| 
前期に引き続いて開発を進め,レイアウトによるWEBページ検索機能は進化した.それに加えてレイアウト情報の適用による新しいWEBページ作成のプロトタイプを開発した.
(1) レイアウトによるWEBページ検索機能の開発
ユーザがスケッチツールを使用してレイアウトの外観をデザインし,それに応じたレイアウトのWEBページを検索するシステムである.システムは主に3つのコンポーネントからなる.それらはユーザインタフェースの部分とクローラーによってWEBページを集めてくる部分,そしてマッチングアルゴリズムの部分である
(橋本 図2).ユーザは図・橋本図1に示されたようなWEBブラウザを通してシステムにアクセスできる.検索時にはブラウザの左側のパネルにクエリを描画し,その結果のWEBページのサムネイルが右側のパネルに返ってくる.システムは入力されたクエリとクローラーによって集められたデータベース中のWEBページとの間でコストを算出し値が低いものをより似通っているものとして返す.
後期にはマッチングのアルゴリズムの改良とクローラーの開発が進んだ.クローラーは検索対象となるWEBページを集めてくるためのアプリケーションで,HTMLファイルと同時にページ上のイメージファイルも集めてくるのはもちろん,画像のほかに検索高速化のためのインデックスファイルと結果表示用のサムネイル画像を独自開発のレンダリングエンジンで作成する.なお,ただのテキストマッチングと比較して速度がどうしても遅くなってしまうので,一般の検索エンジンのようにひたらすらたくさんのページを集めてくれば良いというわけではない.ユーザが参照しても意味がないようなオブジェクト数が少ない単純なページは除去するとか,見た目がほとんど同じページが増えないように同じURLパスからのダウンロード数を制限するとかのポリシーが内蔵されている.
橋本 図2 システム概要図

画像検索アルゴリズムはAttributed Relational
Graphs (ARGs) という手法の中で高速とされているHungarian Methodをベースに設計した.なお,ここでは空間位置関係だけを用いるので,色,テクスチャ,形は対象にしない.これを10名の被験者を対象にしてテストした結果,類以度検索に関してはほぼ満足できる結果が得られた
(詳細な数値等はここでは省略).
100ページのサンプルを内蔵したWEBページ検索機能全体に対する評価はWebページ作成の上級者以外はこのシステムの有用性を非常に高く買ってくれることがわかった.
(2) レイアウト情報の適用による新しいWEBページ作成のプロトタイプ
検索して見つかったページからレイアウト情報を取得し,既存のページに適用することで新しいページを簡単に作成できるシステムを作成した.橋本
図3にシステムの画面を例示する.
橋本 図3の中で上部左側のSOURCEパネルには変更したい既存のWEBページを読み込む.右側のREFERENCEパネルにはレイアウトの参照としたいWEBページを読み込む.画面の中間にあるCREATEボタンを押すことで左下のRESULTパネルにSOURCEパネルにREFERENCEパネルを適当した結果が表示される.これは自動的に両パネルのオブジェクト間で対応を取って,その対応関係にあるオブジェクト同士が入れ替わる仕組みである.また,ユーザが手動で対応するオブジェクト同士を指定することもできる.
橋本 図3 システム概観
|