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Webのような情報共有のインフラを拡張して、人間の社会的活動を活性化されることを目標として、メタデータ(データに関するデータ)の管理とその利用の仕組み(検索、リコメンデーション、セキュリティ)に関するプロジェクトを採択した。
具体的には、XML (Extensible Markup Language)とRDF (Resource Description
Framework)に基づくメタデータ管理用ミドルウェアの開発、人間関係のメタデータをマイニングして情報のアクセス制御に用いるプライバシー管理システムの開発、ユーザー間のセンス共感度と呼ばれるメタデータを生成して情報のフィルタリングやリコメンデーション(推薦)を行うシステムの開発、一般的な文書をメタデータ付きアーティクルという、より細かい単位で管理し、柔軟な検索を可能にした文書管理システムの開発を行った。
これらのプロジェクトはすべて試作段階を終え、メタデータ管理ミドルウェアを除き実運用可能な状態になっている。ただし、メタデータ管理ミドルウェアはその性質上、アプリケーションプログラムを開発する環境を整備する必要があり、すぐに一般ユーザーに使ってもらえるようなものにはなっていない。
メタデータという概念そのものは新規のものではなく、すでにさまざまな仕様やツールが提案・開発されている。しかし、今回採択した各プロジェクトは、これまでのメタデータの生成・管理・利用の仕組みを拡張し、新しい観点を加えている。たとえば、ミドルウェアでは、異種システムの作成するメタデータの相互運用性を考慮して設計されているし、プライバシー管理システムでは、情報発信者である個人が自分の発信する情報の読み手を考慮したアクセス制御を、社会ネットワークに基づいて生成されたメタデータを用いて統一的に行う仕組みを提案している。さらに、リコメンデーションでは、複数のテーマに関するセンス共感度と呼ばれる、人に対するメタデータを新規に開発している。文書管理システムでも、メタデータが重要な役割を果たし、従来のファイルシステムを越えた新しいデータ管理・利用の仕組みを開発している。
このように、各プロジェクトは情報システムにおいて今度重要な位置を占めるメタデータの地平を新たに開拓し、未来につながる重要な技術を生み出している。
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