HOMEIPAについて新着情報IPAテクニカルウォッチ 「社会インフラとしてのクラウドに求められる信頼性とサービス継続のための条件について」レポート

本文を印刷する

IPAについて

IPAテクニカルウォッチ 「社会インフラとしてのクラウドに求められる信頼性とサービス継続のための条件について」レポート

クラウドの停止リスクの回避及びデータセンター間の移転等の課題に関する整理と提起


2013年1月31日
独立行政法人情報処理推進機構

 IPA(独立行政法人情報処理推進機構、理事長:藤江 一正)は、クラウドコンピューティング(*1)(以下「クラウド」)の停止のリスクと、その回避のための方策に関する検討を行い、技術レポート「テクニカルウォッチ」としてとりまとめ、公開しました。

 クラウドは、今や個人の生活に、また企業活動の情報基盤として、さらに重要インフラ業種においても利用が広がり、目に見えないところで経済社会を支えています。また、東日本大震災に際した事例でも示されているとおり、クラウドは、BC/DR(*2)(事業継続/災害復旧)や被災者への救済・支援活動や行政情報の発信など緊急時対応の情報インフラとしても有効であると言えます。  一方、クラウド自体の停止や故障のリスクついては、実際にトラブル事例が複数報告されているにも拘らず、その対応への認識は広がっていないように見受けられます。

 このため、IPAではクラウドの停止リスクの分析を行い、2012年9月28日に報告書「クラウドコンピューティングの社会インフラとしての特性と緊急時対応における課題に関する調査」を公開しています。 さらに今回のレポートでは、上記調査結果を参照しながら、最近の技術標準化等の動向も含めて、以下の事項等について整理・提起しました。

  1. クラウドの停止リスクの回避に向けて、クラウド事業者が責務を果すことに加え、通信事業者やライフライン事業者の取り組みも重要であり、ユーザもBC/DRの強化が必要であること(レポート12~13頁参照)
  2. クラウドの基盤が停止したときにクラウドの機能やサービスを維持するために相互運用性(*3)や移植可能性(*4)が必要であり、その実現のための技術標準化が重要なこと(レポート13~16頁参照)
  3. クラウドの基盤を緊急時等に他のデータセンターに移転する仕組みについて、日本の標準化推進団体GICTF(*5)が提唱し、DMTF(*6)との共同声明発表など国際連携が具体化してきたこと(レポート17~18頁参照)
  4. データセンター間のクラウドの移転には、クラウド事業者等関係者による技術的課題への取り組みだけでなく、セキュリティ面や契約、法制度面の整備等といった社会的な取り組みの拡大も必要であること(レポート18~19頁参照)

 IPAでは、クラウドが社会インフラとして経済社会の様々な分野において有効に活用され、その効果を発揮するよう、クラウドを安心・安全に利用できるための条件整備に取り組んでいます。引き続きクラウドのセキュリティ上の課題や国外における動向を注視し、最新の情報を提供していきます。

脚注

(*1)大規模データセンターにおいて仮想化等の技術を用いてコンピューターの機能を用意し、それをインターネット経由で自由に柔軟に利用する仕組みの総称。

(*2)Business Continuity / Disaster Recovery

(*3)複数のクラウド上のアプリケーションが、相互に連携して動作できること。

(*4)クラウド上のアプリケーションやデータが、他のクラウド基盤上や他のアプリケーションの上でも動作や取り扱いが可能なこと。

(*5)グローバルクラウド基盤連携技術フォーラム
http://www.gictf.jp/  別ウィンドウで開く

(*6)Distributed Management Task Force システム管理標準を開発、検証、促進、導入していくための団体
http://www.dmtf.org/  別ウィンドウで開く

レポートのダウンロード

テクニカルウォッチ概要のダウンロード

本件に関するお問い合わせ先

IPA 技術本部 セキュリティセンター 勝見/小松

Tel: 03-5978-7530 Fax: 03-5978-7546 E-mail: 電話番号:03-5978-7530までお問い合わせください。

報道関係からのお問い合わせ先

IPA 戦略企画部 広報グループ 横山/佐々木

Tel: 03-5978-7503 Fax: 03-5978-7510 E-mail: 電話番号:03-5978-7503までお問い合わせください。

Adobe ReaderPDFファイルをご覧いただくためには、Adobe Reader(無償)が必要です。
Adobe ReaderはAdobe Readerのダウンロードページよりダウンロードできます。