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2004年度第1回未踏ソフトウェア創造事業  採択案件評価書


 



1.担当PM

 原田 康徳 (NTT コミュニケーション科学基礎研究所 主任研究員)



2.採択者氏名


 代表者

朝倉 民枝(グッド・グリーフ!代表)

共同開発者

なし



3.プロジェクト管理組織


 NTT出版株式会社



4.委託金支払額


 7,675,131円



5.テーマ名


 幼児向けインタラクティブWebソフトの開発



6.関連Webサイト


 http://www.goodgrief.jp/

 http://www.goodgrief.jp/picke/index.html

 http://www.museum.or.jp/CANVAS/wsc2005/workshop05.html



7.テーマ概要


 家庭や学校にコンピュータが浸透し、小中学生向けのサイトやソフトは増えつつある。一方、幼児向けソフトは不足しているのが現状である。
 幼児期の喜びの経験は、これからの人生を歩んでいく大きな力となると考える。幼児期の子供たちに、インターネットという新しいメディア上で喜びの体験を提供したい。次世代の子供たちは、コンピュータやインターネットと生涯つきあっていくだろう。その最初の出会いが幸せなものであってほしいと願う。
 本提案は、キャラクター、コブタの「ピッケ」を用いた幼児向けインタラクティブWebソフトである。
 ターゲットは3〜5歳の就学前の幼児とその親。幼児がひとりで楽しむのではなく母親など年長者(以下 母親と表記)の膝の上にすわって一緒に楽しむことを想定している。
 キャラクターが、ネット上で自身の固有時間により生きている、ネット上にいつでも会いに行ける友だちが居る感覚を味わうことができる。
 既存メディアの絵本と同様、このソフトを媒体に、母親と一緒に楽しむという幸せな体験がもてる。
 子供たちにとって、インターネットが単に情報を引き出せる便利なツールになってしまうことを憂える。双方向であること、生きているメディアであることを肌で感じる楽しい場を、幼児期のうちから提供したい。



8.採択理由


 知育とは違う側面からみた,幼児向けコンテンツ.
提案者はすでに構想の一部を自力で実装し,それをなんとか拡充させたい,というのが今回の申請の目的であるそうだ.
 すでに試験的に公開されているコンテンツを見させてもらったが,これまでの幼児向けコンテンツとは違うタイプで,一言では表現しにくい.
 提案者の構想力に対して,それを支えるシステム構築力に若干の不安が残る.




9.開発目標


 すでに,開発済みのインタラクティブWebコンテンツ「ピッケのおうちへ あそびにおいで」の拡充とOSのバージョンアップへの対応.



10.進捗概要


 当初の計画は3つのステージを増やすことであったが,1ステージ(りずむの森)の分量を当初の4倍に増やして,それに集中して開発した.




11.成果


 開発されたステージは,マウス操作をあまり得意としない子供でも簡単に操作することができ,クリックをせずに音楽を鳴らしたり,魚を泳がせたり,好きなだけ遊ぶことができる.よくあるゲームとは異なり,子供に画面の前で踊ってもらったりするなど,子供自身の遊びを助ける構成になっている点も注目したい.

 すでに,開発成果は公開されており,Yahoo!きっず等ポータルサイトへの登録されている.
 http://www.goodgrief.jp/picke/index.html



12.プロジェクト評価


 予想を上回る,完成度の高いコンテンツが出来上がった.単に一つのコンテンツを作ったという点だけではなく,昨今話題であるの子供とテレビゲームの問題に対しての一つの方向性を提案している.すなわち,子守相手としてのコンピュータではなく,親と子のコミュニケーションをより高めるためのコンピュータとしての役割である.なかなか採算ベースにのせることは難しいと考えるが,これからの発展にも期待したい.
 また,この成果は1月にNPO CANVASが主催したワークショップコレクションに出展し,多くの反応があった.
 http://www.museum.or.jp/CANVAS/wsc2005/workshop05.html



13.今後の課題


 プラットフォームに依存しないコンテンツの制作が重要な課題である.せっかくコンテンツを作っても5年程度で実行できる環境がなくなってしまう現状は問題であろう.しかし,これは朝倉氏自身への課題ではなく,コンピュータの専門家たちへの課題とみたほうが適切かもしれない.
 朝倉氏への課題として,このような新しいタイプのコンテンツに対する,実証的な調査をあげておく.親と子が一緒に楽しめるコンテンツとしてどのような表現が適切なのか,様々なバリエーションを実際の親子でもっと試してもらいたい.


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