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近年,計算機の発達とともに,計算機システムを用いて人間の知的行動を工学的に実現しようという試みがなされている.コンピュータビジョンによる人間の視覚機能の実現をはじめ,音声認識による人間の聴覚の実現,力学をベースとした触覚の実現,センサ技術による人間の味覚,嗅覚の実現など人間の五感を実現しようとする試みは多岐に渡り行われている.しかし,人間の第六感を工学的に実現しようとする試みはなされていない.本プロジェクトでは,人間の無意識の象徴である第六感,とりわけ人間が夢を見る仕組みに焦点を絞り,夢を見ることができる計算機「夢見の機」を開発する.人間は,「脳のはたらき」により夢を見ている.脳内のニューロンが発火することで,夢が始まり,その夢の内容は,いくつかのニューロンの電気的信号の組み合わせで決まることが知られている.すなわち,夢を見るためには,刺激となる電気的信号を入力として与える必要がある.人間の場合その刺激は記憶に大きく左右され,例えばその日にとても強く印象に残った出来事や,シーンなどの「強い記憶」である.そこで本プロジェクトでは,近年急激に普及しつつあるデジタルカメラで撮った画像を,「夢見の機」の入力として与える.その日に撮影した複数デジタルカメラの画像を夢見の機に入力すれば,それらの画像を解析し,各画像から印象の強い部分を切り出し,夢として再構成し,ユーザに提示する.
具体的な開発項目は以下である.
1.「夢見の機」の設計 「夢見の機」を開発するに当たり,どのようなインタフェースをユーザに提供するか,念入りに設計を行う.
2.画像入力インタフェースの実装
デジタルカメラの映像を簡単に「夢見の機」に入力をすることができるインタフェースを開発する.
ユーザに「夢見の機」が見る夢を表示するインタフェースを開発する.
3.記憶形成モジュールの実装
複数の画像から印象の強い部分をうまく抽出し,同様な印象をうまく組織化し記憶を形成するモジュールを開発する.
4.夢表示部の実装
5.「夢見の機」アプリケーション開発
2,3,4で開発したモジュールを組み合わせて,アプリケーションを開発する.
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