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IPAについて

プレス発表 「組込みソフトウェア開発データ白書」の発行決定とデータ提供企業の募集開始

~組込み分野に特化したプロジェクトデータ集を刊行~

2014年7月29日
独立行政法人情報処理推進機構

 IPA(独立行政法人情報処理推進機構、理事長:藤江 一正)SEC(ソフトウェア高信頼化センター)は、組込み分野におけるソフトウェア開発の品質・生産性向上を図ることを目的に、組込み分野におけるソフトウェア開発に関するプロジェクトデータを収集・分析した「組込みソフトウェア開発データ白書」の発行を決定するとともに、本日より、プロジェクトデータ提供企業の募集を開始しました。

 URL: http://www.ipa.go.jp/sec/info/20140729.html


 これまで、自動車や家電機器など、製品や機器ごとに多種多様な組込み分野のソフトウェア開発では、一部の大規模な開発プロジェクトを除き、定量データに基づく開発管理を実施している企業は少ないものと考えられていました。
 しかし、組込みソフトウェア開発における開発管理のガイドラインである「組込みソフトウェア向け開発プロセスガイド」の導入率が、2008年には1.4%(*1)であったのが、2012年には約30%(*2)となっているなど、ソフトウェア開発におけるエンジニアリング手法の普及が進んできたことから、近年では定量データに基づく開発管理を実施している企業も増加してきていると考えられます。
 これを受け、IPA/SECは、組込み分野に特化したソフトウェア開発に関するプロジェクトデータ集である「組込みソフトウェア開発データ白書」(以下、本書)発行に向けた取り組みを開始しました。

 本来、ソフトウェア開発に関するプロジェクトデータは、企業の機密情報が多く含まれており、ほとんどの企業においては社外秘扱いとされています。そのため、企業間を越えてプロジェクトデータを共有することは困難とされていますが、これまでIPA/SECは、公的機関としての中立的立場を活かし、エンタプライズ分野における様々な企業からプロジェクトデータを収集・分析した「ソフトウェア開発データ白書」を2004年より発行を続けてきました。こうした実績と知見を活かし、組込み分野においても、特定の企業や業種に偏ることなく、様々な企業のデータを収集・分析することが可能であると判断し、本取り組みを開始するに至りました。

 本取り組みを開始するにあたって、昨年度、IPA/SECでは、組込み分野におけるソフトウェア開発企業7社から約100件のプロジェクトデータの提供を受け、試行的に分析を行いました。その結果、開発言語による生産性の違いなど、組込み分野特有の傾向を確認することができました。(別紙参照)
 しかし、これらの分析結果を、より信頼性の高い実用的なものにするためには、500件以上のプロジェクトデータを収集・分析することが必要であるため、今回IPA/SECは、本書の発行のためにプロジェクトデータを提供いただける協力企業の募集を開始することとしました。

本書の目的

 本書の目的は、さまざまな組込みソフトウェア開発のプロジェクトから得られたデータを、企業ごとの開発プロジェクトのベンチマークとして使用できることです。
 組込み分野の製品や機器は、プラットフォームや利用される環境が多様であることから、プロジェクトデータを単純に比較するだけではベンチマークができません。そのため本書では、多種多様な製品・機器毎に最適なベンチマークが可能となるよう、これまでIPA/SECが蓄積してきた知見に基づいた分析を行うなど、さまざまな工夫を図る予定です。
 また、他の開発プロジェクトの実状を知ることができ、開発ツールや開発プラットフォーム、開発環境のトレンドを把握することができます。本書を通じて、自社の組込みソフトウェア開発に最適なベンチマークが可能となり、自社の開発プロジェクトの欠点や弱点を把握することが可能となります。

データ提供の仕組みと協力企業のメリット

 本書の発行に協力いただく企業は、個別にIPA/SECとNDA(機密保持契約)を締結したうえでプロジェクトデータを提供していただきます。(下図参照)

 また、協力企業のメリットは次の通りです。

  • 特別なデータの提供
    本書の収録データよりも、さらに詳細なデータを利用して分析を行うことができます。
    そのため、協力企業は、独自に詳細な分析やベンチマークを行うことが可能となります。

  • 本書の作成への関与
    IPA/SEC内に設けられた本書の仕組みや内容を検討するための委員会に参加することができ、要望や意見を提出することで、本書の作成に関わることができます。


図「組込みソフトウェア開発データ白書」発行と活用の流れ


 なお、IPA/SECでは、7月29日から30日にかけてグランフロント大阪で開催される「Embedded Technology West 2014」の会期中、IPAブースにて本取り組みを紹介するとともに、プロジェクトデータ提供企業の募集を行う予定であり、多くの企業からの協力が得られることを期待しています。

Embedded Technology West 2014/組込み総合技術展 関西

 本書は、2015年秋頃の発行を予定しています。IPA/SECは、本取り組みを通じて、組込みソフトウェア開発における定量的なプロジェクト管理、ベンチマークが促進されることで、組込みソフトウェアの品質や生産性が向上し、わが国の産業競争力の強化につながることを期待しています。

「組込みソフトウェア開発データ白書」発行のスケジュール
2014年 7月 プロジェクトデータ提供企業 募集開始
2014年12月 プロジェクトデータ収集期限
2015年  春 プロジェクトデータ提供企業向けデータ提供予定
2015年  秋 「組込みソフトウェア開発データ白書」発行予定
(書籍販売・PDF版ダウンロード 開始予定)

脚注

(*1) 「2008年版組込みソフトウェア産業実態調査」
http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/joho/ESIR/2008/index.html 別ウィンドウで開く

(*2) 「2012年度ソフトウェア産業の実態把握に関する調査」
http://www.ipa.go.jp/sec/softwareengineering/reports/20130426.html

プレスリリースのダウンロード

本件に関するお問い合わせ先

IPA 技術本部 ソフトウェア高信頼化センター 三原/松田

Tel: 03-5978-7543 Fax: 03-5978-7517 E-mail: 電話番号:03-5978-7543までお問い合わせください。

報道関係からのお問い合わせ先

IPA 戦略企画部 広報グループ 横山/一家

Tel: 03-5978-7503 Fax: 03-5978-7510 E-mail: 電話番号:03-5978-7503までお問い合わせください。