| 現在の文字を使ったコミュニケーションツールは「文字のかたち」そのものがコミュニケーションをする際の伝達の役割を担っていた。モーションタイポグラフィというコンピュータから映像生成を行い動きをつけることで「文字のかたち」+「文字の動き」でさらに幅広い情報やイメージの伝達が可能になった。
しかしながら、それらのソフトウェアは「活版印刷」の頃の設計思想をソフトウェアに適用している。コンピュータ上は活版の木製や金属製の活字一文字とは違い、物理法則に支配されない表現のチャンスがあるはずだが、多くのソフトウェアが活版印刷の思考から抜け出せていないため、動きや物理法則から自由のはずのコンピュータの空間を生かした表現のチャンスを失っている。
さらに付け加えると、これらの映像をつくるソフトウェア、特に「モーションタイポグラフィ」を制作するものは映画のようなフィルムベースでの設計思想がもとになっているため、インタラクション性が高い文字表現にはまだまだ不足がある。
そこで本提案では
・活版印刷の文字一文字単位の思想にとらわれない
・映画のようなフィルムベースの思想にとらわれないインタラクション性の高さ
の二点に注目して設計し「分裂する文字」「重たい文字」「軽い文字」「ちぎれる文字」などスクリーン上の文字に新たな感覚的な質感を生むことを注目する。
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