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2005年度下期 未踏ソフトウェア創造事業  採択案件評価書

 


1.担当PM

   原田 康徳 (NTTコミュニケーション科学基礎研究所 主任研究員)


2.採択者氏名

開発代表者

 高木 基成 (株式会社サンモアテック  技術開発事業部  技術開発部)

共同開発者

 小林 俊哉 (株式会社サンモアテック  技術開発事業部  技術開発部 主任)

永田 明   (株式会社サンモアテック  技術開発事業部  技術開発部 主任)


3.プロジェクト管理組織


  NTT出版株式会社


4.委託金支払額


  1,496,233


5.テーマ名


  新しい価値を提供する入力システム(LIMELiquid Input Method Editor)の開発

 


6.関連Webサイト


  なし


7.テーマ概要

 コンピュータを利用してコンテンツを作成するとき、ローカル・ネットワーク上に存在している素材(テキスト、画像、音楽など)を利用している。コンテンツの作成は、「目的の素材を検索して、入力する」という操作を頻繁に行っている。例えば、プレゼンテーション用の資料を作成するときに、クリップアートを選択して挿入する、検索サイトから獲得した情報を入力する、という作業を経験している筈である。このような操作は、利用しているソフトウェアを切り替える必要があり、作業のスムーズな流れを遮ってしまっている。この問題を解決する方法として、IMEInput Method Editor)による素材データの検索と入力の実現が挙げられる。
 
上記の内容を足がかりに、IMEを単なる「日本語入力システム」ではなく、「様々な情報を取得・入力するシステム」として利用できるようにすれば、コンピュータの使い易さが向上すると考えている。例えば、文字を入力することで多くの情報を利用者に与えて、閃きを誘発するソフトウェアを作れるかもしれない。本提案のシステムは、これまでと異なる、新しいタイプのソフトウェアの礎となり得ると期待している。
 本提案では、以下のような特徴を持つIMEを実現したいと考えている。
1.
一般的なIMEと同じ日本語入力機能を有している。
2.
入力した文字に関係する様々データを候補として表示して、利用できる。
3.
表示されるデータは、ローカルだけでなくインターネットからも取得する。
 コンピュータの利用者は特定のIMEを使い慣れていると考えられるので、高性能のIMEを構築するのではなく、既存のIMEを拡張するというアプローチで、新しい価値を提供する入力システム(LIME)を提供する。


8.採択理由


 IMEにフックを入れて,ユーザが入力した言葉に対して,それに関連するマルチメディア情報をさりげなく提示するシステムの開発.


 さりげなさは,よけいなお節介と紙一重である.
 また,さりげなさの感じ方も人それぞれかもしれない.
 このシステムが成功した場合のインパクトは大変大きい.


 まさに,「新しい価値を提供する入力システム」の名にふさわしいものとなろう.しかし,それだけ難しいテーマでもある.また,開発者たちのチームワークの良さも,提案以上のものが出来上がる可能性を秘めている.

 

 





9.開発目標


背景:

@−ITの普及により、人々がPCを利用する時間は増えている。長時間に及ぶ作業は、PC利用者の負担を強いるだけではなく、クリエイティブな活動をも阻害している。現在のPC環境は無機質であり、このような環境はPC利用者にとって快適とは言い難い。

A−ネット上のコンテンツは常に増加を続けている。膨大なコンテンツの中から意味のあるものを取得するためには、PC利用者が能動的に検索しなければならないが、検索する機会(検索回数)はコンテンツの増加に比例して増えるわけではない。この状況では、ネット上に公開されている良質なコンテンツがPC利用者の目に触れることなく埋もれてしまっている。

 

実施目的:

上記背景にある問題を解決して、@心地よい利用環境、A良質なコンテンツの流通を目標とする。この目標を実現できるソフトウェアを開発する。

 


10.進捗概要


@開発目標

PC利用者の作業状況を分析して、状況に応じたコンテンツを取得して"さり気なく"表示できるソフトウェアを開発する。PC利用者に心地よい環境を提供し、良質なコンテンツの流通を実現するWindows用のクライアントソフトウェアである。

 

A開発結果                 

目標としていたWindows用のクライアントソフトウェアの開発を完了。ネット上のコンテンツを受動的に提供できるようになり、今までにない快適なPC環境、良質なコンテンツの流通を実現した。加えて、サーバサイドにクライアントソフトウェアを支援する仕組みを構築した。提供されたコンテンツの有効活用が可能となる。

 


11.成果


4.1 秘匿

 

4.2 Message Parser機能開発

コンテンツの検索に利用する文字列を取得する機能。

以下の情報に対して形態素解析処理を行い目的の文字列を取得する。

    Message Interceptor機能が取得した入力文字列。

    利用中のアプリケーションのタイトルバー文字列

    クリップボード内の文字列

形態素解析処理で、ローカルの辞書データに登録されている一般名詞のみを抽出する。辞書データを利用してフィルタリングする事で、特別な情報の漏洩を防いでいる。

また、様々なLIME利用者の要求に対応するため、文字列の取得機能をオン・オフできる実装している。

この機能は、オープンソースの形態素解析エンジンであるMecabhttp://mecab.sourceforge.jp/)を利用している。

 

4.3 秘匿

4.4 秘匿

 

4.5 LIMEサーバ【 追加実装 】

LIMEクライアントの情報を管理するサーバサイドの仕組み。

LIMEクライアントが表示したコンテンツを保存するスペースを提供する。共通・個人用のアカウントにコンテンツのURLを保存することができる。アカウント発行やコンテンツ管理を行うことができる。

LIMEサーバに登録されているコンテンツは外部からアクセスできる。例えば、ブログパーツとして画像を表示させることもできる。

 

 

4.6                秘匿

 


12.プロジェクト評価


コンテンツを受動的に提供するソフトウェアは存在しているが、その多くは無作為にコンテンツを取得するものである。しかし、本ソフトウェアは、PC利用者の作業状況と紐付けて検索することで、意味のあるコンテンツを提供する事を可能とした。また、”さり気なく”提供するインターフェースを実現したことで、快適にコンテンツの消費を行うことができる。PC利用環境とコンテンツの流通に大きなインパクトを与えることに成功した。

 

システムの快適さは細かなチューンをすることで向上する。本システムの最重要点はその快適さにあるので、今後多くのユーザに使ってもらってそのフィードバックを反映させることである。一見した感じでは手放せないツールとなりそうである。

 


13.今後の課題


@開発後に残っている課題と取り組み

    ドキュメントが不足しているので、LIME利用者向けのガイドや利用マニュアルを整備する。

    LIMEクライアントの不具合を修正して、配布版を作成する。

    テスターからリクエストのあったインタフェースを実現する。

    Windows VISTAに対応する。

    今回の開発ではコンテンツを消費する利用者を想定してソフトウェアを開発した。次は、LIMEの仕組みを使いコンテンツを発信するソフトウェアを開発する。(詳細は未定)

 

A普及や実用化の予定

    LIMEを展開するための下準備として特許を取得する。

    良質なコンテンツを販売している企業やサイトを多数ピックアップしているので、これらの企業にコンタクトを取り、LIMEとの連携を打診する。

個人では展開が難しい部分もあるので、Web系の企業にコンタクトを取り、ビジネスパートナーを探す。

 




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