デジタル人材の育成

未踏IT人材発掘・育成事業:2014年度採択プロジェクト概要(稲垣PJ)

1.担当プロジェクトマネージャー

藤井 彰人(KDDI株式会社 サービス企画本部 クラウドサービス企画開発部長)

2.採択者氏名

  • チーフクリエータ
    稲垣 洸雄 (筑波大学 情報学群 知識情報・図書館学類)

3.採択金額

  • 2,304,000円

4.テーマ名

  • Web上の記事を用いたニュース動画生成システムの開発

5.関連Webサイト

  • なし

6.申請テーマ概要

近年、スマートフォンが広く普及したことで、情報取得の方法が大きく変わってきた。特にニュースメディア分野に関しては大きな飛躍を見せている。ポケットに収まる端末によっていつでも好きなときに最新のニュースを観覧できたり、利用者の興味に合わせてWeb上のニュース記事を推薦したりするアプリケーションの普及が始まっている。これらは、新聞などの旧来のニュースメディアに比べて利便性の点で上回っているが、未だに文章と写真のみの表現方法が主流であり、テレビのように映像でニュースを伝える場合の利点である、「わかりやすさ」の点で上回ることが出来ていない。
昨年辺りから、この点に着目した動画メディアが立ち上がってきてはいるが、動画の制作はスキルが必要とされるものであり、時間的および金銭的に多大なコストがかかる。そのため、Webニュースメディアや一般の人が、情報を発信するための動画を制作することは難しいという問題が残されている。
本プロジェクトでは、Web上のニュース記事を入力することで、テキスト・写真を活かした動きのあるニュース動画を生成するシステムを開発する。本システムによって、情報の発信者にとっては、情報を動画というよりリッチなパッケージにする方法を提供し、情報の受け取り側に対しては、ニュースを動画で受け取ることができる環境を提供する。

7.採択理由

ITが、ニュース記事の配信だけでなく記事の作成方法や構成方法を変えたように、動画での情報配信が当たり前になった現在、ITが動画の生成自体や構成方法を今後大きく変えていくであろう。
本提案はウェブ上のニュース記事から自動的にニュース動画を生成するシステムの提案であり、既出のパーソナライズウェブニュースやニュース要約サービスとの組み合わせで新しい動画ニュースの世界を切り開く可能性を秘めおり、採択すべきと判断した。
クリエーターは、既にニュース要約サービスもリリースしており、開発者としての能力も十分である。プロジェクト期間内に、動画ニュースの新たな世界を是非切り開いてもらいたい。