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開発者でもサーバ管理者でもない一般ユーザにとって、コンピュータは難しすぎます。やりたいことは沢山あります。メールマガジンを書きたい、図を描きたい、リファレンスマニュアルを書きたいなど。しかし、そのような要求をテキストデータとしてどう表現すれば良いのか分からないのです。たとえ分かったとしても、その冗長で複雑怪奇な有様に嫌気がさして、挫折してしまうに違いありません。
上記のような要求を表現するための問題領域向け言語(DSL)は要求の数だけ存在します。DSLと聞いて即座にイヤな顔をされる人も居ますが、近年では「DSL=設定ファイル=バッドノウハウの巣窟」という図式が成り立っているからでしょう。一般ユーザ向けのDSLとして成功したものといえばWiKi位しか見当たりません。
果たしてWiKi風DSLは一般ユーザと開発者とコンピュータの接点として最適なのでしょうか?一般ユーザとしては、WiKi程度の複雑さならBlogをやっているうちに慣れると思います。また、マークアップの字句・構文定義を自分好みに変えることができれば満足してもらえるかと思います。ただ、そうなると開発者側やコンピュータの負担が多くなりそうです。
その負担の大部分を解決しようというのが、今回提案するKispシステムです。開発者は猥雑な字句・構文解析から開放され、解析済みの構文木を処理するフィルタの開発に専念出来るようになります。処理系はGaucheを使いますが、構文木はS式だけでなくXMLでも出力できるので、他言語とのやりとりも簡単です。
WiKiはhtmlに対するグッドラッパーでした。それと同じように、WiKi風DSLがdot,sgml,texi,tarなどに対するグッドラッパーに成り得るはずだと、私は確信しています。Kispを普及させ、一般ユーザと開発者が創造的な問題に集中できるようにする事が、この提案の目的です。
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