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2004年度第1回未踏ソフトウェア創造事業 成果評価報告書(プロジェクト全体について)



 プロジェクトマネジャー: 中島 秀之 (公立はこだて未来大学 学長)



1.プロジェクト全体の概要


 以下のような複数のテーマを挙げてプロジェクト募集を行った

 

  ・ 知的で使いやすいユーザインタフェース。
  ・ ユビキタスコンピューティング環境における革新的なユーザ支援システム。
   高度な支援よりは誰でも手軽に使えることを優先する。
  ・ 情報技術(たとえばマルチエージェントシステム)の社会応用。ただし、 現存する社会システムをソフトウェア化するのではなく、現状では実現不可能なものを可能にする技術の開発。実際に社会で使われるところまでは要求しないが、プロトタイプがデモできること。
  ・ モバイルエージェント技術の革新的な応用。
  ・ 有機的プログラミング言語GAEA の高度化(新機能の導入を条件とする)ならびに応用システム作成。

 

 最後のテーマはPM が以前行っていた研究を引き継いでくれる人がいないかと思って追加したものであるが、残念ながらこれの応募はなかった。他のテーマは基本的には情報処理技術の社会応用を中心に据えて、その前提となるインタフェースやシステム自体の提案などを公募したものである。社会を変革する種となるような大粒の提案を期待したものの、やはり1年という期間でこれを実装するのは困難とみえて、採録にいたったものはインタフェース関連の提案が中心であった。

 

 開発期間が短いため、プロトタイプがデモできれば良いが、終了後に社会応用(製品化)まで持っていくシナリオがあるとベターである。




2.プロジェクト採択時の評価(全体)


 様々な提案があったなかで、以下の条件を満たす可能性のあるテーマについて面接を行い、その中から最終的な採択を決定した。

  ・ 未踏領域と呼ぶにふさわしい革新的テーマであること。
  ・ およそ半年で実装の可能性があるテーマであること(いかに革新的であっても、それが理論に留まるものや、実装に長大な期間を要すると思われるものはプロジェクトの性格上排除せざるをえない)。
  ・ 私の専門の範囲内であること。
  ・ 自分が使ってみたいシステムを優先した。

 

 今回採択時の4件のうち、3件までは自分が使ってみたいシステムであったし、残り1件はユーザが直接使うシステムではないが、それが存在すれば自分が使ってみたいシステム実装の助けになるようなものであった。

 

 実現可能性や革新性に関しては、皆それを持っているが様々なレベルのものが混在した採用となった。ほぼ確実に実装できそうな完成度の高い提案(それ故に冒険性は低い)から、かなり冒険度の高いテーマまでを混在させて採用できたと考えている。未踏プロジェクトを推進して行くうえで、この冒険の要素は欠かせないものだと考えている。



3.プロジェクト終了時の評価


 全体的にほぼ予想通りの進行であった。つまり、ほぼ確実に成果が出ると期待していたものは成果が出、冒険だと思ったテーマは残念ながら完成には至らなかった。
 初期の採択順位1〜4位のテーマの最終評価は3位が1位にランクアップを見せた他は予定通りの順位となった。なお1位に上がったシステムは革新性よりは完成度を評価している。

 

 なお,採択時の順位は以下のとおりである:

 

 1. 使いやすさを極めたアニメーション用ドローソフトの開発
 2. Real Eye Communicator システムの開発
 3. 画像処理を用いたプレゼン支援インタフェース「Afterglow」の開発
 4. 「雰囲気」メタデータ取得のためのユビキタスセンサネットワークの開発



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