デジタル人材の育成

未踏IT人材発掘・育成事業:2014年度採択プロジェクト概要(大懸PJ)

1.担当プロジェクトマネージャー

藤井 彰人(KDDI株式会社 サービス企画本部 クラウドサービス企画開発部長)

2.採択者氏名

  • チーフクリエータ
    大懸 剛貴 (京都大学 理学部理学科)

  • コクリエータ
    藤村 暖 (京都大学 工学部情報学科)

  • コクリエータ
    藤田 裕樹 (京都大学 工学部情報学科)

3.採択金額

  • 2,304,000円

4.テーマ名

  • ユーザ編集WikiデータによるセマンティックSNSの開発

5.関連Webサイト

  • なし

6.申請テーマ概要

本プロジェクトでは、セマンティックデータを用いて交流し、交流を通じてセマンティックデータが蓄積される、WikiとSNSを融合させたサービスを開発する。
Webがさらに進化するには、コンピュータが理解できる、構造化されたデータであるセマンティックデータが必要であり、10年以上前からそのことは提唱されてきたが、未だに発展途上の分野である。その原因として、セマンティックデータを登録する人間のインセンティブが小さいことが大きい。
現状では、情報量が少ないニッチな分野について検索しようとすると、異なるカテゴリの同名の事象についてのデータがヒットしてしまうなど、自然言語処理のみに頼った検索性の限界があるが、これはメタデータの整備と適切な利用により克服できる。
本サービスは、カテゴリ別にコミュニティを作り、その中での交流にメタデータを含んだタグを用いることによって、カテゴリ別のメタデータを蓄積し、同時に、蓄積されたメタデータをコミュニティ内の交流、情報交換に用いることによって、交流時の情報の検索性をより良くすることを想定している。コミュニティをカテゴリ別にすることで、複数分野にわたる統一的なオントロジーを作る困難さを回避し、カテゴリ別メタデータを迅速に整備できるようになることが期待される。

7.採択理由

人々のオンラインでの活動時間が長くなり、インターネット上の情報が爆発的に増大する現在、情報への到達は検索やWiki、ディレクトリにたよるばかりで、特定のコンテキストで適切な情報へたどり着くことがが日に日に難しくなっている。
本提案は利用ドメインを限定しつつSemanticなサービスを展開しようとするプロジェクトであり、シンプルではあるが高い発展性を有していると考える。
提案内容については、独創性、未踏性に不十分な点があるものの、高い開発能力を活かして未踏期間中にさらなるビジネスとしての発展性や、技術的な未踏性を提示してほしいと考えている。