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受託ソフトウェア開発の現場は、今なお過重な負担にあえいでいる。その理由としては、表面的には人手不足
や技術力不足があげられているが、実際には、ほとんどの場合、要求の管理がうまくおこなわれていないことにある。
この「要求の分析を支援するシステム」は、プロジェクト管理を中心にして、この困難な問題に取り組もうとしている。
開発のための部品においても、いわゆるオープン系ではなく、Windows系のプログラミング言語C#や、データベースシステムUDBなど、業務系に挑戦しようとしている。
一方、「総合医療情報システムの要求開発」は、アプリケーションに特化した形で、実際に要求を開発しようというもので、本プロジェクトで当初予期していた一般的な支援ツールなどの開発とは異なる。
しかし、「医療」という技術そのものは国際的なのに、医療事務などのシステムは、地域的な制約が強く、受益者である患者のことを考慮していないだけでなく、医師をはじめ関係者にとっても有益なシステムになっていないとは、前から聞かされてはいた。したがって、この要求開発は、要求関係の技術成果としてだけでなく、医療システム開発一般に関しても重要な成果となると見込まれる。
これら両者は、評価軸も異なる。要求分析支援システムは、システム開発なので、期間内にどこまで本来目的とした機能を実装できたか、また、現場で実際に使えるシステムとして完成するための目処がどの程度ついたかが評価の対象となる。
一方、「総合医療情報システムの要求開発」は、システムそのものの開発ではなく、要求開発なので、要求がどれだけ開発できたかが評価軸となる。要求開発のために、どのような方法論を作り、どのような学習をしたかの知見も評価の対象となる。システム開発そのものは、評価の対象外である。
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