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オープンソースソフトウェアという言葉が広く使われるようになってもう7〜8年たつ。この間に多くの人・会社がオープンソースソフトウェアのコミュニティに参加してきて、オープンソースソフトウェアは全体として質・量ともに向上してきた。多くの開発者がオープンソースソフトウェアをリリースするようになり、プロジェクトに協力してソフトウェアは改良・改善が加えられており、利用者が増えることでオープンソースソフトウェアが実用に耐えうるという実績を重ねている。もちろんこの間にも個々のソフトウェアではいろいろな問題があらわれているが、開発者がちゃんとメンテナンスし続けていて必要性が高いソフトウェアはそのような問題は修正されていく。そうでないあまり重要ではないソフトウェアは問題が直されないがそのような場合は利用する人はいなくなっていく。このようなソフトウェアの淘汰により、オープンソースソフトウェア全体としては実用に使えるものが生き残ってきていると言えるだろう。
未踏ソフトウェア創造事業においてこれまでに2回ともオープンソースソフトウェアを開発するプロジェクトを実施してきた。1回目は開発・導入・運用・管理をサポートするシステムを中心に、2回目はデスクトップを中心に募集した。昨年度から年2回の公募になりさらにもう一度機会を与えてもらうことができたので、今回は最期のプロジェクトということで、オープンソースソフトウェアをより広めていくことになるようなソフトウェアを開発することを目的とした。本プロジェクトの成果はオープンソースソフトウェアとしてリリースされており、自由に利用することができる。これが刺激になってオープンソースソフトウェアの開発にもっと活力がみちてくれることを期待している。
ソフトウェアは、特にオープンソースソフトウェアは作れば終わりというものはほとんどない。生きもののようなものであって、地道に継続して開発をすすめて改良・改善をくわえていく必要がある。ソフトウェアの動く環境は変化しつづけるものであり、開発者がメンテナンスできないようなソフトウェアは問題が修正されることはなく、利用者も減っていき、そのうち供養するということになってしまう。本事業で採択したプロジェクトも未踏の期間だけにとどまらずこれからも開発を継続していって多くの人に長く使われるようなソフトウェアとして育てていって欲しい。
私の未踏でのプロジェクトはこれが最期になるが、このような事業はオープンソースソフトウェアの開発者を支援する方法としては、ある程度有効な方法だと思う。これ以外にもいろいろな支援というのがあってもいいと思うが、このように個人を対象にして開発を支援する事業は続けていってもらいたい。
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