| 近年急激に性能向上を遂げたGPU(Graphics Processing Unit)は,その演算性能の高さから本来の用途である画像処理以外にも様々な処理に用いられるようになってきた.数値計算も代表的な適用分野の一つである.一方,PCにはCPUとGPUの両方が搭載されているが,各プロセッサの性能比較ばかりが行われている.真に高い演算性能を得たいのであれば,CPUの演算性能とGPUの演算性能の両方を同時に活かすべきである.
本提案は,CPUとGPUの演算性能を様々なアプリケーションにおいて有効活用するためのソフトウェアを開発するものである.以下の項目を念頭において開発を行う.
1.CPUとGPUの演算性能を得る方法としては,対象の数値計算問題をデータ分割し,CPUとGPUで並列実行するという方式を用いる.
この方式は提案者が情報処理学会の論文にて発表したオリジナルの方式である.
2.今回は対象問題を行列積に絞る.
行列積は様々な数値計算問題に用いられる基本的な問題であり,様々なアプリケーションに応用が可能である.
3.数値計算ライブラリとして開発を行い,一般公開を目指す.
4.既存の数値計算ライブラリを意識した開発を行うことで,既存の数値計算アプリケーションへの適用を容易にする.
5.複数のCPUや複数のGPUを搭載した環境,複数のPCを用いた環境への適用を行う.
もちろん,PCクラスタやPCグリッドへの適用も検討する.
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