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IPAについて

プレス発表 「2014年度未踏IT人材発掘・育成事業」のスーパークリエータ7名を認定

~聴覚障がい者の音知覚を支援する超小型軽量装置や“好みの顔”に近づけるメイク手法と化粧品を推奨するオンラインシステムなど~

2015年6月18日
独立行政法人情報処理推進機構

 IPA(独立行政法人情報処理推進機構、理事長:藤江 一正)は、2014年度に採択した未踏クリエータ25人の中から卓越した成果を挙げた7名を「スーパークリエータ」として認定しました。


 モノとインターネットが対話するIoT社会では、革新的な技術がビジネスの既成概念の枠を破壊し、従来の競争ルールを一変させるゲームチェンジを引き起こします。その変化をリードするのは、突き抜けた才能を持つITイノベータです。こうしたITイノベータをいかに育て、活用するかが、これからの日本の国際競争力を左右する時代になりつつあります。

 IPAでは突き抜けた才能を持つITイノベータを発掘し、育成するために、2000年度から未踏IT人材発掘・育成事業(未踏事業)に取り組んできました。2014年までに採択されたクリエータは1,627名で、特に卓越した能力を持つと認められた人材「スーパークリエータ」は、今回の7名を加えて272名を数えます。

 今回スーパークリエータに認定されたそれぞれのプロジェクトの中には、例えばろう者団体での活動を通じてろう者らの協力の下に開発した音の知覚器具や、三味線演奏に必要な秘伝、口伝の情報を、自らの鍛錬の中で組み上げたアプリケーション、また、“好みの顔”に近づけるメイク手法とコスメを推薦してくれるアプリケーションなど、「非IT」的な分野での活動や経験等を基に、卓越した発想と開発力で具体化させたものが見られます。
 また、ニュース動画生成や、3Dキャラクターへの衣装転写、プログラム開発学習など、IT領域で活用が進んでいる分野における課題を解決し、利便性や簡便性の向上が期待できるプロジェクトがあります。

スーパークリエータ認定プロジェクトの概要(詳細は「別紙」参照)

1)ウェブ記事から動画ニュースを自動生成するシステム
ウェブ上の記事から自動的に大量の動画コンテンツを生成するシステム「Motionium(モーショニウム)」を開発した。これにより、ウェブ上に展開されている文字ベースの大量のニュース記事が、約3分という短時間で、1本30秒程度の動画ニュースとして自動生成される。
動画視聴がインターネット上でやりとりされるデータ通信の大半を占めるようになった現在、本プロジェクトは時代の先端を担っていると言える。

2)プログラミング言語を用いずにGUI(*1)のみでアプリケーションを開発するシステム
プログラミング言語を学んだ経験のない人でも、チャットやストップウォッチといったアプリケーションを簡単に作ることができるシステムを、ウェブサービスとして開発した。そして実際に、初学者である小中学生が、本システムを使ってアプリ開発をなし遂げる実証実験まで実施し、成功をおさめた。
今後このサービスを利用して、多くの初学者が「できた!」という成功体験をすることが期待される。

3)ユーザの好みを反映したメイク手法の推薦システム
画像をマッチングさせることで、ユーザ自身の顔を「成りたい顔」に近づけるメイク手法を推薦してくれるアプリケーション、「YUMEKA(ユメカ)」を開発した。YUMEKAでは、自分の顔画像と好みの顔画像をシミュレーションし、メイクによって好みの顔に近づいた自分の顔を自動生成する。
インターネット通販サイトのAPIにより化粧品情報を取得し、商品の特徴色を画像分析して適切な商品購入までサポートした点も特筆できる。

4)どんな3Dキャラクターにも対応できる衣装転写システム
バーチャルリアリティー技術の普及に伴い、3Dキャラクターの衣装がオンライン上で商品としてやりとりされるなど、3Dの世界でファッションは重要な要素のひとつとなっている。
本プロジェクトでは、身体の形状が異なる3Dキャラクター間(例:ヒト等の二足歩行キャラクターからウマ等の四足歩行キャラクター)での衣装転写を、簡単な操作で瞬時に行うことができるシステムを開発した。
開発期間中に考案した新手法により、機能、性能ともに実用に申し分ないところまで到達した。

5)初心者の一人練習も可能な三味線演奏の総合支援アプリケーション
楽譜、調弦など、独特の手法が用いられる三味線演奏において、演奏を総合的に支援するアプリケーション「Aibiki(アイビキ)」を開発した。このアプリケーションでは、調弦、譜面自動スクロール、速度調整など、三味線初心者でも演奏に挑戦できる演奏支援機能を実装した。
日英二カ国語に対応して三味線レンタル企業と連携済みである点も特筆できる。

6)髪の毛で音を感じる聴覚障がい者向け超小型軽量装置
聴覚障がい者に、振動と光で音知覚をサポートするデバイス「ONTENNA(オンテナ)」を開発した。ONTENNAの利用により、動物の鳴き声のパターンや車の通過時の音の変化を知覚できる。また、聴覚障がい者同志の声によるコミュニケーションを「振動(触感情報)」と「光(視覚情報)」で成立させるという効果も確認された。
日常生活で使えるデバイスを実現し、既に聴覚障がい者団体にONTENNAを配布した点も特筆できる。

 なお、IPAでは、来る6月27日に、2014年度の未踏事業の修了式とスーパークリエータ認定証授与式を開催します。またスーパークリエータが集合するこの機会を報道関係者のほか一般にも公開し、2014年度スーパークリエータとの交流の場として「未踏スーパークリエータ交流会」を併催します。本交流会では、スーパークリエータたちによるショートプレゼンテーションや参加者との質疑応答を予定しています。

平成26年度未踏スーパークリエータ交流会

  • 開催日時:2015年6月27日(土)14:00~15:00
  • 開催場所:ホテルサンルートプラザ新宿 芙蓉
 詳細は以下のウェブページをご覧ください。

第21回未踏IT人材発掘・育成事業修了式兼スーパークリエータ認定証授与式

  • 開催日時:2015年6月27日(土)15:30~17:30
  • 開催場所:ホテルサンルートプラザ新宿 芙蓉
 詳細は以下のウェブページをご覧ください。

脚注

(*1) グラフィックスとポインターを用い、直感的操作を可能とするユーザインタフェース

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本件に関するお問い合わせ先

IPA IT人材育成本部 イノベーション人材センター 長澤/高橋

Tel: 03-5978-7504 Fax: 03-5978-7516 E-mail: 電話番号:03-5978-7504までお問い合わせください。

報道関係からのお問い合わせ先

IPA 戦略企画部 広報グループ 横山/白石/一家

Tel: 03-5978-7503 Fax: 03-5978-7510 E-mail: 電話番号:03-5978-7503までお問い合わせください。