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IPAについて

プレス発表 平成25年SEC journal論文賞の受賞論文を発表

最優秀賞の論文テーマは「アプリケーション保守サービスの定量化手法」

2014年1月17日
独立行政法人情報処理推進機構

  IPA(独立行政法人情報処理推進機構、理事長:藤江 一正)SEC(ソフトウェア高信頼化センター)は、1月17日(金)、第11回クリティカルソフトウェアワークショップ内にて行われたSEC journal論文賞授賞式において、「SEC journal論文賞」の受賞論文を発表しました。
 URL: http://www.ipa.go.jp/sec/secjournal/paper_award.html

  IPAでは、情報化社会を支えるソフトウェアの安全性や信頼性向上に向けた活動の一環として、ソフトウェア開発技術に関する情報提供や、開発技術の普及、研究促進を目的に、その最新動向、開発における実証的な論文や事例、IPAの活動成果などを掲載した「SEC journal」を発行しています。また同ジャーナルではソフトウェア開発現場で役立つ論文を募集しており、応募論文は有識者の査読(*1)により、SEC Journalへの掲載が決定されます。IPAではその掲載論文の中から毎年1回「SEC journal論文賞」を選定し(*2)、授与、表彰しています。

  平成25年のSEC journal論文賞の受賞論文は以下の3編で、1月17日(金)に第11回クリティカルソフトウェアワークショップ内で行われたSEC journal論文賞授賞式にて、「SEC journal論文賞」を授与しました。

平成25年 SEC journal論文賞 受賞論文
 【最優秀賞】
   論文テーマ : アプリケーション保守サービスの定量化手法
   執筆者   : 酒井 大
   所属団体  : 日本アイ・ビー・エム株式会社 グローバルビジネスサービス

 【優秀賞】
   論文テーマ : システム価値向上を目的としたScrumの試行・評価
   執筆者   : 中村 伸裕
   所属団体  : 住友電気工業株式会社 情報システム部
          大阪大学大学院 情報科学研究科 コンピュータサイエンス専攻
   共著者 1  : 服部 悦子
   所属団体  : 住友電工情報システム株式会社
   共著者 2  : 永田 菜生
   所属団体  : 住友電気工業株式会社
   共著者 3  : 楠本 真二
   所属団体  : 大阪大学

 【所長賞】
   論文テーマ : 若年技術者向けソフトウェア開発研修プログラムの開発と評価
   執筆者   : 大森 久美子
   所属団体  : NTT サービスイノベーション総合研究所 ソフトウェアイノベーションセンタ

  平成25年に投稿された論文には、ソフトウェアの開発手法を実際に適用し、その効果を実証したものや、他の手法との比較を行った内容が多く見られました。その中で、最優秀賞に選ばれた「アプリケーション保守サービスの定量化手法(執筆者:酒井 大 氏)」の論文は、作業の内容や質が多岐に渡るため今までコストや工数を見積もることが難しかった保守サービス量(*3)を独自の手法を用いて数値化し、これを可能にした点が評価されました。
  この手法は、アプリケーションの保守サービス量を定量化することで受発注者間の合意形成や、より効率的な保守サービスの実現に貢献が期待できます。
  なお最優秀賞は過去3年間、対象者なしとの審査結果が続いており、4年ぶりの授与となりました。

  優秀賞は、ソフトウェア開発手法の一つである「アジャイル型開発」に着目し、Scrumと呼ばれるアジャイル手法を実際の開発に適用してその効果を実証した「システム価値向上を目的としたScrumの試行・評価(執筆者:中村 伸裕 氏 他3名)」に決定しました。本論文では、アジャイル型開発と、従来の開発手法であるウォーターフォール型開発を定量的に比較してその適用効果をまとめており、国内では実績の少ないアジャイル型開発の貴重な適用事例として、アジャイル型開発導入の参考として活用が期待できます。

  また、所長賞は、独自に実施、改良を重ねた研修プログラムによって、若手開発者の育成を目指した「若年技術者向けソフトウェア開発研修プログラムの開発と評価(執筆者:大森 久美子 氏)」の論文に決定しました。将来を担う若手開発者の育成は重要な課題の一つであり、様々な状況に柔軟に対応できる人材が求められています。本論文では、知識詰め込み型ではなく受講者の気づきや自主性を重んじた内容にすることで、受講者が自ら考えて対応する力を身につけられるよう工夫されている点、および研修内容が著書として出版され、大学等の他機関で利用されている点に評価が集まりました。本論文は、将来のソフトウェア開発力の向上への貢献が期待できます。

  IPAでは、今後もSEC journalを通じて、ソフトウェア開発技術の普及促進と、ソフトウェア信頼性に関する研究の促進に努めてまいります。

  SEC journalについては、下記WEBページをご覧ください。
 http://www.ipa.go.jp/sec/secjournal/index.html

脚注

(*1)学界と産業界の有識者2名以上で査読し、SEC journalへの掲載論文を選定する。

(*2)SEC journalへの掲載論文の中から産学の有識者24名で構成する選考委員会が審査し、さらに選考委員会とは異なる有識者8名で構成する表彰委員会の審査を経て決定する。

(*3)アプリケーションの運営保守サービスにかかる作業量。

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本件に関するお問い合わせ先

IPA 技術本部 ソフトウェア高信頼化センター  企画グループ  遠藤/荒川

Tel:03-5978-7543  Fax:03-5978-7517 E-mail:電話番号:03-5978-7527までお問い合わせください。

報道関係からのお問い合わせ先

IPA 戦略企画部 広報グループ  横山/梶

Tel: 03-5978-7503 Fax: 03-5978-7510 E-mail: 電話番号:03-5978-7503までお問い合わせください。