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近年、ブロードバンドの普及により、インターネット上で映像・音声を視聴するビデオオンデマンドの市場が急速に拡大しつつある。しかし、映像・音声配信をテレビと同様のマスメディアに成長させるには2つの課題がある。
(1)利用状況の格差(デジタル・ディバイド)が存在し、万人が使えていない。
(2)双方向的なネットの強みを生かしきれていない。
現在の映像・音声配信サービスは、利用者が能動的に検索・閲覧するサービス形態が中心のため、利用者が限られる。テレビのように受動的な視聴を可能とするサービス形態を導入することで、より大きな需要に応えられる可能性がある。さらに、利用者が他者との「同時体験」や「知識共有」ができる視聴環境を提供することで、個人的で利用者の視野を狭めがちであったサービス形態に対して新たな価値を提供できる。
我々は、受動的な視聴体験から能動的な検索・閲覧体験までを柔軟に構成できるPeer-to-Peer(P2P)による映像・音声配信基盤を提案する。P2P技術を利用することにより圧倒的に低コストな配信を実現する。番組を複数の「番組構成部品」(本編、コマーシャルなど)と番組構成部品の組み合わせ方を表す「編成情報」に分けることにより、柔軟な番組編成を可能とする。
さらに、配信する番組と同時体験の場や手段(掲示板、SNSコミュニティなど)を連動させ、利用者間の同時体験を支援する。また、番組に関する検索の結果や視聴ランキングなどを共有できる枠組みを導入する。能動的利用者と受動的利用者の知識共有を橋渡しすることにより、格差を解消する。
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