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漫画を描いてみたいが何から始めていいかわからないというユーザーを対象とした漫画制作入門者向けシステム
POM を開発した.本システムは,ユーザーが自分の描きたい漫画のジャンルや作家名を入力すると,ユーザーが指定した漫画家のデータから複数のパターンのページ配分・コマ割・構図をユーザーに提案する.ユーザーは提案された候補の中からをイメージに合ったもの選んでカスタマイズし,それに絵と台詞を書き込み自分だけの作品を手軽に制作することができる.
以下にプロジェクト概要を漫画にて説明する
( 情報処理学会第
46 回プログラミングシンポジウムの予稿集から引用
) .長くなるが,そのユニークさゆえに全体を引用する.

以下,簡単にシステムの開発について述べる.作成したのは
(1) 漫画データ収集用のアプリケーションと
(2) メインシステム
POM である.
POM
はページ配分機能・コマ割機能・構図提案機能を用いて,ユーザーにネームを提案する.この機能を実現するために
3 つのデータベースと
7 つのモジュールを開発した.それぞれの関係をシステム構成図
( 図
2) に示す.






小林 図
2 システム構成図
プロ漫画家データベースは,ユーザが描きたい漫画のネームの候補を,作成するためのデータベースである.著名な漫画家
21 名,総計
12,113 ページ分のデータを収集分析した.この調査から,漫画のジャンルによって各項目にそのジャンルの特徴が,顕著に現われることが明らかになった.この特徴は,作家によって更に顕著に現われる.この作家ごとの特徴の違いを用いて,ユーザのイメージにあったネームを提案することが可能である.
収集データの項目から作家ごとの起承転結の配分率を取り出したものをページ配分データベースとする.また,ユーザが入力したページ数を起承転結に配分するモジュールを開発した.起承転結の配分率は,ユーザが入力したジャンル・作家のデータの配分率に従う.さらに,配分したページ数をユーザが調整できるモジュールも開発した.
漫画データ収集フォームで得たコマ割の項目についてのデータを用いて,コマ割データベースを作成した.ページ内でのコマの数・形・大きさ・配置の情報をもつコマ割遺伝子を約
2 万個作成した.作成したコマ割は,カテゴリ化によってコマ割提案の時間短縮を行なった.
ユーザが指定したページ数すべてに,コマ割を行なうコマ割モジュールを開発した.コマ割モジュールはコマ割データベースをもとに,ユーザが指定したページ数・ページ配分・作家の特徴に合わせて,コマ割の候補を提示することができる.
漫画データベースから,構図データベースを作成し,それに基づいて各コマの構図を提案するモジュールを作成した.提案される構図は,提案を行なうページとユーザが指定した作家の特徴から決定される.図
3 は構図の提案例である.

小林 図
3 構図の提案例

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