| 
MyGMWSシステムを一応完成した.MyGMWSはグリッド環境を構築するために利用される最も標準的なミドルウェアGlobus
Tookit 2.0をもとに構築されている.Globus Tookitは,リソース管理,データ管理,情報サービスの基本コンポーネントをセキュリティを考慮した形で提供しており,これを利用することで,実用的なグリッド・ソフトウェアを容易に開発することができる.MyGMWSでは,拠点サーバで動くAgent同士の通信の暗号化,Agentやワーカ・アプリケーションの遠隔起動に,Globus
Toolkitを利用している.Globus Toolkitが利用できない環境では,MyGMWSはSecure Shellを代替として利用することができる.
動的サーバの開発には,Java Web Startを利用し,Globus ToolkitのPKIの仕組みと連携が取れる形で,安全に実行ファイルを配布する仕組みを構築している.MyGMWSは,実行システムとプロジェクト企画者のための開発用ライブラリからなる.開発用ライブラリを利用して,ジョブを分配するプログラムと実際にジョブを処理するプログラムを記述することで,分散コンピューティング・プロジェクトを短期間で開始することが可能となった.
Agent同士の通信を暗号化するために,Globus ToolkitまたはSecure Shellを利用できるシステムを開発した.
プロジェクト企画者が指定するパラメータによって制御されるスケジューリング機能をシステムに組み込んだ.パラメータとしては,クライアントと拠点サーバが定期的な通信を行う時間間隔,拠点サーバの最低保持タスク数,動的サーバに割り当てるタスク数の3つである.
マスター側で動かすジョブ管理プログラムは,Agent同士の通信間隔,拠点タスク数,個人リソースに割り当てるタスク数を設定するほか,用意したタスクの入力データを設定する記述が必要である.これを作成するためのライブラリとテンプレートを開発した.ワーカ側で動かす計算プログラムは,拠点サーバから受け取ったタスクを処理し,結果を拠点サーバに返す動作を繰り返す.これを作成するためのライブラリとテンプレートを開発した.
このようにして出来上がったMyGMWSによるグリッド計算の実行手順を谷村 図2〜5に示す.
デモ用の計算プロジェクトとして「TSP全探索プロジェクト」を作成した.マスター側で動かすジョブ管理プログラムと,ワーカ側で動かす計算プログラムを開発した.
谷村 図2 実行手順1: 開発
谷村 図3 実行手順2: 署名とサインオン
谷村 図4 実行手順3: 拠点サーバでの開始
谷村 図5 実行手順4: 動的サーバも利用
|