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2005年度下期 未踏ソフトウェア創造事業  採択案件評価書

 


1.担当PM

   原田 康徳 NTTコミュニケーション科学基礎研究所 主任研究員)


2.採択者氏名

開発代表者

 服部 睦子  (フリーランス )

共同開発者

 喜納 一真  (フリーランス )


3.プロジェクト管理組織


  NTT出版株式会社


4.委託金支払額


 1,998 ,068


5.テーマ名


  囲碁入門インターネット教室

 


6.関連Webサイト


  http://www.josapo.com/hukyu/


7.テーマ概要


 インターネット上の囲碁教室です。テキスト学習、問題練習などは通常の通信教育と同じですが、実際に囲碁を対局できるインターネット・リアルタイム対局場が付属していること、そこで指導者がアドバイスする囲碁教室が開催されること、指導者によるリアルタイム講義が開催されることがオリジナルのサービスです。現在では、囲碁入門者・初心者が安心して快適に対局できる場がきわめて少ないので、ほかのネット碁会所でストレスなく楽しめるようになるまでサポートします。初心者はリタイア率が高いのできめ細かなメンタルサポート、学習サポートをおこなえるように、システムを工夫します。リアルタイム講義や対局教室のシステムでは、通常のネット対局サイトにはない機能をたくさん付加して、直接対面する普通の囲碁教室に劣らない質の指導がおこなえるようにします。音声会話やデータベースの積極的な活用など、指導者と生徒、生徒同士のコミュニケーションが円滑におこなえるようにします。教室であるとともに、囲碁を趣味とする人のコミュニティとしての機能の充実をめざします。


8.採択理由


 これまで,数多くのネット囲碁システムが開発され運用されてきたが,ほとんどは11の対局,つまりある程度上達した人たちのものである.
 このテーマは,囲碁の初心者に対して,実世界の囲碁教室とインターネットの利点を生かしたネット囲碁教室を開発する.開発者は,これまでのネット囲碁サイトの運営の経験と反省から,今回のアイデアに至った.その視点の独自性と,囲碁に対する熱い想いが採択の理由である.
 技術的な課題は,指導者の負担を軽くして,一度に何人の生徒を同時に担当できるか,という点にあるだろう.ここをうまく開発できれば,ビジネスモデルが見えてくる.

 





9.開発目標


 インターネット碁会所というサービスは、ネット上にたくさんありますが、入門したばかりの人が安心して戸惑わずに打てる場所は皆無です。級位者(まだ強くない人)向けのネット碁会所でさえ、10級くらいになるまでは参加できません。

理由は、

    適性なハンディキャップで申し込み、対局が成立するまでが難しく、初級者は申し込みを躊躇う

    初級者は、終局がよくわかっていないし、終局計算での勘違いも多いので、トラブルが非常に多い

などにより、自力だけでの対局が難しいからです。

 本ネット教室システムでは、1教室あたり24人の生徒、同時に5教室を開くことができ、初級者をサポートし指導することができます。

 生徒にとっては、ネットであるし、マンツーマンでなく同じくらいの人がたくさん居ることで、気軽に参加できます。

 指導者にとっては、生徒確保が難しくなってきている現状の中で、広い範囲から生徒を集めることができるメリットがあります。

 


10.進捗概要


 習いたい人がたくさん居て、それに応える形での教室であれば、良い教室さえ作ればよいのですが、囲碁は、興味をもつ人自体が極端に少ないのが現状です。ですから、囲碁普及のための教室は、まず、たくさんの人に興味をもってもらえる囲碁紹介および入門者にストレスを与えない新しい囲碁入門指導とセットで考える必要があります。

 また、初級者は個人差が大きく、人によって得意不得意なことが違いますから、個々の人にあった入門指導をするために、カリキュラムの実行履歴や、対局履歴などの、生徒のデータベースをもとに、きめこまかな指導が必要です。

 ですから、その場の教室だけでなく、教材とその実行管理も含めた総合的な教室でありたいと思っています。

 教材部分、データベース部分の開発は遅れていますが、囲碁導入のための対戦ゲームを考案し、それを教室に取り入れることで、入門者が戸惑うことなく、人と打つことに馴染んでいくことができるシステムは、テスト稼動で実績をあげています。

 今後は、中学囲碁部を実際にネットから指導しながら、対極後の指導方法などを工夫していきたいと思っています。


11.成果


 4−1 対局席表示

 

 教室に入室しますと、上のように、教室内のすべての席の内容を一望することができます。これは、通常のネット碁会所とは形態が違います。ネット碁会所では、席の一覧表が表示されており、そこをクリックすることで、その席の対局を観戦することができます。しかし、観戦は、対局者に対して気を使ってしまいますし、また、いっぺんに1つしか見ることができません。ネット碁会所というのは、基本的に個々の対局席が孤立した空間です。それに対して、本ネット教室では、すべての盤をいっぺんに見ることができ、会話もすべて席の最初からの分を保持していますので、入室したみんなが同じ空間を共有している実感があります。

 また、指導者にとっては、同時にすべての生徒を把握することができますが、既存ネット碁会所でこのようなことを実現することはできません。

 個々の盤をクリックすることで、ほかのネット碁会所の観戦と同じような状態になります。そして、その状態から、この画面に戻ることなく次々と席を移動することができます。

 


 4−2、指導

 

 対局終了後に、変化手順を示すなどの指導をおこなうことができます。変化手順入力・表示は、ほかのネット碁会所でもサポートしていますが、そのほかに、盤上にピンクのポイントをマーク表示したり、矢印を表示することで、言葉の説明を補うのは、オリジナル機能です。

 また、指導を音声にておこなっているのも特徴です。しかし、現時点では、音声通信は、スムーズとはいいがたい状態なので、今後、スムーズな音声通信がおこなえるよう、改良していく予定です。

 

開発成果の特徴

 

 現在、毎週1回、教室を開いていますが、意図どおり、みんなで会話を交わしながら良い雰囲気の教室となっています。

 既存のネット碁会所で、プロ棋士による講座を開いているところがあり、それも良い雰囲気ですが、しかし講座では、初級者が自分で打つことはできません。

 本プロジェクトの教室は、現在ネット上には無い形態のネット教室です。

 参加者の良い雰囲気を維持しつつ、指導内容が充実するよう機能を追加していく予定です。

 


12.プロジェクト評価


現在、毎週1回、教室を開いていますが、意図どおり、みんなで会話を交わしながら良い雰囲気の教室となっています。

 既存のネット碁会所で、プロ棋士による講座を開いているところがあり、それも良い雰囲気ですが、しかし講座では、初級者が自分で打つことはできません。

 本プロジェクトの教室は、現在ネット上には無い形態のネット教室です。

 参加者の良い雰囲気を維持しつつ、指導内容が充実するよう機能を追加していく予定です。

 

一定の水準のシステムが開発された。開発者は技術力の高さだけでなく、囲碁に対する情熱も非常に高いので、協力者が次々と現れるようである。今後の発展が非常に楽しみな開発でもある。

 


13.今後の課題


 課題は、

    スムーズな音声通信

    図示による指導機能の充実

これは、指導者に使っていただきながら、その要望を取り入れて追加の予定

    対局履歴のデータベース化

 

展望は、

今後、中学校の囲碁部の部活として、ネット指導(ネット教室)を開催していく予定です。2006年9月より開始します。

 まだ詳細は未定ですが、ネットでの教室の開催を希望してくださる指導者により、教室を開催します。

 2007年の年末年始休みを目標に、一般公開の予定です。

 




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