デジタル人材の育成

未踏IT人材発掘・育成事業(本体):2009年度上期採択プロジェクト概要(後藤PJ)

1.担当プロジェクトマネージャー

藤井 彰人(Mashup Awards 1-4 主宰、 グーグル株式会社 エンタープライズ プロダクト マーケティング マネージャー)

2.採択者氏名

  • チーフクリエータ
    後藤 誠(安芸情報システム株式会社 ソリューションサービス部 社員)

  • コクリエータ
    なし

3.未踏プロジェクト管理組織

  • 株式会社ゴーガ

4.採択金額

  • 5,500,000円

5.テーマ名

  • コンシューマ向け重複排除型オンライン・ストレージ・サービス

6.関連Webサイト

  • なし

7.申請テーマ概要

コンシューマ向けの重複排除型オンライン・ストレージ・サービスの枠組みを開発するプロジェクトを提案する。本プロジェクトでは、コンシューマ向けオンライン・ストレージ・サービスに、エンタプライズ向けストレージ分野において近年普及の進む重複排除技術(de-duplication)を導入する。

本サービスの最大の特徴は、重複排除によって節約された格納コストを、ファイル単位でユーザに振り分けて課金または容量制限を課すことにより、個々のユーザが公平に低コストで利用できることである(1 格納コスト分配機能)。また、不正利用防止機能を備えた通信面での重複排除技術によって、高速にアップロードする機能を提供する(2 高速アップロード機能)。さらに、その高速アップロード機能を活用して、重複排除の可能なファイルのみを自動的に本サービスにアップロードするためのオプション(3 選択的同期機能)を提供し、コスト競争力を高める。

実装面では、クラウド・コンピューティング技術を活用することにより、スケーラビリティや災害耐性を持たせる。本サービスが事業化されれば、インターネットからダウンロードした各種のメディアファイルやソフトウエアのインストーラなど、多くのコンシューマが所持するファイルをクラウド上でシングルインスタンスとして管理することができるため、格納コストを格段に節約することができる。さらに、ハードディスクの消費量やその消費電力を節約できるため、省資源・高資源利用効率化にも繋がる。

8.採択理由

Dedup技術に新規性はないものの、個人向けにサービスを設計したことが非常に興味深い。実用的な形で実装できれば、様々な用途を考える事ができ、Cloud Platformをうまく利用した個人バックアップサービスとして活用できる。サービスとしての見せ方、実装性能が課題となるが、未踏プロジェクトとして採択に値すると考える。