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2004年度第1回未踏ソフトウェア創造事業  採択案件評価書


 



1.担当PM


  酒井 裕司 (株式会社イグナイトジャパン ジェネラルパートナー)



2.採択者氏名


 代表者

大崎 洋平(有限会社エクステンションポイント)

共同開発者

なし



3.プロジェクト管理組織


  株式会社ロジックデザイン



4.委託金支払額


  11,000,000



5.テーマ名


  XAA フレームワークの拡張



6.関連Webサイト


  http://www.xaa.jp/



7.テーマ概要


 
GUI アプリケーションの構成としてMVC パターンがよく知られています。XAA はMVC パターンを基本としています。
 従来のRAD ツールのようにGUI を構成する方法は、MVC におけるV(View)の部分を担っているといえます。
 XAA では、これに加えてM(Model)の部分において開発を支援するようなツールを提供します。
 また、Model,View を扱うことが出来るので、その間のつなぎの部分もサポートしています。



8.採択理由

 極めて有意義な提案であると思います。ただし、過去に採択実績があり、また比較的規模もあり運営も安定している企業内部において既に継続的な開発プロジェクトとして運営されていると考えられる。



9.開発目標


 XAA フレームワークは、データモデルにXML を用いることによって、MVC パターンにおけるModelの部分をRAD 開発のターゲットとし、従来のRAD 開発ツールでは踏み込むことの出来なかった、アンドゥ・リドゥ機能やコピー&ペースト機能などのModel に付随する機能をフレームワークとして実現する。
 Model におけるデータ構造はOASIS で標準化されているRELAX NG というスキーマ言語によって記述し、データ構造の要素とGUI のコンポーネントのプロパティとの対応関係をXML で記述することによって、Model とView との連携を行う。




10.進捗概要


 本プロジェクトでは、XAA フレームワークをより実用的に利用できるようにするために以下の拡張を行った。
 1. コントローラをコンポーネント化する仕組みをフレームワークに組み込んだ。
 2. データモデルとGUI 定義との連携を記述するModel-View マップを編集するためのエディタ を作成した。
 3. コントローラの配置情報を記述するコントローラマップを編集するためのエディタを作成した。
 4. Swing 版のGUI レンダラを作成した。
 5. Web サービスを利用するためのコントローラを作成した。
 6. Web サービスコントローラを利用したサンプルプログラムとしてAmazon Web サービス(AWS)用クライアントを作成した。
 7. アプリケーションのデータ構造を上位互換性を維持したままバージョンアップするための支援機能を追加した。




11.成果


 予定されていたコードに関しては概ね実装を完了した。
 実装に際しては、内部構造を大きく変更して、定義データのフォーマットを変更している。このため、RAD ツールにも改良が加えられている。これら、内的な変更に伴い、提案者は予想以上の工程を裂かねばならなかった側面がある。結果として、成果コードは実行環境で1.54 倍、RAD ツールでは2.44 倍に増えている。

 

 

 これら成果は、プロジェクト終了後も
 http://www.xaa.jp/
 にて、継続的に公開される。



12.プロジェクト評価


 XAAにまつわる困難さは、大崎氏という一人のアーキテクトが、実用上完備されたXAA環境を提供出来るまでの十分な期間、当プロジェクトに従事できるかどうかにかかっていた。実際、プロジェクトの補助を受けている状態であっても優秀なエンジニアである大崎氏の元には割り込みの仕事要請があったようである。
 そのような環境において、自らのコンセプトを実装し続ける継続性はすばらしい。一個人が一貫した設計を行うため、商用のプラットフォームではみられないシンプルさを保ってもいる。
 このプロジェクトにかんしても、課題は、現在のレベルから、より多機能で完備したプラットフォームに飛躍させるためのブレークスルーだろう。



13.今後の課題


 このプラットフォームを飛躍させるためには、選択が必要である。
 a.すでに存在する有力オープンソースむけに改良を行い、融合
 b.ビジネス的なサポーターの確定

 

 開発環境というものは、いったん使い始めると大きな切り替えコストが必要であるため、“定番”な環境でなければ利用されない。aは、既存の環境にXAAをかぶせ、特定目的に絞った課題に集中する戦略である。これに対して、bは、さらに発展させるためのスポンサーを見つける道である。


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