人材発掘・育成事業:2015年度採択プロジェクト概要(篠田PJ)

最終更新日:2015年7月9日

1.担当PM

 後藤 真孝PM
 ・国立研究開発法人 産業技術総合研究所 情報技術研究部門 首席研究員

2.採択者氏名

 篠田 篤(IAMAS)

3.採択金額

 2,304,000円

4.テーマ名

 マウントアダプタの自動制御によるレンズ交換式カメラ拡張システムの開発

5.関連Webサイト

 なし

6.申請テーマ概要

 本プロジェクトでは、カメラの撮影技法であるアオリ撮影を自動的に行い、それをオートフォーカス・オートアパーチャー撮影のように手軽に使用するための制御ソフトウェアとインタフェースを開発する。カメラにおけるアオリ撮影は、ティルト撮影とも呼ばれ、専用のレンズや、マウントアダプタなども各社から販売されている。具体的には、カメラの光学系の光軸に対して、受光素子を焦点が合っている点を基準に回転させ、それにより被写体に対して焦点が合う面を空間的に傾ける手法である。本プロジェクトでは、オープンプラットフォームカメラ(https://opc.olympus-imaging.com)と、オートフォーカス・オートアパーチャーが利用できる交換レンズを、カメラ側から制御可能な電動ジンバル機構で接続し、手動で行っていたティルト操作を電動ジンバルによって自動化することで、これまでできなかったフルオートのティルト撮影を行うことが可能なカメラと、それの制御ソフトウェアを作成する。また、ティルト撮影をソフトウェア制御下にすることで、従来のデジタルカメラのリアルタイムエフェクトのように、複数の撮影モードを予め用意し、ユーザはそれを選択することで容易にティルト撮影を行うことができるインタフェースの開発も並行して行う。従来のティルト撮影においては、ほぼ全てのレンズに関するパラメータを手動による調整で制御する必要があったが、電動化によりそれらを予め設定した動作に従うように全自動で行うことが可能となる。また、動画撮影においては、既存の技術である追跡オートフォーカスと自動ティルトを組み合わせることで、新しいボケ表現や、動きを制御することができるティルト撮影と動画を組み合わせた、新しい撮影技法が実現する。

7.採択理由

 特殊な撮影技法を手軽に共有して経験できるようにするために、レンズ交換式カメラの本体とレンズとの間のマウントアダプタを自作して自動制御することで、ハードウェアとソフトウェアの両面からカメラ拡張システムを実現する提案である。例えば、カメラの光学系の光軸に対してレンズを電動で傾けて、焦点が合う箇所を空間的に傾けるティルト撮影を自動調整可能にしたり、さらにレンズを平行移動させたりする拡張を目指している。
 篠田君は、カメラを活用・拡張する様々な取り組みを既にしてきており、自作の手動ティルトアダプタを設計して、異なった距離の物体に合焦させたり焦点が合う距離を狭くさせたりするティルト撮影を実現した実績を高く評価した。ティルト撮影以外にもXYZ方向の平行移動と回転ができる機構に拡張するアイディアや、様々な特殊撮影技法をプリセットとして利用者の間で共有するアイディアなど、篠田君の発想は広がっているが、今後は未踏の機会を最大限に活かし、静止画だけでなく動画撮影時における活用等、提案内容だけに限定せずに挑戦して、大きな飛躍を遂げてくれることを期待したい。マウントアダプタの自動制御を流行させるぐらいの野心を持って、幅広く取り組んでいって欲しい。

更新履歴

2015年7月9日 2015年度採択プロジェクト概要(篠田PJ)を掲載しました。

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