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プレス発表 「IT人材白書2013」のポイントを紹介 ITベンダーからユーザー企業へIT人材の流動が明らかに

中途採用でユーザー企業のIT部門に配属された人のうち40.5%は直前の職場がITベンダー

2013年3月28日
独立行政法人情報処理推進機構

 IPA(独立行政法人情報処理推進機構、理事長:藤江 一正)は、IT人材育成事業の一環として、IT関連産業の人材動向、グローバル化に対する人材動向、産学におけるIT教育等の状況およびIT人材個人の意識を把握すること等を目的とした調査を2012年8月から10月にかけて実施し、この調査結果を基に「IT人材白書2013 強みを活かし多様化の波に乗れ ~グローバルIT人材、ウェブ人材に求められるスキルとは~」を3月28日に公開しました。
 IT人材白書

 今回の調査では、従来の動向調査に加え、すでに避けられない潮流となっているグローバル化に対する企業動向とそれを支えるIT人材や、インターネット関連技術を活用し、急速な拡大を見せているウェブビジネスを(*1)、新たな需要を創造する今後の成長産業のひとつとして捉え、より広範囲な人材を取り巻く環境や人材の実態について、その一部を明らかにしました。

「IT人材白書2013」のポイント

(1) ユーザー企業動向とIT人材の現状 ~環境変化に対応した人材需要~

   1) ユーザー企業に確実に広がるITサービス利用
ユーザー企業のクラウド関連サービス(SaaS、PaaS、IaaS)の利用状況において、昨年度調査より伸長が顕著なのはSaaSで、「現在利用中」と回答した割合が約10%(2011年度33.7%→2012年度44.3%)増加している。また、PaaS、IaaSは5%強の増加となっている。昨年度に引き続きクラウドサービスの利用が着実に拡大しており、ITサービス利用におけるこの数年の大きな環境変化を示している(別紙-図1)。
  
2) 環境変化に対応したIT人材の需要の高まり
ユーザー企業のIT部門における新事業や新サービスの創出を主導できるIT人材が確保できている状況は、「大幅に不足している」「やや不足している」という回答を合わせると、企業規模を問わず約9割に達している。新事業や新サービスの創出を主導できるIT人材が不足しているという実態が示されている(別紙-図2)。
 
  3) グローバルIT人材の過不足と求められる能力
ユーザー企業のIT部門における「グローバルIT人材」の確保状況は「大幅に不足している」が46%と最も多く、一方「確保できている」は3%弱にすぎない。企業のグローバル展開に必要な人材の不足感が強い状況にあることが確認できる(別紙-図3)。 また、海外で生産・販売活動を行うユーザー企業において、グローバル人材に求められている能力は、「語学力」「マネジメント能力」「海外現地拠点の業務に関する知識」が上位となった(別紙-図4)。

(2)ウェブビジネス企業の動向とIT人材の現状 ~ITの新たな潮流~

   1) IT企業と異なる体制、開発スタイル(企画・開発・運用一体、アジャイル開発)
ウェブビジネスは、短期間でのサービス提供と頻繁な仕様変更への対応が求められているため、従来のシステム開発と比較すると、少人数および短期間での開発が行われる傾向にある。開発手法としても、「ウェブ技術者」は他のIT技術者と比較して「アジャイル型」と回答した割合が最も高くなっている(別紙-図5)。

(3)IT企業動向とIT人材の現状 ~多様化に向かうIT企業~

   1) IT人材育成に関する優先度の高い課題
上位に挙げられたのは「採用における質の高いIT人材の確保」「高度な技術系人材の育成・確保」である。また、「新事業・サービスを創出できるIT人材の育成・確保」が第3位にあげられており、新しいITサービスなどへの関心も見られる。(別紙-図6)。
   
  2) 全体の4割弱がWEB関連ビジネスへのシフトの動き
IT企業においてWEB関連ビジネスへの「大幅なシフトを進めている」企業の割合はそれほど高くはないが、「ある程度の規模」、「少しだけ」シフトを進めている企業を含めると、4割近くに達する(別紙-図7)。
また、従業員規模別では、従業員数が100名以下のIT企業において活発な傾向が見られる(別紙-図8)。

(4)IT人材の流動 ~新たな動き先と求められるスキル~

   1) IT企業からユーザー企業、ウェブビジネス企業へ人材が流動
中途採用でユーザー企業のIT部門に配属された人材の直前の勤務先は「ITベンダー」が最も多く、その割合は40.5%、「他のユーザー企業のIT部門」と回答した企業は15.7%で、ITベンダーからの流入が顕著となっている(別紙-図9)。
  
2) ウェブビジネス企業で求められる人材
ウェブビジネス企業では、新しい分野にチャレンジする自発的なマインドやスピード感を持った人材が求められる。また、ウェブサービス開発は、企画から開発、運用に至るまでのすべてのフェーズに全員が携わって進められるため、企画力や技術力など多様な能力を持つマルチプレイヤー的な人材が求められる。また、ウェブサービスに対する興味を持っているかどうかも重視されるポイントとなっている。(ウェブ企業10社に対するインタビューより)

「IT人材白書2013」は、以下のURLからPDF版を無料でダウンロードできるほか、冊子版をAmazon 別ウィンドウで開くおよび全国官報販売協同組合販売所 別ウィンドウで開くにて購入できます。

ダウンロード:IT人材白書

定価:本体 952円(税別)
発行:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)
ISBN:978-4-905318-18-7

脚注

(*1) 経済産業省 平成23年度次世代高信頼・省エネ型IT基盤技術開発・実証事業(ウェブビジネスの動向を踏まえたIT産業における競争力強化戦略に関する調査研究)によれば、ウェブビジネス市場は、ウェブビジネスを主な事業とする「ウェブ企業(ウェブネイティブ企業)」による市場と、ウェブネイティブ企業以外の既存企業によるウェブビジネスの市場である「境界領域」から成り立っている。2010年時点のウェブビジネス市場規模は約10兆円で、2020年には5倍弱に成長すると推計している。

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