
2004年度第2回未踏ソフトウェア創造事業 採択案件評価書

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1.担当PM

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石田 亨 (京都大学大学院 情報学研究科 教授)
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2.採択者氏名

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| 代表者 |
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藤本 剛 (株式会社TBSテレビ) |
| 共同開発者 |
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なし
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3.プロジェクト管理組織

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テクノロジーシードインキュベーション株式会社
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4.委託金支払額

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8,000,000円
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5.テーマ名

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映像制作者のグループウェアコミュニティ「シネマワーク」の開発
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7.テーマ概要

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デジタルシネマをはじめとする映像制作者の為のグループウェアコミュニティ「シネマワーク」の開発を目的とする. 映画業界をはじめとする,
映像制作業界では機材はIT化が進むものの, その制作工程のIT化は遅れ, 未だに電子メールすら定着していない. 本ソフトウェアの目的は,
映像の制作工程における「撮影後工程=ポストプロダクション」において, 生産される膨大な情報の共有と作業の効率化を支援するグループウェアを開発することである.
グループウェアは既に数多く存在するものの, メディアファイルの共有や, 映像制作の独特の文法「シーン, カット」に対応するものは存在しない.
本プロジェクトでは, これらを実現するソフトウェアを開発する.
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8.採択理由

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映像素材を共有し, 制作過程を支援するグループウェアの提案である.
多様なコンテンツの共有にはセマンティックWeb技術を適用する余地が大きい. また, 制作グループ内のコミュニケーションをビジュアライズし,
チームの活性度を人目で分かるようにするなど, 社会的インタラクションにも興味を持っている. これらの機能の提案は申請者自身が感じるニーズから生まれている.
と言うのも, 申請者はいくつもの受賞を経験している映像クリエイターで, かつソフトウェアを自力で開発できる貴重な人材である. 映像制作に新風を吹き込むソフトウェアが生まれることを期待して採択した.
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9.開発目標

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「シネマワーク」は単なるグループウェアに留まらず,
制作工程で培われた映像制作者同士のノウハウの共有や交流を促すことを目標としている. 制作中の映像に, それを構成する素材やBBSの記事,
制作者の情報などを付与し, シーン, カットという時間軸に連動してインタラクティブに表示することによって制作中の映像の概要を即座に理解できるようにする.
また, 過去の映像制作を振り返ることで, 映像学習の助けになるようにする. これにより映像制作者同士の相互交流, 切磋琢磨をうながし映画業界をはじめとした映像業界の活性化に寄与する.
開発方針としては, ソフトウェアが実践的なものになることを目指す. 実際に映像制作を行いながら現場のニーズを吸い上げ, 機能として実装,
改善するという手法を用いる. 未踏採択時には映像制作の特徴のないグループウェアであったが, その状態から脱却することを目標とした.
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10.進捗概要

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当初, 計画していた目標の多くを達成した.
4月に就職という環境変化があり, 時間的余裕がなくなったことが開発に大きな影響を及ぼした. 目標達成は難しいのではと思われたが,
部品を徐々に開発していった結果, 最終的には目標としていたものに近いものが完成した. 具体的には, 映像処理部分の実装, ビジュアルなインタフェース,
制作進捗状況が即座に理解できるインタラクティブムービーシステムRUSHを完成することができた.
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11.成果

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撮影後工程(ポストプロダクション)を支える様々なツールをまとめたインタフェース(図1)と,
コラボレーション過程をレビューできるインタラクティブムービーシステムRUSH(図2)を開発した.
図1 シネマワークのインタフェース
図2 インタラクティブムービーシステムRUSH
これまでは開発に専念していたために,
社会に対するアナウンスはこれからである. 最終報告会ではビジネス化すべきという意見もあり, これからの展開が期待できる.インタラクティブムービーシステムRUSHに関しては特許の申請を検討している.
シネマワークに関する情報は, http://www.cinemawork.netから入手可能である.
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12.プロジェクト評価

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| このプロジェクトは, 映像制作者自らがコラボレーションツールを開発するという,
ニーズに強く裏付けられたプロジェクトである. 完成したシステムは新規技術の提案はないものの, 映像制作に特化された種々のアイデアに特徴があり,
未踏らしい開発が行われたと感じている.
撮影後工程(ポストプロダクション)を支える様々なツールを使いやすい形にまとめたインタフェース(図1)には, 映像制作の経験を反映した工夫が反映されている.
また, インタラクティブムービーシステムRUSH(図2)は, コラボレーション過程を, 完成した映像を見ながらレビューできるというもので,
極めて新規性が高い.
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13.今後の課題

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多様なユーザの使用に耐える製品としての安定性はない.
これからビジネス展開を目指すのであれば, 一層の機能強化と安定化が必要である. ユーザビリティの向上も必要である.

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