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2005年度下期 未踏ソフトウェア創造事業  採択案件概要


 



1.担当PM

   原田 康徳 (NTTコミュニケーション科学基礎研究所 主任研究員)



2.採択者氏名


開発代表者

 福本 麻子  (慶応義塾大学 SFC研究所 特別研究員)

共同開発者

 なし



3.プロジェクト管理組織


  NTT出版株式会社



4.採択金額


 2,000,000



5.テーマ名


  絵画・音楽・文章を融合させた新しいメディアプレイヤーの開発



6.関連Webサイト


  なし



7.申請テーマ概要

 近年,人間の複雑で高度な創作活動である文章や音楽,絵画から,さまざまな統計的な特徴量を抽出する研究がある.絵画においては,Taylorらによって,アクション・ペインティングの巨匠であるジャクソン・ポーロックの絵画の一見乱雑で複雑な模様の中に,自然界でみられるフラクタルが存在することが確認されたた.彼らは,こうしたフラクタル性が,鑑賞者に調和と心地よさを与えていたのではないかと推察している.
 文章においては,文章中の単語の出現頻度と出現順位は冪乗則にしたがうこと(Zipfの法則*)が,Zipfにより確認されている.音楽においては,音楽の音符の出現頻度と順位を解析すると, ドビュッシーやモーツァルトなど調和のとれた音楽は冪乗則に従っており,シェーンベルグなど無調和音楽は従っていないことがZanetteらにより報告されている.
 申請者はこれまで絵画の色彩情報に着目して統計的解析を行っており,印象派/後期印象派の画家がパレット上で使った色(パレットカラー)とその使用量がZipfの法則に従っていることを発見した.さらに,文章,音楽,絵画など異なる表現メディアにおいて,Zipfの法則が内在することに着目した.本提案では,Zipfの法則を一つの指標として用いて,絵画・文章・音楽などのメディアを相互に掛け合わせた新しい作品の表現/鑑賞手法の実現を目的とする.



8.採択理由

 福本氏は絵画から特徴的なパレットカラーを安定して取り出す技術を開発しており,今回はその技術をベースにして,音楽,文章とをZipfの法則にしたがって対応付けをし,複数のメディアの新しい提示法を開発する.
 ユーザは絵と音楽の組み合わせを選ぶことで,そこから導き出される不思議な対応関係を鑑賞することになる. 単なる変ったスクリーンセーバで終わるかもしれないし,画家や作曲家の創作活動を刺激するツールに化けるかもしれない.


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