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2006年度未踏ソフトウェア創造事業(未踏ユース)  採択概要


 



1.担当PM


  竹内 郁雄



2.採択者氏名


代表者

高野 保真 (電気通信大学大学院博士後期課程

共同開発者

 なし


3.プロジェクト管理組織


  株式会社 創夢



4.採択金額


  2,500,000



5.テーマ名


  よりよいコメント記述のためのプログラミング環境



6.テーマ概要 (応募時資料を一部分改訂)

プログラムにおけるコメントは,そのプログラムの挙動を説明するために記述されるものである.よいコメントを記述しておけば,後でそのプログラムを読むときに大変有効であり,自分も含めそのプログラムを読む人のことを考えると,欠かせない作業である.特に,近年では,オープンソースプロジェクトの増加により,プログラムを大勢で共有・管理する機会が増え,コメント記述の重要性を再考しなくてはならない状況となっている.
ここで,現状のコメント記述について考えてみると,プログラミング言語で定義された記号を用いて,テキストによりプログラム本体と入り交じって記述することとなっている.そのため,テキストでなく図示などにより説明することやプログラム本体を見にくくすることなくコメントを記述することについて十分考慮されていない.上で述べたようにコメント記述は,人間に対する記述であるため,テキストでの記述に限定され,表現力が乏しいことは問題であり,また,コメントのためにプログラム本体の記述を変更しなくてはならないことも問題である.
この問題を解決するため, 本プロジェクトでは,コメント記述をプログラム本体と分離して保持しつつ,適切に対応付けを行うようなプログラミング環境を提案する.分離することにより,図示によるコメントや,複数のコメントの切り替えなどを可能とする.たとえば,図示によるコメントにより,ポインタの操作などは明解に説明できるため,より読みやすいコメントを"描く"ことができる.また,必要に応じてコメントを取捨することができるようになるため,コメントの読み手に応じてコメントを切り替えたり,日本語のコメント・英語のコメントを切り替えたりすることなども可能となる.
本プロジェクトの最終目標は,エディタを改編することなく,分離したコメントを編集・閲覧する環境を構築することであるが,本プロジェクトはまだ初期段階であるので,本未踏ユース事業では,分離したコメントの記述形式を策定し,その記述形式に基づいたコメントを編集・閲覧できるような環境をもつエディタの作成を行う.



7.採択理由(担当PMからのコメント)

プログラムのコメントは非常に重要である.それを認めた上で,いまどきの一般的プログラミングスタイルから見るとちょっとマイナーというかクラシックな提案なのだが,竹内の個人的な琴線に触れた.そこの底に流れるのは,誤解を恐れずに言えば,プログラミングを楽しむ,あるいはもっと極言すると道楽プログラミングの血である.プログラミングコミュニティの厚みを増すためには,そのような人種もバランス栄養素として必要である.竹内は日米のプログラミングの層の厚さの違いがそのあたりにあるのではないかと疑ってすらいる (最近日本にもそのような若者がたむろする場があることに気がついたが).
 だからといって高野君が道楽人だと言っているわけではない.彼は竹内が電通大にいたころの講義受講者の中で最も優秀な一人だったという記憶がある.実力はあるので,むしろ達成目標をもうちょっと高くしてもらいたい.もちろん見切りをつけないと泥沼に突っ込むようなテーマでもあるので,これまたバランス感覚が必要だ.




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