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5月のIPAの活動(2011年5月)

IPA情報発信第85号の内容

Ⅰ.今月のトピックス

Ⅱ.セキュリティセンター

Ⅲ.ソフトウェア・エンジニアリング・センター(SEC)

Ⅳ.IT人材育成

Ⅴ.オープンなソフトウェア

Ⅰ.今月のトピックス

1.人名漢字など約6万文字を収録した新しいIPAフォント(検証版)の公開

(担当理事:仲田、担当センター長:田代)

IPAは、文字フォント「IPAmj明朝フォント」および文字情報基盤文字情報一覧表(以下、「文字情報一覧表」という。)の検証版を5月18日(水)に公開しました。本フォントは、平成22年度経済産業省委託事業「文字情報基盤構築に関する研究開発事業」の成果物です。

「IPAmj明朝フォント」は、住民基本台帳ネットワークシステム統一文字および戸籍統一文字に含まれる約6万文字の漢字について、IPAex明朝フォント*1のデザインポリシーにしたがって作字したものです。本フォントと文字情報一覧表では、人名漢字など、これまでJIS規格などに収録されず、コンピュータ利用が困難であった漢字(その多くは異体字)について字体を確定し、各システムで共通に利用するための統一コードを付与しました。

コード付与に当たっては、国際的整合性を持たせるため、文字符号に関する国際標準規格であるISO/IEC 10646に準拠しました。これにより、本フォントと文字情報一覧表が、表示・印刷をはじめとした異なるシステム間での文字情報のやりとりを可能とし、情報処理や情報交換のための基盤となることを目指しています。

今回の検証版による技術面・運用面などの課題を整理した後、本年10月を目途に本格運用を想定した版を公開する予定です。


IPAmj明朝フォント、文字情報一覧表および報告書の詳細については、次のURLをご覧ください。

http://ossipedia.ipa.go.jp/ipamjfont/

  1. IPAex明朝フォント:IPAが公開しているJIS X0213:2004および平成22年内閣告示第2号の常用漢字表に示された字形に準拠した明朝体の文字フォント。約11,000文字を収録。


2.「IT人材白書2011」の公開、販売開始

(担当理事(本部長):田中、担当センター長:網野)

IPAは、「IT人材白書2011 未来指向の波を作れ 〜今、求められる人材イノベーション〜」を5月20日(金)に全文をpdf形式で無償公開するとともに、製本版の販売を開始しました(2011年度版からデータ編は製本版に掲載せず、pdf形式のみで無償公開)。

本書は、IT人材育成事業の一環としてIT人材の市場動向を網羅的に調査し、結果をまとめたもので、IT人材の育成を考えるすべての経営者、実務・政策担当者、人材担当者に必見の書です。本書の概要は、以下のとおりです。

パートⅠ 〜 本 編 〜

 第1部 IT人材の重要性とIT人材白書について

 第2部 IT人材の現状とIT人材を取り巻く環境(2010年度調査結果総括)

 第3部 IT人材育成施策

パートⅡ 〜 トピックス編 〜

 第1部 グローバル化する経営に対応するIT人材の育成

 第2部 突出したIT人材(未踏系人材)の育成と活用

 第3部 ダイバーシティ対応 〜女性の活躍〜

 第4部 IT人材のキャリア意識と企業のキャリア形成支援


「IT人材白書2011」の詳細については、次のURLをご覧ください。

http://www.ipa.go.jp/jinzai/jigyou/about.html


「IT人材白書2011」製本版は、Amazon(http://www.amazon.co.jp/dp/4905318041)から購入できます(定価 1,000円(税込み))。本書購入の詳細については、次のURLをご覧ください。

http://www.ipa.go.jp/jinzai/jigyou/buy_2011.html



3.ITパスポート試験(CBT*2方式)のリハーサル試験の実施

(担当理事(本部長):田中、担当センター長:川口)

IPAは、本年11月から開始予定のCBT 方式によるITパスポート試験に向けて、第2回目のリハーサル試験を6月22日(水)から8月21日(日)まで実施することとしました。

本リハーサル試験は、国家試験で初めてのCBT開始に向けてITパスポート試験やCBTに関心のある皆様に試験を体験していただくこと、前回リハーサル試験が東日本大震災の影響により一部の試験会場での実施を見合わせたこと、前回リハーサル試験時の意見を踏まえたCBT方式の運用を確認することなどを目的として行うものです。

リハーサル試験は、6月17日(金)から8月20日(土)12:00まで申し込みを受け付けています。


リハーサル試験の申込方法、実施会場、注意事項などの詳細については、次のURLをご覧ください。

http://www.jitec.ipa.go.jp/1_00topic/topic_20110609_cbt.html

  1. CBT(Computer Based testing)

 

Ⅱ.セキュリティセンター

1.コンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況(5月分)

(担当理事:仲田、担当センター長:矢島)

IPAは、2011年5月のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況を取りまとめ、6月3日(金)に公開しました。公開内容の概要は、以下のとおりです。


(1) コンピュータウイルス届出概要

5月のウイルスの検出数*3届出数*4は、以下のとおりです。

検出数:約 2.3万個(前月約2.6万個、前月比 11.4%の減少)
届出数:1,049件(前月1,138件、前月比 7.8%の減少)

(2) 不正アクセス届出概要

5月の不正アクセス届出の概要は、以下のとおりです。

不正アクセス届出件数:7件(前月5件)
 内、何らかの被害のあったもの:6件(前月 5件)
不正アクセスに関連した相談件数:55件(前月38件)
 内、何らかの被害のあったもの:14件(前月10件)

(3) 相談受付状況

5月の受付総件数は、1,640件(前月:1,608件)となりました。

主な内訳は、以下のとおりです。

「ワンクリック請求」に関する相談:519件(前月:455件)
「偽セキュリティソフト」に関する相談:3件(前月: 6件)
「Winny」に関連する相談:5件(前月: 13件)

(4) インターネット定点観測状況

5月のインターネット定点観測、全10観測点での状況は、以下のとおりです。


期待しない(一方的な)アクセスの総数189,497件(前月 194,413件)

延べ発信元数*578,227ヵ所(前月 71,935ヵ所)

1観測点、1日あたりの平均アクセス数611件(前月 648件)

発信元252ヵ所(前月 240ヵ所)

4月の観測結果と比べ5月の観測では、10394/udpと10394/tcpの増加が目立ちました。いずれも5月22日(日)ころに増加が観測されていますが、ともに特定のアプリケーションで利用されるポートではないため、アクセスの目的は不明です。


(5) 今月の呼びかけ

パスワード ぼくだけ知ってる たからもの*6


この4月から5月にかけて、1億件を超えるIDやパスワードを含むアカウント情報漏えい事件などが発生しました。オンラインサービスで使用しているID、パスワードは常に狙われていることを意識して適切に管理してください。大手のウェブメールサービスのアカウント情報を盗もうとするフィッシングの手口も横行しており、IDやパスワードを使い回ししていると、被害拡大の原因となり得ます。


コンピュータウイルス・不正アクセス届出状況(5月分)の詳細については、次のURLをご覧ください。

http://www.ipa.go.jp/security/txt/2011/06outline.html

  1. 検出数:届出者から寄せられたウイルスの発見数(個数)。
  2. 届出数:同じ届出者から寄せられた届出の内、同一発見日で同一種類のウイルスの検出が複数ある場合は、1日何個検出されても届出1件としてカウントしたもの。
  3. 延べ発信元数:TALOT2の各観測点にアクセスしてきた発信元を単純に足した数を便宜上、延べ発信元数とする。ただし、同一発信元から同一の観測日・観測点・ポートに複数アクセスがあった場合は、発信元数を1ヵ所としてカウント。
  4. 第6回IPA情報セキュリティ標語・ポスターコンクール 標語部門(2010年度) 大賞受賞作。坂井敏法さん(新潟県 新潟市立万代長嶺小学校)の作品。


2.「2010年度 制御システムの情報セキュリティ動向に関する調査」報告書の公開

(担当理事:仲田、担当センター長:矢島)

IPAは、「2010年度 制御システムの情報セキュリティ動向に関する調査」報告書を5月9日(月)に公開しました。本報告書は、産業用の制御システムへのサイバー攻撃が国際的に拡がりつつある現状を踏まえ実施した以下の調査を取りまとめたものです。

・ 制御システムのセキュリティに関わる現状(制御システムのインシデント事例と新しいサイバー攻撃手法の分析)とアジア3か国(韓国、中国、タイ)における取組み

・ スマートグリッドで用いられるスマートメータおよびHEMS*7などに関わる制御システムに関する技術動向

本報告書では、前年度までに実施した欧米での調査と今回の調査に基づいて、欧米、アジア、日本における制御システムセキュリティへの取組み状況を4つの視点(ガイド・ツールの有無、評価・検証の仕組み、脆弱性関連情報のデータベース、製品認証の実施状況)で整理、比較しています。


「2010年度 制御システムの情報セキュリティ動向に関する調査」報告書の詳細については、次のURLをご覧ください。

http://www.ipa.go.jp/about/press/20110509_2.html

  1. HEMS(Home Energy Management System):スマートメータやサービスゲートウェイなどとの接続により、家庭の消費電力を管理・制御するシステム


3.ウェブサイトの脆弱性対策に関する注意喚起
〜ウェブサイト運営者はセキュリティ対策の再確認を!〜

(担当理事:仲田、担当センター長:矢島)

IPAは、ウェブサイトに対する攻撃事件が目立っていることを受け、ウェブサイト運営者に広く対策の徹底を呼びかけるための注意喚起を5月9日(月)に公表しました。

近年、ウェブサイトを用いたサービスが増加、多様化しており、こうしたサービスでは、製品購入やサービス提供の決済機能を有するものが多く、氏名や住所などの個人情報のほか、クレジットカード情報など、より重要な情報が取り扱われています。他方、これらのサービスに対する妨害行為や、企業が保有する重要情報の窃取を意図した悪質な攻撃が目立ってきています。

今回の注意喚起では、ウェブサイト運営者に対し、顧客情報の保護および事業継続の観点から、以下にあげるような脆弱性対策の確認と徹底を図るよう求めています。

・ サーバにおける脆弱性対策

・ ネットワーク利用における対策

・ 重要な情報の保護

・ 日常的な運用監視と事後対応


ウェブサイトの脆弱性対策に関する注意喚起の詳細については、次のURLをご覧ください。

http://www.ipa.go.jp/about/press/20110509_3.html



4.「暗号をめぐる最近の話題」に関するレポートの公開
〜SSL/TLSや暗号世代交代に関連する話題から〜

(担当理事:仲田、担当センター長:矢島)

IPAは、「暗号をめぐる最近の話題」を取りまとめ、第2回目の「IPAテクニカルウォッチ」として5月11日(水)に公開しました。取り上げた話題は、以下のとおりです。

・ オンラインショッピング、インターネットバンキング、ネットトレードなどのサービスで、送信する情報の暗号化と接続先のウェブサーバの正当性確認のために利用されているSSL/TLS*8プロトコルに関して最近発生した複数の事故についての解説。

・ 暗号世代交代(暗号アルゴリズムの2010年問題*9)に関連して「改訂された暗号アルゴリズム移行方針SP800-131A」と「新たな米国政府標準ハッシュ関数策定(SHA-3コンペやDRAFT FIPS 180-4)」に関する最新情報。


「暗号をめぐる最近の話題」に関するレポートの詳細については、次のURLをご覧ください。

http://www.ipa.go.jp/about/technicalwatch/20110511.html

  1. SSL/TLS(Secure Socket Layer/Transport Layer Security):データの暗号化などを行い、インターネットを介してWebサイト(Webサーバ側)とブラウザ(クライアント側)間で安全な通信を行うための通信手順。
  2. 暗号アルゴリズムの2010年問題:コンピュータの処理能力の進展により、それまで使用されていた暗号アルゴリズムの安全性が低下する予測に基づき、2010年ころを目途として次世代の安全な暗号アルゴリズムに移行する期限が設定されたことに伴って大規模なシステム改修対応が必要とされている問題。


5.「MyJVNバージョンチェッカ」のチェック対象ソフトウェアを拡充
〜PC利用者はインストールされているソフトウェアの定期的なバージョンチェックを〜

(担当理事:仲田、担当センター長:矢島)

IPAは、簡単な操作でソフトウェアのバージョンをチェックできる「MyJVNバージョンチェッカ」の対象ソフトウェアとして以下の3種を追加し、5月24日(火)に公開しました。

・ メールソフトの「Becky! Internet Mail」

オープンソース*10の文書編集ソフトである「OpenOffice.org」

仮想化*11ソフトウェアである「VMware Player」

「MyJVN バージョンチェッカ」は、PCにインストールされているソフトウェアが最新のバージョンであるかを簡単な操作で確認することができるツールです。このツールを用いてソフトウェアを最新に保つことにより、外部からの攻撃の影響を低減することができます。

今回の追加により、「MyJVN バージョンチェッカ」は、12種類のソフトウェアのバージョンチェックが可能となりました。


「MyJVNバージョンチェッカ」のチェック対象ソフトウェア拡充の詳細については、次のURLをご覧ください。

http://www.ipa.go.jp/about/press/20110524.html

  1. オープンソース:ソフトウェアの配布形式のひとつ。ソースコードが公開されていること、自由な再頒布が可能であることなどの要件がある(http://www.opensource.jp/osd/osd-japanese.html)
  2. 仮想化:1台のサーバを複数台のサーバとして、あるいは複数台のサーバを1台のサーバとしてなど、実際の物理的なリソースの状況とは関係なく、任意の論理的マシン構成でOS、アプリケーションを動作させる技術。


Ⅲ.ソフトウェア・エンジニアリング・センター(SEC)

1.「ソフトウェア開発環境展(SODEC*12)および組込みシステム開発技術展(ESEC*13)」へ出展

(担当所長:松田、担当副所長:立石)

IPAは、5月11日(水)から13日(金)に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催された第20回ソフトウェア開発環境展(SODEC)および第14回組込みシステム開発技術展(ESEC)に出展し、IPAの活動成果とIPAが支援している地域の団体の活動内容を広く紹介しました(両展示会とも、リードエグジビションジャパン株式会社が主催)。

本イベントは、IT系としては国内最大規模の展示会で、今年の総来場者数は、124,056名(昨年122,371名)でした。IPAによるブース内セミナーやパネル、デモ展示も好評で、多くの方々の来場をいただき(来場者アンケートは3日間で6,693件(昨年9,839件))、ブース内セミナーも盛況でした。デモ展示では説明員に熱心に質問をする来場者の姿が多く見受けられました。

IPAは、今後とも、各種イベントへの出展およびセミナーなどを継続的に開催して活動成果の紹介・普及に努めるとともに、アンケートによる意見などを今後の事業に活かしていきます。


各イベントの詳細については、次のURLをご覧ください。

http://sec.ipa.go.jp/events/2011/20110511s.html

http://sec.ipa.go.jp/events/2011/20110511e.html

  1. SODEC(Software Development Expo & Conference)
  2. ESEC(Embedded Systems Expo & Conference)


2.JASA*14共催SECセミナー「ESxR体験セミナー:組込みソフトウェア開発を『見える化』する 〜IPA/SECが提案する定量的品質コントロールESQR*15の解説と演習〜」の開催

(担当所長:松田、担当副所長:立石)

IPAは、JASAとの共催で「組込みソフトウェア開発を『見える化』する〜IPA/SECが提案する定量的品質コントロールESQRの解説と演習〜」についての体験セミナーを5月20日(金)にIPA会議室(東京都文京区)で開催しました。

本セミナーは、組込みソフトウェア開発の「見える化」を実践したいと考えているプロジェクトマネージャの方を対象にしたもので、定量的品質コントロールについての手法を解説した「組込みソフトウェア開発向け品質作り込みガイド」を用いて講義と演習を行いました。

セミナー後半に行われたグループ演習では、例題に対しての意見交換が活発に交わされました。35名の参加者のうち、ESQRを初めて見る方が半数以上いる中で、「実習で理解を深めることができた」「やるべき項目を説明してもらった」などの感想をいただきました。これらの意見・感想を今後のIPA成果普及活動に活かしていきます。


JASA共催SECセミナーの詳細については、次のURLをご覧ください。

http://sec.ipa.go.jp/seminar/2011/20110520.html

  1. JASA(Japan Embedded System Technology Association):社団法人組込みシステム技術協会
  2. ESQR(Embedded System Quality assurance Reference):組込みソフトウェア開発向け品質作り込みガイド。


3.SECセミナー「要求定義とアーキテクチャ*16からシステム基盤へ〜上流工程での品質向上を目指して〜」の開催 

(担当所長:松田、担当副所長:立石)

IPAは、SECセミナー「要求定義とアーキテクチャからシステム基盤へ」を5月30日(月)にIPA会議室(東京都文京区)で開催しました。

本セミナーは、「非機能要求とアーキテクチャ分析WG」報告書*17 (4月27日(水)公開)について事例研究の成果を含めて解説したほか、要件定義や外部設計における発注者・受注者間での合意形成のための手法やコツについて講義しました。約80名が参加し、講演後には熱心に質問する場面も見られました。


本セミナーの詳細については、次のURLをご覧ください。

http://sec.ipa.go.jp/seminar/2011/20110530.html

  1. アーキテクチャ:本報告書では、ITシステムの基本要素(アプリケーションソフトウェア、ハードウェア、ネットワークなど)、各要素間の相互関係、システム全体から見た利用・運用環境におけるそれぞれの機能や配置構成を規定するものとしている。
  2. http://sec.ipa.go.jp/reports/20110427_2.html


4.システム監査学会 平成23年度第1回定例研究会で講演

(担当所長:松田、担当副所長:立石)

IPAは、5月20日(金)に機械振興会館(東京都港区)で行われた、システム監査学会(JSSA*18)の「平成23年度 第1回定例研究会」において、IPA研究員を派遣し、特別講演を行いました。

講演は、「実務に活かすIT化の原理原則17ヶ条 〜プロジェクトを成功に導く超上流の勘どころ〜」というテーマで、品質を確保するための超上流工程の重要性と、ここで必要とされる事柄をとりまとめた「超上流から攻めるIT化の原理原則17ヶ条」について紹介しました。

講演には40名あまりが参加され、講演後の質疑応答では、17ヶ条の考え方に対する質問や意見などが交わされました。


本講演の詳細については、次のURLをご覧ください。

http://www.sysaudit.gr.jp/

  1. JSSA(Japan Society for System Audit)


5.国際会議「ISO/IEC JTC1 SC7 Paris meeting」へ参加

(担当所長:松田、担当副所長:立石)

IPAは、5月23日(月)から27日(金)にパリ郊外ルフシエン(フランス)で開催された国際会議「ISO/IEC JTC1 SC7 Paris meeting」に研究員を派遣しました。

本会議は、SC7下にある作業部会および研究グループ(計21組織)が一堂に会する年次会議です。システムおよびソフトウェアの国際標準化に関わる専門家が約40カ国から400人近く集まり、それぞれの作業部会や研究グループで審議を進めました。IPA研究員は、機能規模測定およびプロジェクト性能ベンチマーキング(WG6/FM-SG)とプロセス評価(WG10)に参加し、関連するIPAの活動成果を現在審議中の国際標準化作業の内容に反映するよう努めました。


ISO/IEC JTC1 SC7(ソフトウェア技術)の活動の詳細については、次のURLをご覧ください。

http://www.itscj.ipsj.or.jp/senmon/09sen/sc07.html



Ⅳ.IT人材育成

1.平成23年度特別情報処理技術者試験の応募者数について

(担当理事(本部長):田中、担当センター長:川口)

IPAは、「平成23年度特別情報処理技術者試験(経済産業省所管)」の応募者数を5月13日(金)に公表しました。同試験は、東日本大震災の影響を受けて、4月17日(日)に実施を予定していた平成23年度春期情報処理技術者試験に代わり、6月26日(日)および7月10日(日)に実施するものです。

応募者総数は、新規受験申込者が25,153名で、平成23年度春期試験応募者のうち特別試験への受験希望者269,504名と合わせ294,657名となり、平成23年度春期試験からは4,783名の増加でした。

なお、平成23年度春期試験応募者のうち次回(平成23年度秋期もしくは平成24年度春期)試験への振替を希望された方は8,839名、受験手数料の返還を希望された方は11,529名でした。

特別試験の各試験区分の応募者数は、以下のとおりです。

試験区分など 応募者数
総数 294,657
ITパスポート試験 61,984
基本情報技術者試験 88,001
応用情報技術者試験 62,116
高度試験 82,556
   プロジェクトマネージャ試験 20,459
データベーススペシャリスト試験 20,207
エンベデッドシステムスペシャリスト試験 6,196
情報セキュリティスペシャリスト試験 30,704
システム監査技術者試験 4,990
  

応募者の詳細については、次のURL(統計情報)をご覧ください。

http://www.jitec.ipa.go.jp/1_07toukei/_index_toukei.html



Ⅴ.オープンなソフトウェア

1.「OSSモデルカリキュラムV2」および導入実証でとりまとめた教材などを公開

(担当理事:仲田、担当センター長:田代)

IPAは、わが国におけるオープンソースソフトウェア(OSS)の技術者育成を図るため「OSSモデルカリキュラムV2」およびOSSモデルカリキュラム導入実証でとりまとめた教材などを5月23日(月)に公開しました。

IPAは、「OSSモデルカリキュラムV1」を用いた講義をこれまで10の高等教育機関で実施してきました。この実施結果に基づき「フレームワークなどを利用したWebアプリケーション開発に関する知識」、「OSS開発プロセスやコミュニティマネジメントに関する知識」、「組込みソフトウェアのデバイスドライバー開発に関する知識」など不足していた項目の追加や記載内容を見直して「OSSモデルカリキュラムV2」を策定しました。

また、「OSSモデルカリキュラムV1」の導入実証として以下の事業を実施、教育現場で使用した教材などの成果も同時に公開しました。

・ OSSによるセキュアなネットワークシステムの構築

・ OSSに基づくPBLのための目的志向ICT教育カリキュラム(既存拡充)

・ 簡易ビジネスシステムを利活用した仮想企業間での導入実証実験とOSSモデルカリキュラムの有効性評価

・ OSSを活用した組込みソフトウェア開発教育プログラムの開発と実証

・ インターネット・セキュリティおよびセキュアサーバ構築教育プログラム導入実証

・ OSSの基礎と法務分野

今後IPAは、「OSSモデルカリキュラムV2」および導入実証でとりまとめた教材などを産学連携による高度IT人材育成事業に活用していく予定です。


「OSSモデルカリキュラムV2」および導入実証でとりまとめた教材などの詳細については、次のURLをご覧ください。

http://www.ipa.go.jp/software/open/ossc/oss_jinzai/



2.OSSライセンス問題への取組み事例をセミナーで紹介

(担当理事:仲田、担当センター長:田代)

IPAは、5月27日(金)に社団法人コンピュータソフトウェア協会(CSAJ*19)会議室(東京都港区)で開催された「OSSライセンス問題への取組み事例紹介セミナー」(主催:社団法人コンピュータソフトウェア協会)でIPAが昨年公開した「OSS ライセンスの比較、利用動向および係争に関する調査*20」の成果を紹介するべく、同調査をとりまとめた委員3名を派遣し、ソフトウェアのサービス提供に必要なOSSのライセンスに関する問題などについての講演を行いました。

会場には企業の法務関係者など約50名の参加があり、活発な質疑が行われました。


「OSSライセンス問題への取組み事例紹介セミナー」の詳細については、次のURLをご覧ください。

http://www.csaj.jp/seminar/2011/0527_seminar.html

  1. CSAJ(Computer Software Association of Japan)
  2. http://ossipedia.ipa.go.jp/doc/203/


3.「第8回 日本OSS推進フォーラム*22 幹事団・顧問団会合」を開催

(担当理事:仲田、担当センター長:田代)

日本OSS推進フォーラム(代表幹事:富士通株式会社 執行役員副社長 佐相 秀幸)は、有力企業・団体のトップから構成される幹事団*23および産学の有識者からなる顧問団による第8回会合を5月27日(金)、経済産業省(東京都千代田区)で開催しました。

本会合では、2010年度の活動報告の後、「クラウド戦略部会」、「ソーシャルクラウド検討部会」、「クラウド技術部会」、「クラウドセキュリティ部会」、「組込みシステム部会」、「クライアント部会」および「アプリケーション部会」の7部会体制で実施する2011年度活動計画が説明、承認されました。

今回の東日本大震災では、OSSの技術や人材などが、復旧復興支援に幅広く活躍していることを踏まえ、本フォーラムにおいても他のOSS関係団体や支援団体と協調して各種支援活動を進めていくことが確認されました。


「第8回 日本OSS推進フォーラム幹事団・顧問団会合」の詳細については、次のURLをご覧ください。

http://www.ossforum.jp/press20110527

  1. 日本OSS推進フォーラム: 2004年2月4日に設立。OSSの活用上の問題について自由な立場で議論し、課題解決に向けて具体的な取組みを実施。IPA は、同フォーラムの事務局を務めており、これらの活動を支援。同フォーラムの組織(幹事団、顧問団、ステアリングコミッティ、部会)と活動内容については、次のURLを参照。(http://www.ossforum.jp/)
  2. 株式会社NTTデータ、ソニー株式会社、日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)、日本アイ・ビー・エム株式会社、日本電気株式会社、パナソニック株式会社、株式会社日立製作所、富士通株式会社。