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(1)応募状況
5
月 28 日
( 金 ) が締切りであった.
さすがに未踏ユースも
3 年目に入り,しかも前年度に登君のような怪物が出現したこともあったせいか,今年度は応募が予想以上に増えた.増えてくれるほうが審査にも力が入るので喜ばしいかぎりである.
未踏本ちゃんとの重複による辞退は
1 件のみであり,同時期の公募の効果はあったと思われる.
応募において今年度のトピックは,
16 歳の高校生からの応募があったことである.一見したところ,見るべき内容があり,書類審査も通った.本年度は未踏ユースに刺激
(?) を受けたのか,文部科学省の初等中等局が始めた IT
人材育成プログラムの「 IT スクール」で全国の高校生から公募で夏休みに一種の英才教育を行なうことになった
( これについては最後に少し詳しく述べる )
.未踏ユースとこの「 IT スクール」は今後ある種の連係が可能かもしれない.それを予感させる高校生からの応募であった.未踏ユースの目論見としては年齢の下限がないのだから中学生の応募も可能なのだが,実際のプロジェクト管理を考えるといろいろ難しいことも多そうだ.これは来年度,出たとこ勝負で考えるべき課題であろう.
PM
を選べない公募なので,応募全体について概略を述べると,申請代表者は
高校生
1
高専生
2
大学生
18
大学院生
25
個人事業
2
企業所属
2
フリーター
4
助手
/ 研究員
3
-----------------------------
計
57 ( 重複申請があるため,応募総件数より若干減少している
)
という分布であった.
PM
は 2 人になったが, PM
を選ぶことができないので,両 PM とも応募テーマをほとんど絞らなかった.そのため,応募は実に多様なテーマに分散していた.書類審査は両
PM とも全申請書類を見た.
書類審査対象とした
59 件の応募はレベルは昨年度とほぼ同程度であった.ただ,年々,少しずつ小粒になっているような気がするのは,
PM の一種の慣れかもしれない.ただ,突拍子がなくて,おっと思わせるものは減っているものの,半面,着実な内容の応募が増えているようにも思われる.これは一種の底上げ感をもたらす.
今年度の事業としての目論見は
20 〜 30
件程度の採択ということだったので,倍率は 2 〜
3 倍ということになる.昨年度までは, 2
倍を超えなかったので,初めて本格的な競争的公募になったといえるかもしれない.
(2)書類審査
これには筧
PM とのいろいろな合議が必要であった.オーディションの件数を
30 件をわずかに超える程度にしないと,日程の都合がつかないからである.まったく合議のない段階では,
竹内
PM の書類審査パス 28
件 ( + 2
件の可能性あり ― どちらも筧
PM ではパス )
筧
PM の書類審査パス 31
件
であり,単純に和集合を取ると
42 件
( +
1 件
?) となった.その後,両
PM で簡単な書類審査メモを交換することにより,両
PM でパスを取り下げたものが出
( 筧
PM のほうがたくさん取り下げた
) ,書類審査パスを結局
33 件にまで減らした.
(3)オーディション
オーディションは,書類審査の独立性を保つために,
IPA の未踏事務局を仲介にして人数を確認したあと,最後に両
PM で直接審査結果を見せあい,前節の不採択案件を除く
33 件についてオーディションを行なうことにした.
(4)プロジェクトの採択とPMの分担
オーディションのあとのプロジェクトの採択・不採択の決定は,以下のようにして行なった.
(1)
両 PM それぞれが「採択すべき」と「次点
( 補欠 )
」の判定を行なう.このとき,すべてに順位をつける (
竹内は「ぜひ採択すべき」としたものの間は順位をつけなかった )
.このとき,プロ管組織候補のコメントも参考にする.
(2)
事務局で整理し,少なくともどちらか一方の PM が「採択すべき」とした提案は採択案件とする.
(3)
「次点 ( 補欠 )
」については各 PM の順位をもとに事務局が順位付けを行ない,予算の許す範囲でどこまでを採択案とするかの線引きをする.
両
PM の当初の審査結果を事務局が整理した結果は以下の通り.
【筧
PM の審査結果】
採択
: 10 件
補欠
: 14 件
不採択
: 9 件
【竹内
PM の審査結果】
採択
: 20 件
( うちぜひ採択 : 6 件 )
補欠
: 6 件
不採択
: 7 件
【両
PM の審査結果を整理】
両
PM とも採択 :
9 件
筧
PM のみ採択 :
1 件
竹内
PM のみ採択 :
11 件
両
PM とも補欠 :
4 件
筧
PM 補欠,竹内 PM
不採択 : 2 件
筧
PM 不採択,竹内 PM
補欠 : 2 件
両
PM ともに不採択 :
4 件
筧
PM が補欠とした案件が多かったが,どちらか一方が採択とした案件は採択するという方針と,予算総額を勘案して,結局
21 件が採択になった.結局,どちらの PM
も採択としなかったものが不採択となることになった.大きな食い違いは生じなかったということで,これはほぼ妥当な結果だったと思う.
採択プロジェクト全体を見渡すと,提案代表者の平均年齢は
22.1 歳. 2002
年度の 23.4 歳, 2003
年度の 23.2 歳にくらべると着実に (?)
若くなってきている.未踏ユースの狙いは確実に実現されてきていると思う.
やはり,院生・学生が大半であり,高校生は初めてである.代表者で分類すると
( 採択時 )
博士課程
4 名 横山,島田,笹田,花田
修士課程
4 名 赤川,井尻,安達,江端
学士課程
6 名 花村,荒川,朝倉,淺川,鈴木,山崎
高専生
2 名 大矢,小林
高校生
1 名 星月
企業所属者
1 名 佐々木
個人事業者
2 名 山本,関
フリーター
1 名 平内
なお,企業所属者の提案プロジェクトは,まさにその企業内で問題となっていることへの対策に関する提案である.
プロジェクトのグループ形態は次の通り
( 提案時から人が減ったものは,減った状態でカウントしてある
) .単独で行なうプロジェクトの比率が昨年より高い.
1
人 16 件 横山,島田,笹田,赤川,井尻,安達,江端,朝倉
淺川,山崎,大矢,小林,佐々木,山本,関,平内
2
人 3 件 花村,鈴木,星月
3
人 1 件 花田
5
人 1 件 荒川
史上最年少の
16 歳の高校生がいた以外に今年度のもう一つの大きな特徴は女性が個人または代表のプロジェクトが
3 件あったことである.これは昨年度および一昨年度は 0
件だった.最高年齢は,当然とはいえるが,今年度も 27
歳であった.
またこれまでよりも,ビジネス指向が少し強くなっている.未定のものを含めても,赤川,大矢,小林,佐々木,関,星月,荒川といったプロジェクトはビジネス展開に結び付く可能性が高い.そのほかにそのような可能性が感じられるものがある.これも未踏ソフトウェア創造事業の本旨に立ち戻るとうれしいことである.
採択プロジェクトを両
PM でどう見るかについては, PM
同士で相談して決めた.今年度は筧 PM のご家庭の事情があり,東京から遠距離のものはなるべく竹内のほうで見ることにした.そのほかに分担を決めるにあたって考慮したことは,
(1)
PM の属している大学の学生は,学生たちのモビリティを増やし,外への目を開かせるためにも,別の PM
が見ることにする.該当したのは,電通大の荒川プロジェクト,江端プロジェクトである.
(2)
遠距離のプロジェクトで,プロジェクト同士が近いものは同じ PM
が担当する.特に今年度は遠距離プロジェクトをほとんど竹内が見たので,この項は自動的に適用されたことになる.
(3)
内容的に類似なものは,なるべく同一の PM が担当する.該当例は,
Ruby 関係の笹田プロジェクトと淺川プロジェクト.プログラミング言語系の山本プロジェクトと山崎プロジェクトである.どれも筧
PM が担当した.
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