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今年度も昨年度と変わらずに、本PMのプロジェクト全体の目標は、ソフトウェアの開発を通してその開発者を「有名」にすることである。さらに、日本に限らず世界中にその名を轟かせることを最終的な目標とする。
残念ながら、コンピュータ・サイエンス分野では、研究者や技術者が自らの開発したソフトウェアを通して有名になることは、それほど頻繁にあることではない。むしろ、コンピュータ・サイエンス以外の専門家が、ソフトウェアを通して有名になることの方がはるかに多いように思われる。
本PMのプロジェクトは、主としてコンピュータ・サイエンス分野において、ソフトウェアを通して有名になる研究者や技術者を育てることを想定している。ソフトウェアを開発して、そのソフトウェアが世の知られるところとなって、その暁に開発者が有名になるというサクセス・ストーリーを生み出そうとしている。従って、このプロジェクトでは論文など書いてはいけない。もちろん、結果として論文が書けてしまうことは構わないが、論文を書くことを目的にしてはいけない。同様に、学会などでの発表は、ソフトウェアの宣伝の場として、また、ソフトウェア開発のマイルストーンとして有効であるが、学会発表自体を目的にしてはいけない。
対象とするソフトウェアの分野に関しては、コンピュータ・サイエンス分野の研究者や技術者を育てるという点と、本PMが詳しい分野である点、また、ソフトウェアが世に広まるためには、基盤的なソフトウェアである方が有利である点を考慮した。
以上のような考え方に基づき、昨年度より以下のような公募要領となっている。
公募対象プロジェクト: 基盤ソフトウェア:
計算機を用いた知的活動の基盤となるソフトウェア。コンパイラやオペレーティング・システムなどの基本ソフトウェア。Web関連を含む各種サーバや各種クライアント。さらに、各種エディタをはじめ、人間とのインタラクションのためのソフトウェア。音声や画像を活用するものも含むが、何らかの記号処理を期待する。
科学技術計算ソフトウェア: 定理証明系、数式処理システム、数値計算ライブラリ、各種シミュレータ、各種探索プログラムなど、世の中で広く使われる可能性のある科学技術計算ソフトウェア。単体としてのソフトウェア以外にも、他のソフトウェアの中でライブラリとして広く使われるようなものも歓迎する
その他: PMの想像を越える新しいソフトウェア。
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提案テーマ詳細説明記入要領 及び 審査基準:
記入要領:以下の内容を様式3【提案テーマ詳細説明】として、10ページ以内でわかりやすく記述すること。
● 提案の内容
● なぜそのソフトウェアが必要とされているか。なぜ広く使われる可能性があるのか。競合するものがあれば、それらとの比較。
● 開発の手順。開発者とその役割。ここで開発者のプロフィールの記述を歓迎する。
● 完成後の流通のシナリオ。製品化するのか。オープンにするのか。 審査基準:審査にあたっては、以下の点を重視する。
ことさらに新しい技術を実験するのではなく、ソフトウェアとして完成したものを求める。競合するものがある場合、それらを凌駕するような完成度の高さを要求する。
ついでに論文も書こうなどという卑しい根性は駄目である(結果として書けてしまってもよいが)。ソフトウェアと心中するようなつもりでやって欲しい。どこかで落ちた申請書はお断りである。
将来的に広く流通させることを目標とする。なぜ、そのソフトウェアが広く使われる可能性があるのか。どのようにして流通させて行くつもりかについても説明して欲しい。
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| 採択予定数(予算8千万位) |
4件〜6件 |
| 採択しようとする応募者の条件 |
特になし。 |
| プロジェクトの進捗管理、対応方針 |
数ヶ月に一度、進捗状況を報告していただく。公開シンポジウムを開催し、評価を行うとともに、成果の普及に務める。 |
以上の公募要領において、科学技術計算ソフトウェアを対象とした理由としては、このようなソフトウェアを対象とする他のPMが見当たらなかったこともある。自分の本来の研究分野に多少でも貢献しようとする意気込みもあった。
公募要領の中でも、次の点について注目して欲しい。「ことさらに新しい技術を実験するのではなく、ソフトウェアとして完成したものを求める。競合するものがある場合、それらを凌駕するような完成度の高さを要求する。」たとえ新奇な技術がなくとも、ソフトウェアとして完成度が高ければ、そのソフトウェアが既存のソフトウェアを凌駕する可能性は十分にある。実際にそのような例を挙げることに暇はないだろう。逆に、新奇性のある技術を用いても、ソフトウェアとしての完成度が低ければ、広く使われることは有り得ない。単なる研究で終わってしまう。
また、以下の点についても注意して欲しい。「将来的に広く流通させることを目標とする。なぜ、そのソフトウェアが広く使われる可能性があるのか。どのようにして流通させて行くつもりかについても説明して欲しい。」つまり、ソフトウェアを広めていくことも、ソフトウェアの開発者(クリエータ)としての能力のうちであると考えた。つまり、自ら「有名」になるという意志とそのための戦略も、プロジェクトの採択や評価のための重要な軸である。
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