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要約すると,教育コンテンツ自動生成のためのXML
(EduML) の定義と,教材オーサリングシステムの主要部分,自動生成のためのエンジンの基本部分が完成し,教育コンテンツを作成するための構造化エディタのプロトタイプを作成したことになる.システムの基礎固めを幅広く行なっているので,ほとんどのサブシステムが部分完成という状態である.
そのため,ここでは提案では詳しく述べていないシステムの全景について少し詳しく紹介する.
(1) 設問の自動生成のためのフレームワークEduMLとエンジン
EduMLは,論理構造を重視した設問の作成を可能にするフレームワークである.このフレームワークでは記述形式としてXMLを全面的に採用する.生成例として,四則演算や,図形情報の生成が考えられる.
設問は「演算エンジン」「制約条件」「ひな型」「スタイルシート」に分離され,それぞれを定義するためにXMLが利用される.ただし,「演算エンジン」はXMLをSchemeに変換して実行する.これらのモジュールの意味は鎌田
図1を見るのが一番わかりやすい.なお,「スタイルシート」は上記の3要素から生成された設問をレイアウトするためのものであり,XSLおよび独自形式で記述される.これを記述することによって,出力をPDFにすることで紙媒体で使用したり,HTMLにすることでWBTに利用することも可能となる.
(2) 自動生成フレームワークEduMLを利用したエディタ
EduMLが広く利用されるためには簡便化が必要である.「演算エンジン」はプログラムで書かれるためプログラムを学ばなければ結局利用できないが,これは一部の業者やイニシアティブユーザが開発すればよい.しかし,「制約条件」や「ひな型」はプログラムの知識がなくても教材を作る能力があればよいため,一般ユーザも作成可能である.これを支援するエディタをJava
言語で開発する.
鎌田 図1 四則演算エンジンを利用した設問作成例
(3) 教材のオーサリングシステム
上記のフレームワークを利用したWeb ベースのオーサリングシステムである.これは,ユーザである教師が設問のひな型群の中から設問を選んで教材の作成を指示すると,任意の形で教材を手に入れることができるものである.
(4) 設問作成 (特に自動生成設問) のコラボレーションシステム
上記のフレームワークとエディタとオーサリングシステムを組み合わせたコラボレーションシステムである.これは,ユーザー管理機能,バージョン管理機能,掲示板を備えたWebベースのシステムである.コラボレーションの対象となるのは主に「演算エンジン」「制約条件」「ひな型」「設問セット」の4つである.これも鎌田
図2を見ると一目瞭然だろう.
鎌田 図2 コラボレーション概念図
(5) コンテンツの基礎となるエンジンやスタイルシートの試作
システムのみ完成しても意味がないので,コンテンツの基礎となるいくつかのエンジンを幾つか試作する.既に,加減算の自動生成システムはマクロの形ではないが完成しているので,これをマクロに移植する形で開発される.また,エンジンを実際につかったスタイルシートやコンテンツを作成する.
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